松居大悟監督、「衝動」の見上愛さん、そして前田敦子さん、3つ揃いましたので…
「君が君で君だ」の松居大悟監督、「衝動」を見て記憶している見上愛さん、そして今や名前をみたら見ようと思う(笑)前田敦子さん、興味深い名前が3つ揃いましたので見てみましたら…
マンガでした(笑)…
とにかく、マンガそのものでした。でも最後まで楽しく見られます。
理由は、多分、奇をてらったことをせずにただただ俳優にまかせているシンプルさがあるからでしょう。見上愛さんも佐藤寛太さんも好印象です。
物語はどうこういうようなものではありませんが、純愛ものといってもベタさがなく乾いた感じのものですので見ていて嫌味がありません。その点では見上愛さんがとてもいいです。
幼い長谷部りのが入院しています。自分はもう死ぬだろうといっています。そこに幼い甲野じゅんが現れて手を握ってくれます。りのは元気になり、ベッドを抜け出してじゅんを探し求めます。
これ以降、高校生となった長谷部りの(見上愛)の幼い頃の甲野じゅんの幻想を追いかけることになります。甲野じゅんは、とにかく足の早い後輩、軽音楽部の先輩、アルバイト先のクリーニング屋の妻を亡くしたお兄さんと姿を変えて長谷部りのの前に現れます。長谷部りのはその甲野じゅんの姿を見るやいなや好きですと告白します。どの甲野じゅんも一瞬は引くもののやがて僕も好きですと告白します。するとその甲野じゅんは長谷部りのの前から姿を消してしまいます。
そして、1日しか記憶が保てず眠るとその日のことを忘れてしまう大学の同窓生甲野じゅんが現れます。この甲野じゅんがメインとなっており、1日しか記憶が保てないがゆえにこの甲野じゅんは好きですと告白することなく消えることはありません。映画はその二人のシーンにほとんどが費やされています。
で、結局、長谷部りのはこれまでの幻の甲野じゅん、言ってみれば思い続ける愛という幻想にとらわれていた自分に気づき、目の前にいる本当の甲野じゅんをみることで現実の愛を育むことになるという物語です。
本当か?(笑)。
原作は男女逆のようだ…
講談社のサイトで原作の試し読みをしてみましたら(いや、見ただけで読んでいません(笑)…)、男女逆の設定のようです。消えるのは長谷部りのの方みたいです。
それにしても絵がきたないですね(ゴメン…)。いや、きたないのではなくゴチャゴチャしているからそう感じるのだと思います。
映画はシンプルです。
そうそう、前田敦子さん、クリーニング屋さんで働く妊婦さん、そして長谷部りのに現実をみなさいと諭す役割で出ていました。でも、あまり前田敦子さんらしくない役でした。
長谷部りのの親友に田中(青木柚)という男性を置いて現実と接点を持たせていました。原作にも登場するかどうか知りませんがうまく使っていたと思います。
ということで、あれこれ語るような映画ではありませんが、とにかく嫌味なく見られる映画でした。