DVD視聴ですので今更ですが普通に面白かったです。この監督はオーソドックスな手法があっています。
2010年の作品ですので、いまさら何かを書く映画ではありませんが、見たことを忘れないようにとのメモ程度です。DVD になったらすぐに見ようと思っていたはずですが、なんと5年後になってしまいました。
翌年のアカデミー賞の作品賞、主演男優賞、監督賞、脚本賞の4賞受賞なんですね。この4つをもらうということは映画として(アカデミーが考える)完璧の証みたいなものでしょう。
確かに、アカデミー賞にしては若干小振りな感じはしますが、良く出来ていますしラストは感動もします。物語としても過剰なところもなく、たとえば吃音がドラマチックに解消するなどといった興ざめなこともせず丁寧に作られています。
ジョージ6世のコリン・ファースやローグのジェフリー・ラッシュの演技も当然ながら安定していて落ち着いて見ていられます。ヘレナ・ボナム=カーターが王妃?とも思いますが、王様がこんなに一般人ぽくっていいのであれば、まあバランスは取れているとも言えます。
それにしてもイギリスの王室って本当にあんな感じなんでしょうか? 国王というものがある種の役割という感じはよく伝わってきて面白いのですが、新鮮といいますか、本当だとしたらちょっとばかり驚きです。日本の皇室と比べますと(と言ってもよく知りませんが)相当身近な感じです。
ただ、日本の皇室が、たとえ人間宣言したといっても、今のような浮世離れした存在になったのは明治以降ですし、それまでは結構自由だったのではないかと想像します。江戸の初期中期なんて政治の実権を持たないわけで負担もありませんから結構気楽に京の町を自由に歩いていたんじゃないでしょうか(間違っていたらすみません)。
話がそれましたが、王室を扱う歴史ものである以上、やはりある程度は史実にもとづいているようで、逆に色々批判も出ていたりするんですね。こういう映画を見ますと少し調べてみようかなどと思います。歴史もののいいところですね。
トム・フーパー監督、調べてみれば「レ・ミゼラブル」の監督でした。あんなスペクタクルものより、こういうオーソドックスな手法のほうがあっていますね。