最新映画レビュー

国境ナイトクルージング

2024.10.21

か行,

青春とは、孤独と哀愁に抱かれて、人恋しくもあり、そして気まぐれなもの…「イロイロ ぬくもりの記憶」で2013年カンヌ国際映画祭のカメラ・ドールを受賞したアンソニー・チェン監督、日本では10年ぶりの劇場公開作になります。ただ、その間も2本の長編とアンソロジーの1本を撮ったり、プロデューサーとしてはたくさんの映画に関わっているようです。空音央監督の「HAPP...

徒花-ADABANA-

2024.10.18

あ行,

映画そのものが徒花…映画.com に「長編デビュー作「赤い雪 Red Snow」で国内外から高く評価された甲斐さやか監督」と紹介されているもののまったく知らない方でしたので早速見てみました。徒花-ADABANA- / 甲斐さやか「死」の不安、いやむしろ「生」の不安?…映画始まってすぐ、「未知なるウイルスの流行で出...

二つの季節しかない村

2024.10.17

は行,

不可解な大人たちの行動と、そして少女の眼差しの意味するもの…2014年の「雪の轍」が196分、2018年の「読まれなかった小説」が189分、そしてこの「二つの季節しかない村」が198分、3時間超えが当たり前のヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督です。それだけの時間を掛けないと描けないものがあるということなんでしょうが、それが何なのかを見つけ出すのが難しい監督では...

若き見知らぬ者たち

2024.10.12

わん他,

不幸にまどろみつつ暴力への誘惑を内在化する若き見知らぬ者たち…見ていないのですが、前作が「佐々木、イン、マイマイン」というちょっと気になっている映画の内山拓也監督です。それに磯村勇斗さん、岸井ゆきのさんの名前がありますのでどんな映画かと楽しみではあったのですが…。若き見知らぬ者たち / 監督:内山拓也不幸にまどろむ若き者...

西湖畔(せいこはん)に生きる

2024.10.10

さ行,

マルチに生きるのもまた人生、タイホアの叫びが生々しい…長編デビュー作の前作「春江水暖~しゅんこうすいだん」を見逃していますので期待を持って見に行ったのですが…。西湖畔(せいこはん)に生きる / 監督:グー・シャオガン西湖ってどこにあるの?悠久の中国、自然の旅みたいな映画かと思っていましたら、なんと無茶苦茶濃い〜家...

おすすめ映画

ふたごのユーとミー 忘れられない夏

2024.06.29

おすすめ映画, は行,

美しきタイ ナコーンパノムと美しくもほろ苦きユーとミーの青春物語…タイ映画です。タイトルや画像のとおり、双子のユーとミーのちょっとほろ苦い青春物語です。高校生の年齢設定だと思います。制作会社は「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」や「ハッピー・オールド・イヤー」のGDH559です。この会社の映画はどれもレベルが高いです。ふたごの...

フィリップ

2024.06.25

おすすめ映画, は行,

フィリップを演じているエリック・クルム・ジュニアさんがすごい…映画の紹介文からの刷り込みや画像からの印象を捨てて見ますとこれがなかなかすごい映画なんです。まずは「ナチスの妻たちを次々に誘惑」とか「ナチスへの復讐」という言葉を忘れましょう(笑)。フィリップ / 監督:ミハウ・クフィェチンスキ1941年、ワルシャワ・ゲットー...

No.10

2024.06.07

おすすめ映画, な行, , 英数字, 英字

「No.10」はアレックス・ファン・ヴァーメルダム監督自身の10作目という意味らしい…オランダのマルク・ファン・ヴァーメルダム監督の2021年の映画です。初めて目にする名前ですが、2013年に「ボーグマン」という映画でカンヌのコンペティションに選出されたことがあるようです。オランダの映画監督といいますと、「エル ELLE」や「ベネデッタ」のポール・バーホ...

人間の境界

2024.05.04

おすすめ映画, な行,

どう考えても理不尽なことなのに、それをスクリーンで見ているだけの居心地の悪さ…「ソハの地下水道」「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」のアグニエシュカ・ホランド監督です。前作の「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」では、ホロドモールというスターリン時代のソ連邦によるウクライナの人為的な飢餓を知りました。そして、この「人間の境界(Green Border)」で...

12日の殺人

2024.03.16

おすすめ映画, さ行, , 英数字, 数字

謎解きでもなく、ドキドキ感を煽ることもなく、なのに面白い…前作「悪なき殺人」では、2019年の東京国際映画祭で最優秀女優賞と観客賞を受賞していたドミニク・モル監督です。この「12日の殺人」では、昨年2023年のセザール賞で作品賞、監督賞、助演男優賞、有望若手男優賞、脚色賞、音響賞を受賞しています。期待できそうです。12日の殺人 ...

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若き見知らぬ者たち

2024.10.12

わん他,

不幸にまどろみつつ暴力への誘惑を内在化する若き見知らぬ者たち…見ていないのですが、前作が「佐々木、イン、マイマイン」というちょっと気になっている映画の内山拓也監督です。それに磯村勇斗さん、岸井ゆきのさんの名前がありますのでどんな映画かと楽しみではあったのですが…。若き見知らぬ者たち / 監督:内山拓也不幸にまどろむ若き者...

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2024.10.18

あ行,

映画そのものが徒花…映画.com に「長編デビュー作「赤い雪 Red Snow」で国内外から高く評価された甲斐さやか監督」と紹介されているもののまったく知らない方でしたので早速見てみました。徒花-ADABANA- / 甲斐さやか「死」の不安、いやむしろ「生」の不安?…映画始まってすぐ、「未知なるウイルスの流行で出...

二つの季節しかない村

2024.10.17

は行,

不可解な大人たちの行動と、そして少女の眼差しの意味するもの…2014年の「雪の轍」が196分、2018年の「読まれなかった小説」が189分、そしてこの「二つの季節しかない村」が198分、3時間超えが当たり前のヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督です。それだけの時間を掛けないと描けないものがあるということなんでしょうが、それが何なのかを見つけ出すのが難しい監督では...

ぼくのお日さま

2024.09.14

は行,

「二作目を期待しますが、撮らないかもしれませんね」と書いたけど、撮りましたね…「僕はイエス様が嫌い」の奥山大史監督、その映画を見たのはちょうど5年前です。レビューを読み返してみましたら「びっくりするくらい映画がまとまっています。若いのに老成という言葉まで浮かんで」くるとまで書いています。それに「二作目を期待しますが、撮らないかもしれませんね」とも...