ヘイリー・スタインフェルドの映画ですね
「PARKS パークス」に続いての青春映画です。
といっても、タイプも傾向も全く違う青春で、こちらはもうほんとにアメリカの青春!(知らないけど)という映画です。
公式サイトの受賞歴(AWARDS)をみますとアメリカじゃ大ウケだったんだろうと想像しますが、日本の同年代たちはこういう映画をどう見るんでしょう?
夕方からの上映だったのですが、それらしき人はひとりもいなかったです。みんな、アニメでしょうかね…。
監督:ケリー・フレモン・クレイグ
ネイディーンは17歳。キスもまだ経験なしのイケてない毎日。恋に恋する妄想だけがいつも空まわりして教師のブルーナーや母親を困らせてばかり。たったひとりの親友クリスタだけが自分のすべてだと思っていたのに兄ダリアンと恋に落ちてしまう。(公式サイト)
監督のケリー・フレモン・クレイグさんは脚本家で、これが初監督作品のようです。常々性的表現においては女性制作者のほうが過激になる傾向があると考えているのですが、この方もそのようです。
この映画の場合、映像ではなくセリフで、ああそうそう、映像ではベッドシーンで女性がブラジャーを着けているという洋画では今はほとんどみられない画でしたね。で、過激なのはセリフの方で、恋愛話は経験のない者のほうが過激表現を使うという一種の定形パターンなんですがかなりのものでした。ただ、字幕での話ですので英語でなんといっていたんでしょう?
映画の本題とは違うところから入ってしまいました(笑)。
物語は、子供の頃から自分が不幸(ちょっと違う?)な人間だと思い込んで育ってきた17歳のネイディーンが、唯一の親友クリスタと自分の兄との恋愛を機に、さらに独りよがりになり周りのみんなを混乱させ、予想通り最後は、身勝手だった自分に気づき良い子になるというお話です。
こんなしょうもない(笑)話なのにこの映画が持っているのは、ネイディーンを演っているヘイリー・スタインフェルドさんにつきます。
映画自体、このヘイリー・スタインフェルドフィーチャー映画なんですが、それに応えて表現力豊かに全編弾けまくっています。
うまいですね。この俳優さん、コーエン兄弟の「トゥルー・グリット」の少女を演っていた人で、その時の感想を読んでみても良かったと褒めています。
顔の表情が豊かな人です。可愛く見えたり、そうじゃなく見えたり、こういういろんな表情を持っている俳優さんは伸びるような気がします。
映画としては、出だしのテンポあるシーン、ネイディーンと教師(ウディ・ハレルソン)のやり取りはかなりのインパクトで、しばらくはその勢いで持ったのですが、さすがに話が話なだけに中だるみして、途中からほぼオチは想像がつきますので、やや尻すぼみではありました。