これも愛 あれも愛 たぶん愛 きっと愛… 映画.com に「東京藝術大学大学院での修了制作「小さな声で囁いて」で注目された若手監督・山本英の商業映画デビュー作」とあったのと橋本愛さんの映画をしっかり見たことがないなあと思い見てみました。熱のあとに / 監督:山本英不思議な映画…映画の内容が不思議なわけではありません...
女性の自立と主体性、男性の家族主義と支配欲… メーサーロシュ・マールタ監督特集上映の一作「アダプション/ある母と娘の記録」が素晴らしかったですので、可能な限り見ようと「ナイン・マンス」を見てきました。これまた、びっくりしました。ナイン・マンス / 監督:メーサーロシュ・マールタ明確な女性の自立と主体性への意識...
原作は『チェスの話』で「ナチスに仕掛けた…」とのニュアンスはほとんどなさそう… オーストリアの作家シュテファン・ツヴァイクさんの『チェスの話(Schachnovelle)』の映画化です。作家としてはよく知りませんが、映画で言えば、パトリス・ルコント監督の「暮れ逢い」が『過去への旅(Widerstand der Wirklichkeit)』の映画化でしたし、...
退職金あげるよと言えなければ人生変わらないと思いますが… 2019フィルメックス新人監督賞受賞作とあり、4年前の受賞作を今なの? と思いましたら、「新人監督賞は商業映画の実績がない新鋭監督が対象で、シナリオと過去の映像作品をもとに選考」ということらしく、「賞金50万円のほか、木下グループが5000万円を上限に製作費を提供、劇場公開に向けて企画開発や製作・配...
人は誰もが愛するものを殺す、それでも人は死なない(オスカー・ワイルド) フランソワ・オゾン監督は多作なんてもんじゃないですね、年1本ペースで撮っています。この「苦い涙」も最新作ではなく、もう1本「Mon crime(The Crime Is Mine)」という映画があります。この映画の前にはつい数ヶ月前に「すべてうまくいきますように」、そしてその1年くらい...
ネタバレレビュー・あらすじ・感想・評価 「ライトハウス」のロバート・エガース監督です。そのレビューに書いた通り、かなり苦手な映画だったのですが、なぜかこの「ノースマン」を見てしまいました(笑)。理由は怖いもの見たさ(苦手なもの見たさ)ということではなく、この映画が「ハムレット」の元ネタと言われているスカンジナビアのアムレート伝説を題材にしているらしいという...
唐田えりかの映画的存在感の凄さとシナリオのうまさ 6年ほど前に「蜃気楼の舟」を見ている竹馬靖具監督の最新作、「蜃気楼の船」ではあまりいいことを書いていませんが、この「の方へ、流れる」はとてもいいです。の方へ、流れる / 監督:竹馬靖具唐田えりかという俳優この映画のよさは唐田えりかさんによるところが大きいです。唐...
監督の自伝的映画?マジか?! 配信スルーかDVDスルーでよかったんじゃないの、と思います(笑)。日本の公式サイトによれば「オーガスティン・フリッゼル監督のほぼ自伝的映画」だそうです。マジか?!Never Goin' Back ネバー・ゴーイン・バック / 監督:オーガスティン・フリッゼル内容ほど下品じゃない(笑)確か1...
バルト三国エストニアのダークファンタジー&悲恋物語…かな? 2018年のアカデミー賞外国語映画賞のエストニア代表になった映画です。ノミネートはされていません。ノベンバー / 監督:ライネル・サルネットダークファンタジーただエストニア映画であることにそそられて事前情報ゼロで見に行きましたので全体をつかむことに苦労しました...
ディストピアではなく、起きてはいけないがこれが現実か ミシェル・フランコ監督、「父の秘密」「或る終焉」「母という名の女」と見てきており、その名前をみれば必ず見ようと思う監督のひとりです。現在42歳、メキシコ出身の監督です。その三作ともカンヌで何らかの賞をとっていますし、この新作「ニューオーダー」も2020年のヴェネツィア映画祭で審査員グランプリの銀...
