藤井道人監督の映画はもういいと言いながら見てしまった、その結果は… 今朝、たまたまテレビでこの「正体」の舞台挨拶の様子を見たためにポチッとしてしまいました。吉岡里帆さんが餃子をつくるシーンで横浜流星さんは下手くそだったと言っていたのがツボにはまったのかもしれません(笑)。正体 / 監督:藤井道人原作を読んでいないのに適当な...
山本奈衣瑠さんの佇まいの美しさが救い… 前作の「泳ぎすぎた夜」がダミアン・マニヴェルさんとの共同監督でしたので、そのつながりで知った五十嵐耕平監督、この「SUPER HAPPY FOREVER」は単独監督になっています。SUPER HAPPY FOREVER / 監督:五十嵐耕平意図された曖昧さ? 中途半端の結果?…...
家父長制はあらゆる人の人間性を押しつぶす、特に女性のだが… パキスタンが関係する映画では「汚れたミルク」とか、パキスタン系移民のイギリス映画「ポライト・ソサエティ」「カセットテープ・ダイアリーズ」といった映画を見ていますが、パキスタン人監督によるパキスタン映画は初めてです。この「ジョイランド 私の願い」は2022年のカンヌ国際映画祭ある視点部門に出...
マルチに生きるのもまた人生、タイホアの叫びが生々しい… 長編デビュー作の前作「春江水暖~しゅんこうすいだん」を見逃していますので期待を持って見に行ったのですが…。西湖畔(せいこはん)に生きる / 監督:グー・シャオガン西湖ってどこにあるの?悠久の中国、自然の旅みたいな映画かと思っていましたら、なんと無茶苦茶濃い〜家...
ドキュメンタリータッチでパワフルだが、ややドラマっぽさが気になる… 「愛について、ある土曜日の面会室」のレア・フェネール監督です。とてもいい印象が残っている映画で、レビューを読み返してみましたら「長編デビュー作でこの映画が撮れますか!28歳にしてこれだけ多様な人間たちが描けますか!」と絶賛しています。助産師たちの夜が明ける / 監...
「私たちの初恋の相手は自然でした」で始まるが… 映画.comの紹介文で「もしも建物が話せたら」のマルグレート・オリン監督と製作総指揮のヴィム・ベンダースさんの名前を目にして、これは見なくっちゃとポチッとしたんですが…。SONG OF EARTH/ソング・オブ・アース / 監督:マルグレート・オリン「もしも建物が話せたら」は...
制作費がないのであればそれに見合ったこだわりでクオリティを上げるべき… 「シサㇺ」とはアイヌ語で隣の人といった意味らしく、歴史的経緯として和人(アイヌ以外の人)を指すようになったんだと思います。また、シサムの「ム」は、小文字表記が正しいアイヌ語の仮名表記です。ただ、小文字ですと検索に引っかからなくなりますので一部「シサム」表記も使っています。ところ...
日本という箱庭の中のお話… なんとなくスルーしてしまった映画、その少し前に見た同じ白石和彌監督の「孤狼の血 LEVEL2」がしょうもなかったからかもしれません(ゴメン…)。なのでDVDで見てみました。死刑にいたる病 / 監督:白石和彌倍速視聴の気持ちがわかる…こういうサスペンスものは劇場で見ないとダメですね。集中で...
韓国版ではシスターフッド意識を感じたが、オリジナルは青春恋愛もの… 今年2月に見た韓国でのリメイク版「ソウルメイト」のオリジナル版です。その韓国版がわりとよくできていたことと、このオリジナル版の監督が「少年の君」のデレク・ツァン監督ということで一度見てみようと思いつつも今になってしまいました。ソウルメイト/七月と安生 / ...
デヴィッド・リンチ版です。ドゥニ・ビルヌーブ版よりも面白いんじゃない… デヴィッド・リンチ監督が自ら失敗作と認める(ソース未確認…)「デューン/砂の惑星(1984年)」を見てきました。いやいや、ドゥニ・ビルヌーブ版よりもいいですよ。デューン/砂の惑星 4Kリマスター版 / 監督:デヴィッド・リンチこの物語のどこに魅力がある...
