今年のベストスリーピーシネマ決定!(笑)
とは言っても、決してつまらないということではない。緊張感をもって観る映画ではなく、まあ多少眠ったからといって、映画自体が分からないということはない。いや、じっと目を凝らして見たからといって、分かったという言葉が適切なほど分かるとも思えない。
描かれることのひとつひとつを取ってみれば信じがたいことの連続なのに、映画の中では、誰ひとり驚いたりしない。そういう映画だ。それぞれ起きることに言葉で表現すべき意味などないだろうし、そう見え、そう感じるということ以外にないだろう。
ただ気になるのは、これまで、アピチャッポン・ウィーラセタクン監督がどんな映画をつくってきているのか知らないが、この「ブンミおじさんの森」は、それなりに商業ベース的にも計算されてつくられていると思われ、眠くなる映画に一番多いパターンである、監督の超個人的世界観にもとづいてつくられた映画でないことである。
今週はもう一本催眠映画をみなくてはいけない。「ゴダール・ソシアリスム」