や行

山逢いのホテルで

2024.12.04

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山逢いのホテルで、Let me go 、Laissez-moi、ほっといて…ジャンヌ・バリバールさん主演の映画です。「バルバラ セーヌの黒いバラ」や「ボレロ 永遠の旋律」を見ていますが、とても印象に残る演技をする俳優さんです。この映画のメインヴィジュアルや「山間」を「山逢い」としたタイトルからは、いわゆる女性のアバンチュール映画を思わせますがそう...

夜明けのすべて

2024.02.14

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三宅唱監督のうまさと、上白石萌音さん松村北斗さんの俳優力…三宅唱監督の映画は過去に「Playback」「きみの鳥はうたえる」「ケイコ 目を澄ませて」と3本見ていますが、どれもあまりいいことは書いておらず、「ケイコ 目を澄ませて」にいたっては、いい映画と言いながらもったいないもったいないと書いています(ゴメン…)。しかし、この「夜明けのすべて」はい...

雪山の絆

2023.12.26

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あいも変わらず「絆」で語ってしまう日本の映画業界か…1972年に起きた「ウルグアイ空軍機571便遭難事故」の映画化です。空軍機ですが、ラグビーチームがチャーターしていますので、乗っていたのはその選手や家族の一般人40名と乗務員5名です。うち16人が72日間のサバイバルから生還したそうです。雪山の絆 / 監督:J・A・バヨナ...

ヨーロッパ新世紀

2023.10.25

おすすめ映画, や行,

差別、偏見、欺瞞が渦巻く17分、「福田村事件」にはない現実感「4ヶ月、3週と2日」「汚れなき祈り」「エリザのために」のクリスティアン・ムンジウ監督、2022年の最新作です。ムンジウ監督はこの映画の前にはジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ(ダルデンヌ兄弟)監督やミシェル・フランコ監督とともに「母の聖戦」のプロデューサーに名を連ねています。...

658km、陽子の旅

2023.07.28

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菊地凛子さんの苦労の跡が見える…(涙)菊池凛子さん主演の映画を初めて見ます(多分…)。過去の出演作を見てみますと何作かは見ていますが、ほとんど記憶がありません。話題になったということもあり、どうしても記憶は「バベル」までさかのぼってしまいます。監督は熊切和嘉さん、こちらもしばらく見ていないようで「武曲 MUKOKU」以来です。...

山女

2023.06.30

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逆です。作り話っぽい話は作り話っぽくやらないと現実感は生まれませんよ…「山女」のタイトルや映画.comの概要を読む限りではさすがに興味は持てませんでしたが、割といい印象が残っている「アイヌモシリ」のタイトルが目に飛び込んできましたので見てみました。山女 / 監督:福永壮志ファンタジーで描くべきじゃないの…さすがに...

柳川

2023.01.04

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色恋話と死、そして男の甘え3年半ほど前に「慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ」を見て知ったチャン・リュル監督の2021年の最新作です。「慶州」が2014年の映画で、この「柳川」との間に「福岡」「群山」とあと2本撮っているようです。1年1本ペースの多作な監督です。柳川 / 監督:チャン・リュル色恋話と死「慶州(キョンジュ)...

夜、鳥たちが啼く

2022.12.13

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佐藤泰志さんは、こんな男女は書きません!佐藤泰志さんの小説はかなり映画化されています。「海炭市叙景」に始まり「そこのみにて光輝く」「オーバー・フェンス」「きみの鳥はうたえる」「草の響き」ときて、この「夜、鳥たちが啼く」で6本目です。「書くことの重さ」というドキュメンタリー映画もあります。夜、鳥たちが啼く / 監督:城定秀夫...

ゆめのまにまに

2022.11.30

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東京蛍堂を舞台にした洒落(しゃらく)な映画ディケイドという俳優のマネージメント会社の創立30週年を期に制作された映画だそうです。ですので出演はその所属俳優さんということだと思います。監督は張元香織さん、長編二作目ということです。見ている映画が張元監督のプロフィールに何本かあったことと東京の下町が舞台の人間模様がテーマらしいということで気持ちが動いた映画で...

夜を越える旅

2022.10.24

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タイトルとメインビジュアルはいいのだが…公式サイトのメインビジュアルや宣伝コピーではかなり期待値は高かったのですが、んー、どうでしょう…。監督、脚本は「福岡を拠点に映像制作を行(公式サイト)」っている萱野孝幸さんという32歳の方です。夜を越える旅 / 監督:萱野孝幸予想はつきます「予測不能」と宣伝されていますが、予想...

