そんなには褒めないよ。映画評

ネタバレレビュー・あらすじ・評価・感想

ホーム / た行 / 天才スピヴェット/ジャン=ピエール・ジュネ監督

天才スピヴェット/ジャン=ピエール・ジュネ監督

タイトルや予告編の印象から「天才物語」かと思って見ていましたら随分違って10歳の男の子の心の旅と大人社会へのちょっとした皮肉が主題の映画でした

2014/12/17

天才スピヴェット(字幕版)

天才スピヴェット(字幕版)

カイル・キャトレット, ヘレナ・ボナム・カーター, ジュディ・ディヴィス, カラム・キース・レニー, ニーアム・ウィルソン, ドミニク・ピノン
Amazon

独特でちょっと奇妙な世界観とまるで色づけしたような明瞭な色彩感が特徴的なジャン=ピエール・ジュネ監督、あらためて考えてみますと「デリカテッセン」「ロスト・チルドレン」以降は、「エイリアン4」と「アメリ」を(多分)DVDで見たきりかも知れません。


映画『天才スピヴェット』予告編

「天才スピヴェット」のタイトルや予告編の印象から「天才物語」かと思って見ていましたら随分違って10歳の男の子の心の旅と大人社会へのちょっとした皮肉が主題の映画でした。

天才だが、それゆえに周囲との溝を感じる10歳の少年T・S・スピヴェット(カイル・キャトレット)。そんな彼にスミソニアン学術協会から、最も優れた発明家に授けられるベアード賞受賞を知らせる電話が。授賞式に出席するため、彼はたった1人で家のあるモンタナからワシントンへ旅立つことに。さまざまな出来事や人々と出会いながら、カウボーイの父親、昆虫博士の母親、アイドルを目指している姉、事故によってこの世を去った弟へ思いをはせるスピヴェット。やがて彼はワシントンに到着し、授賞式に臨む。(シネマトゥデイ)

「西部」「大陸横断」「東部」と三章立てになっており、第一章の「西部」は T.S.スピヴェットくん(カイル・キャトレット)のナレーションで構成されているため(私には)かなり煩わしく、「大陸横断」になってやっと映画らしくなってきます。

映像も、「西部」の大草原の映像なども確かに美しくはありますが、やはりジャン=ピエール・ジュネ監督らしく感じたのは「大陸横断」の列車そのものや操車場のシーンなどの濃厚な色彩感です。

三章の「東部」になりますと、子供と大人の視点の違いのようなものが主題のドラマ仕立てとなり、まあ正直大人の描き方が型どおりだなあとは思いますが、ジャン=ピエール・ジュネ監督らしい(かな?)皮肉の効いた内容ではありました。

操車場で暮らすホームレス(かな?)役でドミニク・ピノンさんが出ていました。出演時間は短いのですが、本当にこの人は印象強く残る俳優さんですね。ジャン=ピエール・ジュネ監督には欠かせないんですね。全てに出ているんじゃないでしょうか。

お母さんのクレア博士(ヘレナ・ボナム・カーター)やスミソニアン博物館のG・H・ジブセン(ジュディ・デイビス)も相当印象が強いですし、その他お父さんもお姉さんもそうですが、全体的に脇役の印象が強すぎて主役のT.S.スピヴェット(カイル・キャトレット)くんがちょっとばかりかすんでしまったように思います。

2Dで見たのですが、3D版もあるようで、私はあまり好きではないのですがどうだったんでしょう? 何となく想像できるところも何ヶ所かありました。

ショート・ターム/デスティン・ダニエル・クレットン監督
ゴーン・ガール/デヴィッド・フィンチャー監督
Twitter
Facebook
ブックマーク
Filmarks

最初のサイドバー

最新映画レビュー

2023/03/28

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー

伊澤彩織さんのアクションはすごい、高石あかりさんの俳優力に期待…

2023/03/26

死体の人

もったいない。90分の長大な予告編のよう…

2023/03/24

ロストケア

基本的テーマの重要性とは不釣り合いな雑なつくりの映画…

2023/03/20

コンペティション

ペネロペ・クルスの映画監督役がはまっていてびっくり!

2023/03/18

The Son/息子

観念的な父子関係のまま人生は続くと言われても…

最新映画レビューを一覧で見る

おすすめ映画

2023/02/12

コンパートメントNo.6

ネタバレレビュー、あらすじ、感想、評価。

2023/01/24

母の聖戦

ネタバレレビュー、あらすじ、感想、評価

2022/12/27

の方へ、流れる

ネタバレレビュー・唐田えりかの映画的存在感の凄さとシナリオのうまさ

2022/12/03

あのこと

ネタバレレビュー・アンヌの身体や人生のことはアンヌが決めるべきということ

2022/10/14

スペンサー ダイアナの決意

ネタバレレビュー・クリステン・スチュワートのダイアナが自由への物語を生み出す

おすすめ映画を一覧で見る

よく読まれている記事

  • 記事一覧
  • おすすめ映画
  • よく読まれている記事
  • 英数字
  • あ行
  • か行
  • さ行
  • た行
  • な行
  • は行
  • ま行
  • や行
  • ら行
  • わん他

Footer

My Web Sites

  • @半径とことこ60分
  • そんなには褒めないよ。映画評
  • IMUZA.com
  • GitHub

Related Links

  • IMDb
  • Filmarks
  • 映画.com
  • allcinema

Contact Us

  • お問い合わせフォーム
  • Twitter
  • Facebook
  • Feedly

Copyright © 2023 · IMUZA.com