不幸にまどろみつつ暴力への誘惑を内在化する若き見知らぬ者たち… 見ていないのですが、前作が「佐々木、イン、マイマイン」というちょっと気になっている映画の内山拓也監督です。それに磯村勇斗さん、岸井ゆきのさんの名前がありますのでどんな映画かと楽しみではあったのですが…。若き見知らぬ者たち / 監督:内山拓也不幸にまどろむ若き者...
わたくしどもは〇〇です。という〇〇の日常です。 監督の富名哲也さんという名は初めて目にしますが、紹介文に「ベネチア国際映画祭が新鋭監督を支援するプロジェクトBiennale College Cinema 2018-2019インターナショナル部門9作品のうち日本から唯一選出」されたとあり、それがどういうものかわからないにしても、俳優も知名度の高い人たちばかり...
半地下はまだマシ…って、まるで関係ないじゃん(笑)… 監督は、日本の公式サイトによれば「ポン・ジュノ監督らを輩出した名門映画学校、韓国映画アカデミーで学んだ、若干29歳のイ・ソルヒ監督」です。脚本、編集もイ・ソルヒ監督です。ビニールハウス / 監督:イ・ソルヒプロットの面白さだけでは映画にならない…プロットやその展...
カイブツさがわからない… 「ツチヤタカユキ」なるものが実在の人物なのか、誰かが演じているキャラなのか、あるいは創作された実在しないものなのか、そうしたことをなにも知らない上にお笑いにも興味がない私が見に行ってしまいました(笑)。笑いのカイブツ / 監督:滝本憲吾結局、なんだかわからなかった(笑)…結局、ツチヤタカユ...
現代的ジェンダー観で描く1930年代風スクリューボール・コメディ… フランソワ・オゾン監督の多作さと多彩さには驚くばかりです。1年1本ペースですし、内容もシリアスもの、告発もの、そしてこの映画のようなコメディと幅広く、とにかくすごい監督です。今年日本で公開された映画はこれで3本目です。2021年製作の「すべてうまくいきますように」、2022年製作の...
イザベル・ユペールさん、出ています! 私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰? / 監督:ジャン=ポール・サロメイザベル・ユペールさん、出ています!映画…この映画を宣伝するコピーがあるとすれば「イザベル・ユペールさん、出ています!」しかないないでしょう(笑)。邦題になっているモーリーン・カーニーさんがどんな人かも語っていませんし...
革命の国の映画を忖度の国の住人が見ると、危険です マリオン・コティヤールとメルヴィル・プポーの共演というだけでも興味のわく映画ですが、さて…。監督は「あの頃エッフェル塔の下で」「ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して」のアルノー・デプレシャン監督です。私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター / 監督:アルノー・デプレシ...
製作年は2019年ですのであの民主化運動真っ最中の時に撮られた映画です 「新世代香港映画特集2023」という企画上映の一作です。香港映画を最後に見たのはいつだったか思い出せないくらい見ていないです。サイト内を検索しましたら2020年に「THE CROSSING ~香港と大陸をまたぐ少女~」という香港と深センが舞台の映画を見ていますが、製作国は中国で...
私たちは幸せなときは常に善き人ですが、善き人であるときは必ずしも幸せとは限りません(引用) 1973年のプラハ、路面電車を待つ群衆の中へトラックで突っ込み、8人を殺害、12人を負傷させ、翌年23歳で絞首刑に処せられた女性オルガ・ヘプナロヴァーの映画です。映画のスタイルはちょっと変わっていますが、基本的には伝記映画です。オルガを演じているのは「ゆれる...
見えないなにかが見えてくる… 見ようと思ったきっかけは佐近圭太郎監督のキャリアに「わたしは光をにぎっている」の脚本とあったことと、監督補佐ってなんやねんとは思いながらも「静かな雨」にクレジットされていたことからです。わたしの見ている世界が全て / 監督:佐近圭太郎見えないなにかが見えてくる…台詞でもない、画でもない、見...
