な行

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失くした体

2019.11.26

な行,

音楽とエスプリの効いた会話でみせるアニメーションふと見た予告編に惹きつけられたアニメーション、本編81分も惹きつけられっぱなしでした。今年2019年のカンヌ国際映画祭批評家週間でグランプリを受賞したらしく、また、この部門でアニメーションがグランプリを受賞したのは初めてとのことです。失くした体 / 監督:ジェレミー・クラパン切断された手が自分の体を求...

ニューヨーク 最高の訳あり物件

2019.07.03

な行,

マルガレーテ・フォン・トロッタ監督、ラブコメに挑戦か?何度も見せられた予告編だけで充分だなあと思っていたのですが、ふと監督名を見ましたら、「ハンナ・アーレント」「生きうつしのプリマ」のマルガレーテ・フォン・トロッタ監督ではありませんか!え、こんな映画撮るの? と半信半疑だったのですが、そういえばこの元妻の方の俳優さん、何かで見た…、ああ、「生きうつしのプリマ」の...

長いお別れ

2019.06.02

な行,

家族ファンタジーもいいけれど、さすがにここまでくると…さすがにこの価値観(家族観)にはついていけないなあという映画です。映画のつくりとしては俳優で持っている感はありますが、さすがにそれも30分くらいまでで、こうしたエンターテイメント系としてはメリハリがなく厳しいです。  長いお別れ / 監督:中野量太「湯を沸かすほどの熱い愛」の中野量太監督の商業映...

ナポリの隣人

2019.03.04

な行,

人はわかりあえないし、所詮身勝手なもの…2011年の「最初の人間」以来のジャンニ・アメリオ監督です。寡作の印象の監督ですが、IMDbを見ますとそうでもなさそうで、TVやらドキュメンタリーやらと結構いろいろ撮っているようです。ナポリの隣人 / 監督:ジャンニ・アメリオ最後まで焦点の定まらない映画でした。終わってみれば、ああ、父娘の話だったのねとわか...

ナチス第三の男

2019.02.12

な行,

ハイドリヒ暗殺計画が題材の二部構成ダイジェスト版映画2014年の本屋大賞「翻訳小説部門」第1位『HHhH プラハ、1942年』(ローラン・ビネ:著、高橋啓:訳)が原作の歴史もの映画で、原作タイトルの「HHhH」とは、「Himmlers Hirn heiβt Heydrich(ヒムラーの頭脳、すなわちハイドリヒ)」を表す。(図書新聞)とのことです。ナ...

寝ても覚めても

2018.09.06

な行, , 褒めてる映画

柴崎友香と濱口竜介によって作られた新しい女性像、朝子。今年のカンヌでは「万引き家族」がパルムドールを受賞しましたが、この「寝ても覚めても」もコンペティション部門に出品されています。こうした映画祭への出品がどのように選定されるのかはわかりませんが、「ある視点」に出していれば何か受賞したかもしれませんね。作り物臭い(ペコリ)「万引き家族」に比べれば、実在感という点で...

ナチュラルウーマン

2018.02.27

な行, , 褒めてる映画

ロッカーの中にあったもの、それはマリーナがマリーナであるためのものむちゃくちゃ力強い映画です。最近やたら耳にする、特にオリンピックシーズンでしたので毎日のようにテレビから流れてくる「勇気をもらう」という言葉を(嫌いだけど)あえて使えば、これほど「勇気をもらえる」映画、そして人物はいないでしょう。映画の中では何も語られませんので詳しい性自認はわかりませんが、公式...

苦い銭

2018.02.26

な行,

日々作られる爆買いイメージに隠された(もうひとつの)中国を知るドキュメンタリーなんですが、2016年ヴェネチアのオリゾンティ部門脚本賞(Best Screenplay)を受賞したという映画です。一般的な感覚からしますとドキュメンタリーに脚本ってあるの?と思いますが、ドキュメンタリーだって、どう構成しどう見せるかという視点は当然あるわけですから、見た目がいわゆるシ...

ノクターナル・アニマルズ

2017.11.17

な行,

スーザンの今、過去、そして小説の物語が交錯して…(いない)トム・フォードさん、映画も撮っていたんですね。「シングルマン」が第一作だったとのことですが、タイトルに記憶がある程度で見ていません。この「ノクターナル・アニマルズ」は、昨年のヴェネチアで審査員グランプリを受賞しているようです。審査員グランプリって何かと思いましたが、ウィキペディアによりますと金獅子に次ぐ賞...

ネルーダ 大いなる愛の逃亡者

2017.11.13

な行,

理解するより感じる映画、監督の才能は感じるが難しい1971年にノーベル文学賞を受賞したパブロ・ネルーダさん? 知らないなあと思ったのですが、「イル・ポスティーノ」で映画化されたあの詩人でした。で、この映画は、その「ネルーダが逃亡した謎の1年である1948年にスポットを当て」ており、各地をさまよい逃亡するネルーダとそれを追う警官ペルショノーを軸に、詩人パブロ・ネル...

