引き裂かれた女/クロード・シャブロル

であの事件を思い出す

「ヌーベルバーグ」って何?
説明はとてつもなく難しい。
ルイ・マル、ゴダール、トリュフォー、そしてこのクロード・シャブロル、それぞれあまりにも特徴的すぎて、それらを括る言葉はあるのだろうか?
やはり「新しい波」としか表現できないのだろう。

クロード・シャブロル監督の遺作になってしまいました。やはり最後もサスペンス系の作品でしたね。

それにしても、2007年の作品なのに、まるでその時代「ヌーベルバーグ」の時代に戻ったような感覚の映画でした。古臭さとも違う、何かこう、時代や人間への直接的ではない批評的精神に満ちているというか、やはりそれは「ヌーベルバーグ」に特徴的な何かかもしれません。

見終わってみれば、えっー、そんなすごい話だったの!?とびっくりしてしまうほどの内容なんですが、一切その手のシーンはなく、今的な見方をすれば、かなり物足りないのですが、結局それゆえにこそ、らしいということだと思います。

で、思うことは、本当にフランス人って不思議な人たちですね。アメリカで逮捕されたIMF理事のドミニク・ストロスカーンさんを思い出してしまいました(笑)。