ジェシー・アイゼンバーグとクリステン・スチュワートがうまくハマっていて面白かったです。コメディはあまり好きではないのですが、なぜか、ただひたすらおバカな映画は時にハマったりします。
タイトルからしてそれ系の「エージェント・ウルトラ(American Ultra)」、見てみましたら、以外にも結構まじめに撮っているふうで、おバカ程度はさほどでもなかったのですが、それでも結構面白かったです。
それに、主演の二人にびっくり、ジェシー・アイゼンバーグとクリステン・スチュワートでした(それぐらい分かって見に行け!、と笑い)。
謎の暗号をきっかけに、片田舎のコンビニバイトの秘められた能力が覚醒する。彼はCIAの極秘マインドコントロール・トレーニングを受けた最強エージェントだった!
『ソーシャル・ネットワーク』『グランド・イリュージョン』のジェシー・アイゼンバーグ。『トワイライト』シリーズ、『スノーホワイト』のクリステン・スチュワート。最高にキュートでブッ飛んだカップルを演じている。(公式サイト)
結構まじめと感じるのは、映画の軸は、基本マイク(ジェシー)とフィービー(クリステン)の恋愛ものですし、それ自体はかなりベタな話なのですが、それをちょっぴりおバカなスパイものでくるむことで、気恥ずかしさを打ち消してくれているのかなと思います。
この映画から二人の恋愛ものを取り除いてしまえば、かなり中途半端なスパイものですし、ダメ男くんがスーパーマンに覚醒するシーンの突き抜け感ももの足らず(それがいいとも言えますが)、悪役側のイェーツ(トファー・グレイス)やタフガイ(?)のラファ(ウォルトン・ゴギンズ)のキャラもインパクト不足です。
フォークやフライパンを使ったアクションやホームセンターのシーンは面白かったですが、もっといろんなアイデアを突っ込んで欲しかったですね。
エンディングが近づくにつれ、ひょっとして続編を狙っているのか!?みたいな空気が漂ってきましたので、オイオイそれはやめろ!と思っていましたら、何とそのまま続編に突入するという(笑)意表を突いたエンディングで、ああよかったと胸をなでおろして、気持よく見終えることができました。
ニマ・ヌリザデ監督の経歴を読みますとCM やミュージックビデオの世界で活躍されているようで、確かに映像センスや編集のテンポになるほどという感じがします。
それにしても、ジェシー・アイゼンバーグはこういう役がよく合います。「イカとクジラ」の記憶はほとんどありませんが、「ゾンビランド」は印象に残っています。
クリステン・スチュワートは、「アクトレス ~女たちの舞台~」でグンと評価の上がった俳優さんで、このフィービーのエイジェント役も、ややひいき目に見てですがなかなか良かったです。
これを書いていて、なぜか突然「それ行けスマート」が頭に浮かんでしまいました。懐かしいですね。