アルモドバル監督のクィア西部劇。パエリア・ウェスタンとなるか… アルモドバル監督が西部劇? さらに短編? という映画です。ただ、短編については2020年に「ヒューマン・ボイス」を撮っていますし、多くの監督がそうであるようにアルモドバル監督もメジャーになる1980年以前にはたくさん短編を撮っています。でも、なぜ今この企画? と思いましたら…[...
イギリスの労働者階級の父娘のリアルかと思ったものの… 昨年2023年のサンダンス映画祭のワールドシネマドラマ部門で審査員大賞を受賞している映画です。シャーロット・リーガン監督は1994年生まれの30歳くらいで、長編映画はこれが2作目かと思います。SCRAPPER/スクラッパー / 監督:シャーロット・リーガンイギリスの労働...
奈緒さんのインティマシー・コーディネーターを入れて欲しいとの要望を三木康一郎監督が拒否したらしい… 奈緒さんは「君は永遠にそいつらより若い」を見てからはかなり注目している俳優さんですので主演映画ということで早速見てきました。が、今、他の出演者名を見ようとググっていましたら、なにー! 奈緒さんが「インティマシー・コーディネーターを入れて欲しい」と申し...
ドラマとして消費するだけの題材じゃないと思うけど… 2019年のベルリン国際映画祭でアルフレッド・バウアー賞(銀熊賞)を受賞している映画です。5年前の映画です。なにゆえ今これを? とは思います。システム・クラッシャー / 監督:ノラ・フィングシャイト制作者たちの意図がわからない…まず、この映画が何をしたいのかわから...
これはドキュメンタリーか、テレビ番組か… 6300キロにおよぶ長江を上海からその源流のチベット高原までたどる映画です。監督の竹内亮さんは2011年にNHKで「長江 天と地の大紀行」という番組を撮っていますので「再会長江」というタイトルになっているのだと思います。劇場版 再会長江 / 監督:竹内亮「世界ウルルン滞在記」を見て...
謎解きでもなく、ドキドキ感を煽ることもなく、なのに面白い… 前作「悪なき殺人」では、2019年の東京国際映画祭で最優秀女優賞と観客賞を受賞していたドミニク・モル監督です。この「12日の殺人」では、昨年2023年のセザール賞で作品賞、監督賞、助演男優賞、有望若手男優賞、脚色賞、音響賞を受賞しています。期待できそうです。12日の殺人 ...
男性を奥に追いやり、ふたりの女性に焦点を当てているのがとてもいい… 日本の公式サイトや映画.com には「新たに」とか「新たな」とか紹介されていますが、要はデレク・ツァン監督の「ソウルメイト 七月と安生」の韓国版リメイクです。その元映画は見ていませんが、デレク・ツァン監督の「少年の君」はよくできた映画でしたので見てみました。リメイクなので映画の出来...
マイウェン監督、自らの自然体演技で貴族社会の滑稽さをあぶりだす… あまり興味の持てないフランス王家ものですし、ジャンヌ・デュ・バリーという名も今回ググって初めて知ったくらいの興味のなさですが、マイウェン監督の映画は過去に「モン・ロワ愛を巡るそれぞれの理由」を見ていますのでちょっと興味をそそられたという映画です。意外と面白かったです。[to...
演技経験のない子どもたちに演技をさせて監督たちは何を狙っているのだろう… 子どもたちが映画で演技体験をするドキュメンタリーかと思っていましたら、全然違って完全なるドラマでした。2022年のカンヌ国際映画祭ある視点部門のグランプリ受賞作です。最悪な子どもたち / 監督:ロマーヌ・ゲレ、リーズ・アコカ演技する子どもたちの未来に...
人生に意味はない、なんのために生きるかではなく義務だ… 故郷に埋葬してほしいとの亡き妻の願いを叶えようと、おじいさんと孫娘が棺を担いでトルコからシリアまで旅をする(帰ろうとする…)というトルコ映画です。引用の画像やタイトルの葬送などといった言葉からは重く暗い映画かと思ってしまいますが、そうではありません。どちらかと言えばファンタジーです。それになか...