マリー・アントワネット

(DVD)

どうも私にはソフィア・コッポラの映画は理解できないようです。

「ロスト・イン・トランスレーション」でも感じたんですが、スクリーンが、この場合DVDですのでテレビ画面ですが、とても遠く感じられるんです。私がいい映画だなあと感じるのは、多くの場合、スクリーンのこちら側、向こう側かな?、スクリーンというよりカメラのファインダーのこちら側という意味なんですが、撮る(広い意味で映画を撮るという意味)人の意識の流れを感じる映画なんです。

その意味で、この映画は観ていても現実感がないんです。もちろん、18世紀のフランスのお話ですから、リアリティがないという意味での現実感ではないのですが、映像が滑っていくというか、撮る側の思い入れが伝わってこないです。

「ロスト・イン・トランスレーション」でも、東京を舞台に撮っているにもかかわらず、なにか幕がはったというか、距離感を感じるというか、そんな感じでした。