ネタバレレビュー・あらすじ・感想・評価 パク・チャヌク監督、ずいぶん久しぶりです。「お嬢さん」以来ですから6年ぶりということになります。この「別れる決心」は、昨年2022年のカンヌ国際映画祭で監督賞を受賞しています。別れる決心 / 監督:パク・チャヌクロマンチックサスペンスくすくす笑いながら見てしまいました。ロ...
30分で描けるものが100分に伸ばされている あまりに直接的なタイトルですので逆に目を引いた映画、母親は石田えりさん、娘は井上真央さんです。監督は「前作『人の望みの喜びよ』(15)がベルリン国際映画祭ジェネレーション部門でスペシャルメンションを受賞し、人間ドラマを描く手腕が高く評価された杉田真一(公式サイト)」さん、これも見ようと思った理由のひとつです。...
ジェンダー、ポリコレを気遣うラブコメ 「母の残像」「テルマ」のヨアキム・トリアー監督の最新作、昨年2021年のカンヌ映画祭でレナーテ・レインスベさんが女優賞を受賞しています。私は最悪。 / 監督:ヨアキム・トリアー自分探しものからラブコメへ20代後半のユリヤ(レナーテ・レインスベ)は、自分の進むべき道が見つかりませ...
かなり乱暴なつくり、日常的リアルの果てに… 「今最も注目を浴びている演出家・劇作家の加藤拓也(公式サイト)」監督の長編デビュー作を見てきました。現在28歳の方で「劇団た組」の主宰者です。主演は「菊とギロチン」の木竜麻生さんと「のさりの島」の藤原季節さんです。わたし達はおとな / 監督:加藤拓也リアルさのその裏側に...
母を亡くしたダウン症の女性と父親の旅 2019年のベルリン映画祭パノラマ部門で国際批評家連盟賞を受賞しています。わたしはダフネ / 監督:フェデリコ・ボンディカロリーナ・ラスパンティさんの映画ネタバレあらすじドキュメンタリーという選択もあったのでは?カロリーナ・ラスパンティさんの映画見始めてしばらくの間は、この映画、なんかへんだなあと思い...
センスもよく、遊び心もあり、美しい 楽しい映画でした。そしていい映画でした。このところ押し付けがましいドラマばかり、特に日本映画なんですが、物語を説明的に語る映画を見ることが多く、それらに比べてこの映画はとても新鮮で、あれこれ考えながら見られるとても楽しい映画でした。わたしの叔父さん / 監督:フラレ・ピーダセンドラマは見る者の心の中に生まれる酪...
リーガル・サスペンスを期待してはいけない。フランスの特殊な裁判の映画。 結局、最後の最後まで(意図が)よくわからない映画でした。法廷劇を期待して見に行きますと面食らいますよ。私は確信する / 監督:アントワーヌ・ランボー死体もないのに殺人罪?ネタバレあらすじもっとやるべき映画があるでしょう死体もないのに殺人罪?そもそも争われる事件が、死...
単なるラブコメだった…(涙) 原作が綿矢りささん、監督が大九明子さんというのは「勝手にふるえてろ」と同じですね。ちょうど3年前に公開されています。3年前となればさすがに記憶も薄れていますが似たような女性の話ですので比べてみますといろんなことが見えてきそうな映画です。私をくいとめて / 監督:大九明子ラブコメ度アップは原作の変化?ネタバレあらすじと...
ジェシー・バックリーがいい。成功でも挫折でもない決意の物語。 監督は「リリーのすべて」や「英国王のスピーチ」のトム・フーパーさんかと思ったのですが、よーく見ましたらひと文字違いのトム・ハーパーさんでした(笑)。初めてです。映画は思いのほかよかったです。ワイルド・ローズ / 監督:トム・ハーパー基本は音楽ものですのでまずは音楽さえよければそれなりにい...
青春の挫折は蜜の味 上映館の映画紹介を見て、ああ予告で見た京大の吉田寮のやつねと適当な記憶だけで見に行ったんですが意外にも(ペコリ)集中して見られました。そもそも予告を見たというのも記憶違いかも知れませんし、NHKで放送されたドラマの再編集版ということも、ちゃんと書いてあるのに目に入ってこなかったらしく、ああそうだったのといういい加減さです(笑)。ワンダー...