ソーシャル・ネットワーク

面白かった、というより、いろいろな面で興味深く見ました。


『ソーシャル・ネットワーク』予告編

ハーバードやファイナルクラブという(日本人の)私には理解できない、いわゆるアメリカン・エスタブリッシュメントってことですが、その存在や感覚は相当気持ち悪いです。まあ、世界を牛耳っている(と思い込んでいる)連中の(多分)ほんのさわり(なんでしょう)が見られます。それと共に、アメリカ社会の持つ不思議な二面性、平等と差別というものをひしひしと感じさせられます。

ただ、この映画、それが主題ではないとは思いますので、最初に「興味深く見た」と書いたわけですが、映画としては、内容よりも、デビッド・フィンチャー監督の手腕といいますか、例えば、冒頭のマークとエリカの会話シーンからそれに続くマークが走って自分の部屋に戻るシーンなどは導入としては完璧で、思わず「うーん」とうなってしまいますし、マークが「facebook」を立ち上げていく過程とその後抱える2つの訴訟トラブルのカットを切り返して構成しているところなど、もし単純に時間軸に沿って画いていったとしたら、全く緊張感のない極めて平凡な作品になっていただろうと思います。

言い換えれば、話としてはつまらないが、つくる人がつくれば面白くなるということだと思います。
(注)そんなにほめているわけではありません。