(DVD)何もこれを実写化する必要なんてないのに。
実写版の「ゴースト・イン・ザ・シェル」を見たことが契機になり、念願のアニメ版押井守監督「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」と「イノセンス」を二本立てで見ました!
「攻殻機動隊」の方は面白かったのですが、「イノセンス」の方はちょっと無理でした。
ウィキを見ましたら、「イノセンス」は、ほぼ押井監督のオリジナルみたいですね。
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このアニメ版を見ますと、実写版がつまらない理由がよくわかります。
まず、物語につじつまを合わせようとして説明的になりすぎるということです。
実写版ではゴーストに対するこだわりが皆無でした。多分、人が人たる所以、肉体の全てがなくなり、脳さえもなくなっても最後に残るものといったニュアンスじゃないかと思いますが、そもそもそんなものがあるとしても説明など不可能なことは誰にだってわかります。
でも、それをあるものとして語れるか、説明できないから語ろうとしないかでは、こうした物語では決定的に深みが変わります。
所詮未来のことなのだから誰にも分かりはしないという居直りがなければ、そもそも SF なんて描けないでしょう。
実写版を見ての感想に、モトコの記憶を上書きすることの意味がわからないと書きましたが、原作の漫画がどうかは知りませんが、このアニメでは記憶とゴーストとは別物ですし、誰か別人の記憶で上書きされているということではなく、そもそも記憶でさえ、ある個人が本人であるという確証にはならないという意味のようです。
少佐の母的存在、桃井かおりなんて人物を創作するのはいかにもハリウッド的ですし、クゼ(人形使い?)がレジスタンスの同志なんて発想は「ブレード・ランナー」からのパクリとまでは言わないにしてもほぼ引用でしょう。
いずれにしても、アニメ版は面白かったです。
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「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」のDVDにアニメの制作技法が解説されていましたが、「攻殻機動隊」が1995年、「イノセンス」が2004年、10年の進歩(?)はすごいですね。
「イノセンス」の方は、内容よりもアニメーション技法の見本市のような映画で、物語としてはつまらないです。つまらなさを哲学的な言葉の乱用でごまかしているような胡散臭さのただよう映画でした。
セル画とCGが反発しあっている感じとか、奥行きを出そうとすることがこうしたアニメにマイナスになっていないかとか、アニメーションをあまり理解していないものでも(だから?)何だか違和感のある映像でした。
とりあえず、念願の「攻殻機動隊」を見ることができ満足です。
考えてみれば、エヴァンゲリオンも1995年ですね。
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