エトルリア古代文明幻想に見立てたラブストーリー、あるいは逆でノスタルジックファンタジーかも… 「夏をゆく人々」「幸福なラザロ」のアリーチェ・ロルヴァケル監督です。この「墓泥棒と失われた女神」には「ゴッズ・オウン・カントリー」のジョシュ・オコナーさんが主演俳優として出演しています。墓泥棒と失われた女神 / 監督:アリーチェ・ロルヴァ...
実の父娘で描く薬物依存にさよならを告げるロードムービー… ユアン・マクレガーさんが実の娘クララ・マクレガーさんと父娘役で共演したという映画です。監督はこれが初の長編映画というエマ・ ウェステンバーグさん、1990年生まれですから34歳でしょうか。ブリーディング・ラブ はじまりの旅 / 監督:エマ・ウェステンバーグ薬物依存か...
美しきタイ ナコーンパノムと美しくもほろ苦きユーとミーの青春物語… タイ映画です。タイトルや画像のとおり、双子のユーとミーのちょっとほろ苦い青春物語です。高校生の年齢設定だと思います。制作会社は「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」や「ハッピー・オールド・イヤー」のGDH559です。この会社の映画はどれもレベルが高いです。ふたごの...
ボストン行きまでが長ーい長ーい前置きに感じられる… 「サイドウェイ」や「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」では味のある大人の映画を撮る監督だと思っていたのが、前作ではなんとも奇妙なSFファンタジー「ダウンサイズ」で大失敗(個人の意見です…)というアレクサンダー・ペイン監督です。ただそれももう7年前、久しぶりという感じがします。ホー...
フィリップを演じているエリック・クルム・ジュニアさんがすごい… 映画の紹介文からの刷り込みや画像からの印象を捨てて見ますとこれがなかなかすごい映画なんです。まずは「ナチスの妻たちを次々に誘惑」とか「ナチスへの復讐」という言葉を忘れましょう(笑)。フィリップ / 監督:ミハウ・クフィェチンスキ1941年、ワルシャワ・ゲットー...
はたしてこの映画でフランスでの黒沢清監督の評価の高さを感じられるか… 1998年の黒沢清監督自身による「蛇の道」のセルフリメイクなんですね。知りませんでした。それにしても黒沢清監督はフランス(ヨーロッパかな?…)での評価が高いですね。不思議です(ゴメン…)。[aal B08HJRSX4P]蛇の道 / 監督:黒沢清コ...
本編とは異質なルース・ハンドラーとのダイアログがグレタ・ガーウィグ監督の本音か… グレタ・ガーウィグ監督ですので興味はあったんですが、なんとなく見そびれてしまいDVD視聴になりました。それにしても大胆な映画を撮ったものですね。フェミニズム的にはどっちからも批判されそうな映画です。バービー / 監督:グレタ・ガーウィググレタ...
「レ・ミゼラブル」ほどのリアリティもダイナミズムも感じられず… ラジ・リ監督の長編2作目「バティモン5」です。前作「レ・ミゼラブル」のレビューには「これだけのリアリティを持ちながら、これだけのダイナミズムが感じられる映画を久しぶりに見ました」と書いています。バティモン5 望まれざる者 / 監督:ラジ・リ同じ監督の映画とは思...
松居大悟監督、「衝動」の見上愛さん、そして前田敦子さん、3つ揃いましたので… 「君が君で君だ」の松居大悟監督、「衝動」を見て記憶している見上愛さん、そして今や名前をみたら見ようと思う(笑)前田敦子さん、興味深い名前が3つ揃いましたので見てみましたら…不死身ラヴァーズ / 監督:松居大悟マンガでした(笑)…とにかく、...
ヒーリング映画、サウンドスケープ、再び会うことのない出会い… 「ゴースト・トロピック」と同時公開されているバス・ドゥヴォス監督の2023年の「here」です。昨年のベルリン国際映画祭エンカウンターズ部門で最優秀作品賞と国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)を受賞しています。エンカウンター部門というのは2020年から始まった部門で、ウィキペディアには「イ...
