一作目よりはマシかな、だけど陳腐なシーンが多いなあ…
「DUNE/デューン 砂の惑星」のレビューでは失敗作と断言し（笑）「二作目はない」なんて書きましたが、作っちゃいましたね。どうやらこの勢いでパート3もあるようです。といいますか、そういう物語ということでしょう。
一作目よりはマシだけど、映画的には…
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、気取りを捨てたのか、一作目よりは最後まで見られるものになっていました。ただ、その分この手の映画としては平凡になっていますし、物語が物語だけに通俗的と言いますか、陳腐（ごめん…）なシーンが多いです。
一作目では物語の説明シーンとビジュアルシーンを徹底的に分けていましたが、この二作目ではその物語を登場人物たちが自ら演じていました。
この手の映画と書きましたが、結局、壮大な全宇宙の話といったところで、こういう物語は家族であったり一族の愛憎物語と決まっていますので、それを具体的なシーンとして描けば世俗的なものにならざるを得ないということでしょう。
一作目でも書きましたが、精神性がないということかと思います。
宇宙帝国ですよ、宇宙帝国！ ポールがあんな簡単に皇帝になれるような宇宙帝国じゃダメでしょう。一惑星程度の争いにしか見えないです。
それに重要なスパイスはどうなっちゃったの？
超能力の件もありましたね。ポールは会得したんじゃなかったでしょうか。この二作目ではそんな話なにも出てこなかったですね。
ポール、皇帝になる…
一作目は言葉で説明されているだけでしたのでほとんど記憶していませんが、おおよその話としては、宇宙帝国の皇帝とハルコンネン家の陰謀でアトレイデス家が滅亡させられるというところまででした。理由は、全宇宙の運命を左右するともいえるスパイス「メランジ」を唯一産出する砂の惑星デューンの利権争い（かと思うがよくわからない…）です。
そして、その争いから逃れたアトレイデス家のポール（ティモシー・シャラメ）と母ジェシカ（レベッカ・ファーガソン）は砂漠の民フレーメンと出会い、さてどうなっていくかという、なんとも中途半端な終わり方だったと思います。
この二作目では、ポールとフレーメンとの関わりが中心となっており、その中でポールとフレーメンの女性チャニ（ゼンデイヤ）との恋愛が描かれたり、ポールが巨大な砂虫を乗りこなしたりしてフレーメンから救世主と崇められることになります。そしてラスト30分くらいになって、フレーメンを率いたポールとハルコンネン家の戦いの末、ハルコンネン家を倒し、また皇帝の娘を妻にして皇帝になるところまでが描かれます。
ポールがハルコンネン家の当主である男爵を殺すときに実は父親であるようなことを言っていました。あんな軽い扱いでいいんですかね。
ということで、戦いに勝ったポールがいきなり皇帝の娘を娶る（字幕…）なんて宣言したものですから、愛を誓っていたチャニは、なにー？！ 状態になり、ラストシーンはチャニで終えていました。パート3はチャニの話になりそうです。
それとレディ・フェンリングという女性といきなり教女になった母のレディ・ジェシカ、それにジェシカのお腹の中には妹がいるとのことでしたので、きっと今風の女性たちの物語になるんじゃないかと思います。
今、日本の公式サイト見ていましたら、そのレディ・フェンリングをやっていたのはレア・セドゥさんだったようです。チュールで顔を隠していましたので本人かどうかはわかりません（冗談です…）。パート3では重要な役回りになりそうです。
ハイキュー！！に惨敗…
ということで、率直なところ、これじゃアニメに勝てないですね。
実際に、劇場へ行きましたらえらく混雑していましたので、なに、これ？ と思いましたら、理由はハイキューでした。
ところで、ハルコンネン家の戦いでポールは核兵器を使っていませんでしたか。もしそうなら勘弁してほしいですね。
