ラストシーンがよく分からないなあ。あの女性たちは何なんだろう? 彼女たちは何を目指しているんだろう? 夫はどうなったんだろう?
てな訳で、「ドッグヴィル」以降、やたら観客に負荷をかけ過ぎるラース・フォン・トリアー監督です(笑)。とにかく作りが意図的で、さらに暗示的であり、どう読み解くかみたいなことが関心事となってしまいます。
でも、私はそんな疲れることはしません(笑)。というより、ラース・フォン・トリアー監督の映画は、直感的に理解させうる映画の力を持っていますので、何となく見ていても、充分に分かりますし、感じられます。
ただ、このラストは何なんでしょうね。何だかとってつけたような、オチをつけたかったのか、自分の懺悔みたいなことなのか(笑)、とにかく、夫が木イチゴ(多分)を食べるあたりからは、妙に異質な感じがします。
確かに、「奇跡の海」でも、しっかりオチがついていましたが、こっちは「アンチクライスト」ですから、逆の意味合いでしょう。木イチゴは禁断の果実? 妻(イブ)の後を追って自分も罪を背負った? じゃあ、あの女性たちは?
まあ、そんなこと、どうでもいいですね。
映画としての作りはしっかりしていますし、シャルロットとウィレム・デフォーもいいですし、良い映画でした。感じるところはあまりありませんでしたが…。