よだかの片想い

2022.09.16

おすすめ映画, や行,

松井玲奈さんがすばらしい、安川有果監督のセンスがいい監督の安川有果さんは映画はもちろんのこと名前も初めて目にし、主演の松井玲奈さんも映画で見るのは初めて、原作の島本理生さんも一冊も読んだことがなく、脚本の城定秀夫さんは名前を知る程度、かろうじて中島歩さんの「いとみち」のとてもよい印象に頼って見た「よだかの片想い」、映像センスよし、松井玲奈さんよし、演出よ...

やがて海へと届く

2022.04.05

おすすめ映画, や行,

あまりにも美しい、物語と、画と。そこから見えるもの中川龍太郎監督は「演じる俳優」を撮るのが本当にうまいですね。この映画では岸井ゆきのさん、過去の映画では「四月の永い夢」の朝倉あきさん、「わたしは光をにぎっている」の松本穂香さん、前作の「静かな雨」は仲野太賀さんと衛藤美彩さん、どちらかといいますと女性の俳優さんがその物語の中の人物を演じているその姿を魅力的...

ユンヒへ

2022.01.16

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Love Letter 的叙情性ねらいと韓国映画事情から内容的にはまったく違いますが、雰囲気的には岩井俊二監督の「Love Letter」や「ラストレター」を想起させるつくりです。手紙を契機にして過去と向き合うことや全編通して叙情で押しまくるところからそう感じます。叙情性で押すには流れが悪いネタバレあらすじフィルム写真ユン...

由宇子の天秤

2021.09.18

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語るべきは、また描くべきは、人であって物語ではない「火口のふたり」を見て、気になる俳優さんだなあと感じた瀧内公美さん、その主演の映画です。監督は春本雄二郎さん、監督・脚本・編集・プロデューサーということですので、自分の撮りたいものを撮ったということだと思います。2018年に独立映画製作団体「映画工房春組」を立ち上げてのその第一作ということになるのでしょうか。...

約束の宇宙

2021.04.21

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女性宇宙飛行士のちょっと異常な母娘愛邦題と予告編でおおよその内容に想像がついてしまいましたのでスルーしていたのですが、「裸足の季節」の文字が目にとまり見てみました。ただ、その映画もあまり良い評価ではなかったんです。それによく見れば、このアリス・ウィンクール監督は「裸足の季節」では共同脚本でした。約束の宇宙 / 監督:アリス・ウィンクール映画の焦点(テ...

ヤクザと家族 The Family

2021.01.31

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なぜ今ヤクザの世界に擬似家族をみようとするのか?!なんだか映画.comやFilmarksなどのレビューサイトでは評価が高くなりそうな映画だなあと思いながら見ていたのですが、今、映画.comを開いてみましたらやっぱりかなり高いです(笑)。ヤクザと家族 The Family / 監督:藤井道人「情」に中身がないネタバレあらすじとちょいツッコミ1999...

行き止まりの世界に生まれて

2020.10.04

おすすめ映画, や行,

優れたドキュメンタリーはドラマになる基本的にはセルフドキュメンタリーなんですが、他者であるキアーとザックのふたりにビン・リュー監督自身を投影することで監督自身の意識を客体化し、それにより映画自体を社会性のある客観的な映画に昇華させ、また映画そのものとしても見やすくすることに成功している優れたドキュメンタリーです。行き止まりの世界に生まれて / 監督:ビン・...

ようこそ映画音響の世界へ

2020.09.28

や行,

目立たない方が良い映画という悲しい世界タイトル通りの映画です。1927年に映画がトーキーとなってから現在までの映画音響の歩みと Sound department の現場ではどんなことが行われているかの触りを紹介している映画です。ようこそ映画音響の世界へ /監督:ミッジ・コスティン映画制作の上で評価される部門と言いますと、まず監督と俳優、そして脚本、美...

焼肉ドラゴン

2020.03.04

や行,

(DVD)在日コリアン一家の人情劇、やはり舞台向きしばらくDVD月間ということになりそうです。「焼肉ドラゴン」鄭義信さん脚本、演出の2008年の舞台劇の映画化で、監督も鄭さんです。焼肉ドラゴン / 監督:鄭義信ウィキペディアによれば、舞台劇の方は新国立劇場と韓国の芸術の殿堂(예술의 전당)の共同制作で韓国の梁正雄さんとの共同演出だったとのことです...

屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ

2020.02.26

や行,

日本で上映する意味のない映画この映画を日本で上映する意味が何かありますかね?「愛より強く」以降ほぼすべての映画を見ているファティ・アキン監督ですので見ましたが、ただ単にアルコール依存症のサイコパスの男の日常を見せているだけで、人間性に関わる普遍性なし、ホラーとしての深さもなし、映画的な面白さもなし、(日本ではという意味での)現代性もなしという映画です。屋...