ノ―・エスケープ 自由への国境

2017.05.09

な行,

こういう映画を面白く見せるには才能を要すホナス・キュアロン監督は、アルフォンソ・キュアロン監督の息子さんで「ゼロ・グラビティ」の脚本にも名を連ねています。二世がそこそこ活躍するというのはどの世界でもあることですが、やはり環境が人間の成長に大きな影響を及ぼすということでしょう。ただ、本人に才能が伴えば一流、伴わなければ親の七光りということになってしまいます。さ...

ネオン・デーモン

2017.01.27

な行,

「ドライブ」のニコラス・ウィンディング・レフン監督最新作! 「ドライブ」のニコラス・ウィンディング・レフン監督の最新作です。細かなところをほとんど覚えておらず、自分の書いた記事を読んでも記憶は蘇らず、自分ながら「ちゃんと書いておけよ!」(笑)と言いたくなるような「ドライブ」です。レフン監督は、中間色が見えづらい色覚障害を持っているらしく、そのせいでコントラスト...

何者

2016.11.18

な行,

テンポ、編集、カメラワーク、音楽、そして俳優、すべてに映画的センスがいい、けれど…就活? ルームシェア? 5人の若者? んー、テレビドラマみたいだなあ…、と、かなり迷って見に行きましたら、面白かったです。ちゃんと映画になっていました(スマソ&笑)見たいと思った理由のひとつに三浦大輔監督というのがあったのですが、うまいですね。細かいところまで意識されていて...

人間の値打ち

2016.10.28

な行,

さほど格差社会も人間の欲望も描かれておらず、サスペンスでもないのですが…「見るべきか、見ざるべきか」なんて、大層な話ではありませんが、どうしようかなあと迷っていた思いを決断(?)させたのは、富豪の妻役バレリア・ブルーニ・テデスキさんです。何と! 何と! あの「アスファルト」の看護師役のバレリア・ブルーニ・テデスキさんじゃないですか!?ちなみに、バレリアさん、そ...

永い言い訳

2016.10.19

な行,

監督自身の永い言い訳を聞いているようだ。男の影のような女の描き方は「ゆれる」と同じだね。「ゆれる」以降、単独作品は全て見ているのですが、何も書き残していないようで、このブログ内に何もありません。なぜだろう? と考えながら、ウィキで西川美和監督の作品リストを見ていましたら、すごいですね。独擅場(どくせんじょう)です。ゆれる(2006年) - 監督・脚本・原案...

夏の終り/熊切和嘉監督

2016.08.01

な行,

満島ひかりさんフィーチャーの映画としてみれば悪くはないが、昭和30年は感じられずかな「愛のむきだし」で、何だこの子は!?と、ある種、衝撃を感じた満島ひかりさん、その後見ているのは、「カケラ」「川の底からこんにちは」「悪人」ですが、読み返してみますと、どれも監督をぼろくそに書いています(笑)ので、「悪人」以外は、満島さんの話題になっていません。「悪人」で褒めてい...

名もなき塀の中の王/デビッド・マッケンジー監督

2015.11.12

な行, , 褒めてる映画

ジャック・オコンネルのエリック、触るとやけどしそうなくらいのひりひり感がとてもいい!刑務所を舞台にした映画にハズレはない(かも?)ですね。記憶に新しいところでは「預言者」「タンゴ・リブレ 君を想う」、刑務所の中だけの話ではありませんが、「愛について、ある土曜日の面会室」、最近見た映画で何かもうひとつあったような気がしますが思い出せません。暴力や犯罪ものはドラ...

夏をゆく人々/アリーチェ・ロルヴァケル監督

2015.10.26

な行,

事前情報を入れてから見たほうがいいかも。それではいい映画とは言えないと言わないで。モニカ・ベルッチさん出てました。昨年のカンヌグランプリ受賞作です。予告編を見た時にも不思議な印象を受けたのですが、本編を見てもとても不思議な映画でした。まあカンヌらしいと言えばその通りなんですが、良いかどうかはっきりしないけれども、どこか捨てきれないという感じですね。光と緑...

涙するまで、生きる/ダビド・オールホッフェン監督

2015.08.08

な行, , 褒めてる映画

レダ・カティブの良さをもう少し生かして欲しいが、ヴィゴ・モーテンセンがカミュ本人を思わせとてもいいカミュの短編「客」の映画化です。日本では、短編集「転落・追放と王国」の中に収録されているそうです。読んだことはありませんので、早速読んでみようと思います。転落・追放と王国 (新潮文庫)作者: カミュ,大久保敏彦,窪田啓作出版社/メーカー: 新潮社発売...

二重生活/ロウ・イエ監督

2015.02.20

な行,

ロウ・イエ監督は、やっぱりうまいですね。映画としては見応えはあります。二重生活 [DVD]出版社/メーカー: TCエンタテインメント発売日: 2016/09/07メディア: DVDこの商品を含むブログを見るそこそこ満たされてくるとこういう映画になってしまうということでしょうか。映画というもの、というより創作物全般でしょうが、やはりつくり手に満たされていないものや欠...