2015年のシリア、泥沼化した内戦の戦禍を逃れて脱出する医師の物語を軸にした5つの物語の連作劇 2015年のシリア、泥沼化した内戦の戦禍を逃れて国外へ脱出しようとする医師の物語を軸に他の4つの物語が交錯する映画です。ですので群像劇というよりも連作劇のつくりです。ドキュメンタリー風の撮影手法が使われていますが、観る者の感情を揺さぶろうとの意志が強く感じられる...
男女平等、平和主義のシェーカー・コミュニティを音楽とダンスで描いて面白い 予告編で観た女性たちが森の中を踊りながら進むシーンを記憶していて面白そうと思い観てみたらシェーカー教徒の話でした。そのシェーカーという教団にも身体を震わせて祈るからそう呼ばれる程度の知識しかありませんでしたので逆に結構面白く観ました。アン・リー/はじまりの物...
「アダムの原罪」なんて邦題、AI に「アダムに続く言葉を教えて」とでも聞いたんですかね 病院内の看護師を追った映画では「ナースコール」というスイスの映画がありました。まだ3か月前ですね。この2本、カメラが看護師を追い続けるという点では似ていますが映画の重要ポイントはちょっと違います。「ナースコール」は看護師の過重労働がテーマですが、こちらは看護師が持つべき...
ちょっと映画のレベルが… この映画を買い付けてきた配給の担当者は何に惹かれたんでしょうね(?)。アグリーシスター 可愛いあの娘は醜いわたし / 監督:エミリア・ブリックフェルトネタバレあらすじ破綻した物語、のろーいテンポ、ボディホラーとはとてもいえないサナダムシ嘔吐(普通おしりからでしょ…)、ゴシック的耽美さゼロの...
家族神話もほどほどに… 「湯を沸かすほどの熱い愛」「長いお別れ」の中野量太監督です。この監督は映画づくりはとても上手いのですが、映画の紹介文を読めばほぼ内容の想像がついてしまいますので見るのを迷います。結局見たんですけどね(笑)。兄を持ち運べるサイズに / 監督:中野量太ネタバレあらすじ村井理子さんの原作があります...
映画じゃなかった、NHKドラマの再編集版でした… 村上春樹さんの『神の子どもたちはみな踊る』が原作の映画でこの豪華な出演者はどういうことだ? と、それにあまり宣伝されていないなあと思い見てみたら…アフター・ザ・クエイク / 監督:井上剛これ、映画じゃないです…映画じゃなかったです(涙)。NHKのドラマの再編集版(だ...
クリステン・スチュワートにはアメリカンローカルの空気は合わないように思う… クリステン・スチュワートさん目当てです。私には「スペンサー ダイアナの決意」以来ですが、その後にデヴィッド・クローネンバーグ監督の「クライムズ・オブ・ザ・フューチャー」に出ているようです。ボディホラー SF みたいな映画でしたので見ていないです。この「愛はステロイド」は、レ...
ブラジル軍事独裁政権下、夫を失うも力強く生き抜いたエウニセ・パイヴァの物語… ウォルター・サレス監督、12年ぶりの長編劇映画です。名前も忘れてしまうところでした。でもお休みしていたわけではないようで、ジャ・ジャンクー監督のドキュメンタリーを撮ったり、BRICSサミット向けのオムニバス映画に参加したり、TV や MV の仕事をしたりということだったようです。...
牢獄のチャーリーは鉄格子越しにアルメニア人夫婦を描いた無声映画を見る… 原題の「Amerikatsi」はアルメニア語でアメリカ人という意味らしいです。20世紀初頭に起きたアルメニア人大虐殺を逃れてアメリカに渡った子どもが成人し、第二次世界大戦後のソ連邦統治下の故郷アルメニアに戻ったものの、アメリカのスパイと認定されて投獄されるという話です。シリアス系ではな...
「暁に祈れ」と同様に暴力は人間の根源的なものだと言いたいようだ… 「暁に祈れ」のジャン=ステファーヌ・ソヴェール監督ですのでどうしようかと思ったんですが、ショーン・ペンさん主演ですのでそんなにはひどくはないだろうと思い見てみました。アスファルト・シティ / 監督:ジャン=ステファーヌ・ソヴェール画づらが派手でエグいものにす...
