多分、グザヴィエ・ドラン監督の映画は、生きている限り見続けることになるでしょう。大層か…(笑)。
1:1くらいに横幅がカットされたスクリーンサイズが気になりますね。カットマスクで切ってくれよ、って少しばかりイラついて見ていましたが、中盤を過ぎたあたりで、ああそういうわけにもいかないかと、その意味合いも含め納得したわけです。
グザヴィエ・ドラン監督が描く人間ドラマ!映画『Mommy/マミー』予告編
この「マミー」も結構待ち望んでいたくらい、グザヴィエ・ドラン監督の作品は、「胸騒ぎの恋人」(もDVDをもっていながら未見)を除いて全て見ており、その才能の豊かさはよく分かっているつもりですが、このスクリーンサイズはどうなんでしょうね?
「この世の中には希望はほんの少ししかない」というセリフがありましたが、もしその象徴であるのなら、ちょっとばかりいただけません。
それにしても、このサイズの画面を映画館で見るにはかなり辛いですね。スティーヴ(アントワン=オリヴィエ・ピロン)やダイアン(アンヌ・ドルヴァル)のつらさを共有しろということでもないでしょうが、私の見た上映館(名古屋)には全く合わないです。多分これまでグザヴィエ・ドラン監督の作品を3作かな?上映してきた映画館の方が合いますね。
2015年、架空のカナダで起こった、現実——。
とある世界のカナダでは、2015年の連邦選挙で新政権が成立。2ヶ月後、内閣はS18法案を可決する。公共医療政策の改正が目的である。中でも特に議論を呼んだのは、S-14法案だった。発達障がい児の親が、経済的困窮や、身体的、精神的な危機に陥った場合は、法的手続きを経ずに養育を放棄し、施設に入院させる権利を保障したスキャンダラスな法律である。ダイアン・デュプレの運命は、この法律により、大きく左右されることになる。(公式サイト)
公式サイトのストーリーを引用しましたが、このストーリー、あまり意味ないと思います。スティーブとママ、そして隣に住む女性カイラ(スザンヌ・クレマン)の濃密な人間関係の映画です。
アントワン=オリヴィエ・ピロンとアンヌ・ドルヴァルの二人は見応えがあります。スザンヌ・クレマンは、好きな俳優さんですが、抑え気味の感じでもうひとつでした。ただ、ダイアンとカイラがキッチンで大笑いしているシーンは、内容とは関係なくつられ笑いするくらい私にはうけました(笑)。
多分、グザヴィエ・ドラン監督の映画は、生きている限り見続けることになるでしょう。大層か…(笑)。