獣は月夜に夢を見る/ヨナス・アレクサンダー・アーンビー監督

この映画に、切ないだの、哀しいだの、秘密だの、愛だの恋だのは、ほぼ「ぼくのエリ」を意識した宣伝コピー。

映画っていうのは、本当に「宣伝」が重要ですね(笑)。

どの言葉に引っかかったのか、何に惹きつけられたかはもう忘れてしまっていますが、上映作品の一覧を見ていて、ふっと目が止まり、調べてみますと、すでに近場の劇場での上映は終わっており、遙か地の果て(スミマセン)の劇場の上映となっていました。

で、地下鉄とバスを乗り継いで行ってきました。時間は片道1時間ほどでしたのでさほどでもありませんでしたが、そんなことより、パチンコやゲームセンターが併設されているからだと思いますが、全館、タバコ臭くて臭くて我慢できませんでした。

美しい海岸沿いの小さな村で、父と病気の母と暮らすマリー。父は母の病のことは何も教えてくれない。村の住人は車椅子の母を恐れ、マリーには懐疑的な眼差しをぶつけてくる。ある日、マリーは身体に奇妙な変化を感じ、次第にコントロールできなくなっていく。そこには決して抗えない哀しい秘密が隠されていた…。(公式サイト

話がそれてしまいましたが、そんな苦労(でもないけど)をして見にいっただけに、映画のがっかり感が増幅されて、怒りに変わりそうなくらいだまされた感が強くなってしまいました。

結局、話は狼男狼女のカテゴリーなんですが、ストーリー的にも全くひねりがなく、スリラーにもホラーにもなっておらず、映像にしてもやたら暗いだけで、何を見せようとしているのか全く伝わってこず、ただダラダラと北欧の寒村の風景…、ああ、でも風景は垂れ込めた空や暗い海がまあまあ良かったですね、って、ちょっと腰砕けになってしまいましたが、要は全く工夫というものが感じられない映画だったということです。

で、挙げ句の果てに、ラストは、ほぼ「ぼくのエリ」のパクリでしょう。

と、まあ勢いで書いてしまいましたが、それにしももうちょっとなんとかして欲しいですね。突っ込みどころもないくらい何もなくつまらないということになってしまいます。

それにしても、最近の映画宣伝には相当ステマが入っているのではないかと疑りたくもなるくらい、たとえば、映画のタイトルを入れてググってみても、上位にヒットする記事は、プレスリリースの垂れ流しか、ほんとうに見たのかと言いたくなるようなレビューばかりです。

Google 先生、アルゴリズム変えてください。