人生はサスペンス、次々放たれる不穏の矢の行き先は人生しみじみ… フランソワ・オゾン監督です。レビューを書くたびに書いていますが、オゾン監督は年1本ペースという多作かつその内容も多様でありながらどの作品も出来がとてもいいです。とにかく映画のつくりがうまいですし、やろうとしていることか明快な監督です。秋が来るとき / 監督:フランソワ...
驚きのエンディングゆえのパルムドール受賞か… 昨年2024年カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作です。ショーン・ベイカー監督の映画は「タンジェリン(2015)」「フロリダ・プロジェクト真夏の魔法(2017)」「レッド・ロケット(2021)」と見てきていますが、確かに物語の運びがうまい監督です。アメリカ社会の下層で生きる人々をネタ(まさしくネタです…)にするこ...
マッツ・ミケルセンは寡黙な男がよく似合う、それによくモテる… マッツ・ミケルセンさん主演ですから当然といえば当然ですが、宣伝でも前面に押し出されており「見てね」なんて予告編を何度見たことやら(笑)。でもまあこういう寡黙なのに筋を通そうとする役柄はよく合いますね。愛を耕すひと / 監督:ニコライ・アーセルモデルは実在のルート...
え? ミシェル・フランコ監督がラブストーリー? と驚きはするが、やはりうまい… ミシェル・フランコ監督の2023年の映画、最新作じゃないんですね。最新作は今まさに開催中のベルリン国際映画祭のコンペティション部門に出品されている「Dreams」です。主演はこの映画と同じくジェシカ・チャンステインさんです。あの歌を憶えている / 監督...
トランプよりも、ロイ・コーンのキャラクターにびっくり! これから4年間、毎日のようにテレビや新聞でその名を目にすることになるドナルド・トランプ大統領、その若き頃の伝記的映画です。20代半ばから40歳くらいまでが描かれています。監督は「ボーダー 二つの世界」「聖地には蜘蛛が巣を張る」のアリ・アッバシ監督です。アプレンティス:ドナルド...
たまにはこういう映画も悪くない… ちょうど1年くらい前の2023年12月8日に公開された映画です。タイトルをよく見かけましたし、結構長く上映されていたように思いますのでDVDを借りてみました。知らなかったんですが、監督は「光を追いかけて」の成田洋一監督でした。あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 / 監督:成田洋一シンプ...
いい人、いい話が求められるときは、はて?… 黒木華さんを見に行った映画です。アイミタガイ / 監督:草野翔吾閉じた円環…いやあ、びっくりしました。登場人物すべてが、その人物も知らないところで他の人物とつながり、最後の最後、食品サンプル会社の夫婦の金婚式に出席したおじいちゃんに抱かれて眠る子どもにまでつながっ...
映画そのものが徒花… 映画.com に「長編デビュー作「赤い雪 Red Snow」で国内外から高く評価された甲斐さやか監督」と紹介されているもののまったく知らない方でしたので早速見てみました。徒花-ADABANA- / 甲斐さやか「死」の不安、いやむしろ「生」の不安?…映画始まってすぐ、「未知なるウイルスの流行で出...
レイモンドは神になり、ダニエルはカニバリズムの夢に溺れ、エミリーは神の国から追放される… つい半年前に「哀れなるものたち」を見たばかりのヨルゴス・ランティモス監督です。たまたま公開が重なったというわけではなく制作もわりと近接しているようです。その「哀れなるものたち」は幼稚でつまらない映画でしたが、こちらはきっちり映画になっています。でもよくわからないし、面...
「原作に乱暴」過ぎないか… 吉田修一さんの『愛に乱暴』が映画化されることを知り、わざわざ原作を読み…、というわけでもなく、吉田修一さんの小説はほとんど読んでいるのにこの『愛に乱暴』を知りませんでしたので読んだということで、その結果、原作を読んで映画に臨んだ(笑)みたいなことになりました。愛に乱暴 / 監督:森ガキ侑大こんな...