プリシラよりもプリシラの見たエルヴィスを描きたかったようだ… ソフィア・コッポラ監督の映画は過去に4本見ていますが、その度毎に「理解できない」とか、「私には無理」とか、「良さがわからない」とか、勝手なことを書きながらもまた見てしまいました(笑)。プリシラ / 監督:ソフィア・コッポラあいかわらず淡白なソフィア・コッポラ監督...
半地下はまだマシ…って、まるで関係ないじゃん(笑)… 監督は、日本の公式サイトによれば「ポン・ジュノ監督らを輩出した名門映画学校、韓国映画アカデミーで学んだ、若干29歳のイ・ソルヒ監督」です。脚本、編集もイ・ソルヒ監督です。ビニールハウス / 監督:イ・ソルヒプロットの面白さだけでは映画にならない…プロットやその展...
映画は原作のもつ一面しか描かれていないかもしれない… 現在上映されている映画に見たくなるようなものがなく、「風よ あらしよ 劇場版」を見て、吉高由里子さんってどういう俳優さんなんだろうと気になったこともあり、ほぼデビュー作の「蛇にピアス」を見てみました。それにしても上の画像、夢見る少女のようなDVDジャケットです。内容を反映させたら売れないとでも思...
とじた瞳にうつるものは、よみがえった記憶なのか、あるいは追憶なのか… ビクトル・エリセ監督、31年ぶりの長編です。現在83歳ですし、50数年のキャリアがありながら長編は4本しか撮っていない寡作の監督ですから、この映画が最後の長編ということになりそうです。ただ、IMDb を見ますと2000年以降は短編をコンスタントに撮っているようですし、それ以前も単にデータ...
母親畏怖、罪の意識、だと思うが、映画そのものはくどい… 「ヘレディタリー 継承」では、金返せぇぇぇぇぇぇぇー!と叫び、「ミッドサマー」では、陳腐なことも陳腐とわかってやればホラーもコメディーになる、なんて茶化しておきながら(いや、真実…)、また見てしまいました(笑)。ボーはおそれている / 監督:アリ・アスター母親畏怖、母...
昭顕ソヒョン世子謎の死に迫る… 初めてエンタメ系の韓国映画を見るような気がします。日本の公式サイトの「圧倒的、没入感」のコピーに引っかかってしまいました(笑)。梟 フクロウ / 監督:アン・テジン没入はちょっと無理ではないか…まあ人によりますが、この映画で没入は無理じゃないかと思います。おもしろくないという...
ジェシー・アイゼンバーグ初脚本監督作品、世代間ギャップが母子関係でシンプルに描かれている… 「ゾンビランド」「ゾンビランド ダブルタップ」のジェシー・アイゼンバーグさんも、はや40歳、この映画の脚本監督です。本当は「イカとクジラ」の、と書こうと思ったのですが、この映画のプロデューサーにエマ・ストーンさんの名前を見たために「ゾンビランド」になりました...
あるいは、ドラマ仕立てにしようとして原作のピュアさをそこなったか… 公開(2023.12.29)から少し日が経っていますが、「渇きと偽り」のロバート・コノリー監督ということが目につき見てみました。ただ、そのレビューを読み返してみましたら、いいことは何ひとつ書いていませんでした(ゴメン…)。だから見ようと思ったということです。ブルー...
ヴィム・ヴェンダース監督と役所広司さんでなければ撮れなかったでしょう… 劇場公開日の12月22日の朝刊に見開きで広告が出ていてびっくりしました。PERFECT DAYS / 監督:ヴィム・ヴェンダースマーケティング戦略…新聞の広告はこれです。すごいなあ。配給会社も命運をかけてますね、なんて思っていま...
熱さのない友情、これはアメリカ的価値観の根源的なもの描いているのかもしれない… ケリー・ライカート監督、多分初めて見ます。ウィキペディアには「アメリカのインディペンデント映画作家として最も高い評価を受ける一人とも評される」とあります。んー、確かに、見ているものが違う感じがする映画でした。言い方を変えれば、何を伝えようと思っているのかよくわからない映...