自閉スペクトラム症だとしたら、この描き方でいいのか? 1996年4月28日にオーストラリアのタスマニア島で起きた無差別殺人事件を犯人である27歳の青年に焦点をあわせて描いています。ポートアーサー事件といい、死者35人、負傷者15人の被害者を出した大事件なんですが、日本でどう報道されていたのかも含め記憶にありません。ニトラム / 監...
ブラッドリー・クーパーひとり舞台のやや残念な豪華キャスト 見ているようであまり見ていないギレルモ・デル・トロ監督、直近では「シェイプ・オブ・ウォーター」、さらに遡りますと「パンズ・ラビリンス」くらいです。この映画は、「アリー スター誕生」がとてもよかったブラッドリー・クーパーさん、「キャロル」以降名前をみれば見たくなるルーニー・マーラさんという名前...
1988年のペルー、乳児売買、センデロ・ルミノソ、先住民の貧困、同性愛 1988年頃のペルーを舞台にした映画です。どんな時代だったのかざっとウィキペディアから拾いますと、1985年に誕生したアラン・ガルシア大統領の経済政策の失敗によりハイパーインフレになっており、その影響もあって反政府勢力のセンデロ・ルミノソが勢力を伸ばしリマを包囲するような状態だったようです。日...
人にはまやかしに頼りたいときもある 「北白川派」という「京都造形芸術大学と映画学科が一丸となり、その全機能を駆使しながら、プロと学生が協働で一年をかけ一本の映画を完成させ、劇場公開を目指すプロジェクト」で製作された映画です。ちょうど2年前に「嵐電」という鈴木卓爾監督の映画を見ていますが、それも同じプロジェクトでした。渋くっていい映画でした。のさりの島 / ...
ホン・サンス監督の自虐的懺悔映画か? 私には2017年の「それから」以来のホン・サンス監督です。特別注目しているわけではありませんが、名前をみれば見てみようかと思う監督です。公式サイトに、主演のキム・ミニさんが「監督の公私のパートナー」とありましたので、そうなんだとググってみましたら、数年前からプライベートでもパートナーの関係にあるようです。それを知りますと、映画...
ノマドファンタジーへの誘い 間もなく発表になる今年のアカデミー賞に作品賞、監督賞、主演女優賞など6部門でノミネートされています。先日見た「ミナリ」も同じように6部門でノミネートされていることとあわせて考えますとなんとも興味深いです。どちらもアメリカのルーツに関わるような内容なのにどちらも監督がアジア系であり、そしてどちらも映画の基調がノスタルジックです。ノ...
改憲誘導を意図すれど俳優は踊らず 宮沢りえさんと浅野忠信さん主演の映画でしたので見に行ったんですが、映画のつくりはともかく、内容(主張?)にやや胡散臭さが感じられ、これは一体どういう映画なんだろう?と調べてみましたら…日本独立 / 監督:伊藤俊也改憲誘導映画か?ネタバレあらすじとちょいツッコミ日本国憲法成立の過程戦艦大和ノ最期 映画の質は低...
人は結局利己的にしか動かない… 「人生はシネマティック!」「17歳の肖像」「幸せになるためのイタリア語講座」のロネ・シェルフィグ監督、2019年の映画です。その年のベルリン映画祭のオープニングで上映されています。映画の傾向としては「幸せになるためのイタリア語講座」に近いものがあります。ニューヨーク 親切なロシア料理店 / 監督:ロネ・シェルフィグ人は...
仲野太賀と吉岡里帆、の良さを出せない脚本 「是枝裕和が惚れ込んだ新たな才能!」という宣伝コピーがついています。確かに企画に是枝裕和さんの名前もありましたし、分福が企画協力となっていたと思います。で、その才能が佐藤快磨監督ということです…泣く子はいねぇが / 監督:佐藤快磨…が、私にはまったくリズムがあわなかったです。なぜそこで次のシーンへ行く? な...
(DVD)香取慎吾と脚本加藤正人と白石和彌監督がぴったりあった映画 これは劇場で見るべきでした。映画自体がよくできているということもありますが、全体的に画が暗いので家のモニターでは伝わってくるものが半減します。それに、香取慎吾さん、いいですね。映画では始めて見ました。凪待ち / 監督:白石和彌ギャンブル依存症の男が立ち直るまで、まあそう単純でもないん...