ニューヨークの巴里夫/セドリック・クラピッシュ監督

グザヴィエ、いやむしろロマン・デュリスがと言った方がいいかもしれませんが魅力的なキャラクターです

ニューヨークの巴里夫(字幕版)

ニューヨークの巴里夫(字幕版)

  • 発売日: 2015/06/02
  • メディア: Prime Video

前二作を復習しておかないとやや戸惑うかも知れません。何だっけ?誰だっけ?なんて考えているうちにどんどん進んで行ってしまいます。


映画「ニューヨークの巴里夫」予告編

いきなり精子提供!? 離婚!? てな感じです。それでもまあ、グザヴィエ(ロマン・デュリス)がNYへ移ってからは話も落ち着き、セドリック・クラピッシュ監督らしい軽やかなテンポで結構笑えもして楽しいです。

それにしても忘れっぽくなったのか、「スパニッシュ・アパートメント」は印象深かったのかそれなりに記憶していますが、「ロシアン・ドールズ」はほとんど思い出せず、今あらすじを読んでも本当に見たのかなあといった感じです(笑)。

妻ウェンディ(ケリー・ライリー)との間に2人の子供をもうけ、パリで生活しているグザヴィエ(ロマン・デュリス)。小説家としてもある程度成功した彼だが、スペイン留学時の親友であるレズビアンのイザベル(セシル・ドゥ・フランス)から精子を提供してほしいと頼まれる。それが原因となってウェンディとの間に不穏な空気が流れた上、彼女から子供を連れてニューヨークに移りたいと出て行かれてしまう。話し合いのためニューヨークへ飛ぶグザヴィエだが、ウェンディと子供たちが新しい恋人であるエリート金融マンのもとで暮らしているのを見てショックを受ける。(シネマトゥデイ

見終えてあらためて考えてみますと、この映画1,2週間の話のような慌ただしさですが、精子提供して、その子供が産まれて、散歩に連れ出すくらいの数ヶ月にはなっているわけですから、2年間くらいの話になるんですよね。ちょっとせわしいですね。もう少しゆったり描いたてもいいように思います。

三作一貫してですが、グザヴィエ、というよりロマン・デュリスだからなんでしょうね、魅力的なキャラクターです。ウェンディとの間の子供二人、精子提供して認知したイザベルの子供、そしてマルティーヌ(オドレイ・トトゥ)の子供二人、全ての子供たちと同じ距離感で接しています。女性たちに対しても同じですね。

そのニュアンスが、ドラマとしてもクライマックスとなる移民局審査官の抜き打ち調査シーンにうまく表現されていました。

ただ映画としては軽すぎて「ロシアン・ドールズ」と同じように一年もすればすっかり忘れてしまうかも知れません(笑)。