だからやめなさいって言ったのに…だからやめなさいって言ったのに…。
って、実際誰かに言ったわけでもないのですが、そもそもこういうカルト的(ちょっと言葉が違いますが…)な映画の続編がうまくいった試しはありません。
続編としてどうこう以前に映画としてつまらなさすぎます。30分もすれば飽きてしまいます。
それにしても「ブレードランナー」って、時代設定が2019年だったんですね。製作年が1982年、考えてみれば、あの頃、21世紀なんて、遥か遠い未来、実際にやってくる時代の感覚ではなかったのかも知れません。
監督:ドゥニ・ビルヌーブ(ドゥニ・ヴィルヌーヴ)
飽きる理由? 簡単です。ビジュアルも、ストーリーもありきたりだからです。
ビジュアルに新しい発想がまるでない
最近はこうした CGを多用した SF系の映画を見ることも少なく、他の映画については予告編やらネット上の映像で想像するだけですが、おそらく、CGを含めてビジュアル面でこの映画ならではの新鮮なものはまったくないのではないかと思います。
部屋中にオレンジ色でしたか、波なみの映像を投射したり、水の上に浮かんでいるような床とか、ウォレス社のビジュアルは、どれもどこかで見たようなものばかりです。
一作目へのリスペクトなのか、それ以上の発想ができなかったのか、ロサンジェルスの市街は、カメラ位置からして同じような映像です。
「デューン」みたいな映像もありましたし、廃墟シーンも二次使用?とまでは言い過ぎにしても新鮮さゼロです。
人物のビジュアルも、レイチェルに匹敵するインパクトを誰ひとりとして出せていません。
いずれにしても、「ブレードランナー」が「ブレードランナー」たるべきビジュアルで全く新しい発想を生み出せていないのは致命的でしょう。
ストーリーを複雑化しすぎ
そして、ストーリー、こうした続編の陥るパターンそのもので、話を複雑化しすぎています。
基本は、デッカード(ハリソン・フォード)とレイチェルの間に子どもが生まれているという話がベースになっているわけですが、まあ、そもそもレイチェルに生殖機能があったなんて(笑)というツッコミは置いておいても、いや、置いておくというよりも、「奇跡」とか言っていましたね。もうすでに人類創造の「神」のレベルの話です。
まあ、この手のアメリカ映画の行き着く先はそこと相場は決まっているということでしょう。
何だか、第三作への伏線を張った終わり方になっており、レプリカントのレジスタンスが、戦う時が来たみたいなことを言っていましたので、つまりは、次作はレプリカントと人間の戦いということになるんでしょうか?
でも、私には、この映画でさえ、一体誰が人間で誰がレプリカントか全く分かりませんでしたが、人間っていました? まあ、そんなことどうでもいい映画になってしまっているということなんですが。
あのウォレス(ジャレッド・レト)って人は一体何がしたいの? レプリカントに生殖機能を持たせて増殖させようとしているのかな? であれば、レプリカントから見れば敵じゃないですよね。ああ、でも、奴隷としてとか、訳のわからん前時代的な価値観持ち出していましたね。
ひねくれて言えば、次作がちょっと楽しみになってきました(笑)。
きっと、デッカードとレイチェルの娘アナ・ステライン(カーラ・ジュリ)がリーダーということになるんでしょうね。
ライアン・ゴズリングに奥行きがない
ファーストシーンでしたか、K(ライアン・ゴズリング)が車に乗っているカットは、なんだ!?「ドライブ」かと思ってしまいました(笑)。
つまり、こういう映画は新人を発掘して使うべきですよ、ということです。
それにしても、ライアン・ゴズリングは、レプリカントだからの演技をしたのか、ただ無表情で突っ立っているだけ(ペコリ)みたいな感じで、全く存在感がありません。薄っぺら過ぎます。
ハリソン・フォードにしても、アップアップするだけに出てきたみたいで可愛そうです。
もっと人物に深みも厚みも持たせた映画にしてほしいものです。
と、何だかむちゃくちゃ書いてしまいました(涙)。
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