ヴィム・ヴェンダース監督と役所広司さんでなければ撮れなかったでしょう… 劇場公開日の12月22日の朝刊に見開きで広告が出ていてびっくりしました。PERFECT DAYS / 監督:ヴィム・ヴェンダースマーケティング戦略…新聞の広告はこれです。すごいなあ。配給会社も命運をかけてますね、なんて思っていま...
神はいない。そう考えるのが人間の義務であり、その時初めて自分が何者であるかに責任が持てる。 1993年に製作され、その年のヴェネツィア国際映画祭で審査員特別賞を受賞したオーストラリア映画です。映画.com によれば、当時日本では劇場公開はされなかったものの「アブノーマル」というタイトルで VHS が発売されたそうです。日本では今回が劇場初公開です。...
惜しい!面白いネタなのに間合いが悪くパワーが足りない… 池松壮亮さんが二役を演じているらしいです。あの独特の台詞回しが消せるのか、あるいはそれが利用されているのか、興味のわく映画です。監督は冨永昌敬監督、数本見ているのですが映画自体はあまり記憶に残っておらず「ローリング」の三浦貴大さんと柳英里紗さんが印象に残っているくらいです。白...
バラエティ映画… 今週公開の映画をなにか見ようと消去法で「まなみ100%」を選んでしまった際に消去されたのがこの映画です。でも、結局見ることにしました。BAD LANDS バッド・ランズ / 監督:原田眞人バラエティ映画…主演が安藤サクラさんということで捨てきれなかったということなんですが、その安藤サクラさんはとも...
集団主義かつ同調圧力の国ならバーナデットは引きこもりになっている… 「30年後の同窓会」以来、5年ぶりのリチャード・リンクレイター監督かと思いましたら、何のことはない、この「バーナデット ママは行方不明」の製作年は2019年ということでした。なぜ今になって公開したんでしょう。新型コロナウイルスのせいとか、公開のタイミングを図っているうちに機を逸したとか…。...
津軽塗を見たい、知りたいと思っても映画が応えてくれない… 津軽塗を取り上げたご当地映画か、と思いましたらそうではなく、盛夏子さんというプロデューサーの「ものを作る工程を見るのがすごく好き(公式サイト)」から始まった企画もののようです。主演は堀田真由さんと小林薫さん、監督は「まく子」「過ぐる日のやまねこ」の鶴岡慧子さんです。バカ塗り...
昭和物語なのに意外にもあっさりビズリーチ、そして橋本環奈に驚く… 沢木耕太郎さんの『春に散る』の映画化です。監督は瀬々敬久さん、そろそろ巨匠や大御所と呼ばれる領域に入る方ですのでもういいかなと思ったのですが、横浜流星さんを見てみようというのが目的です。春に散る / 監督:瀬々敬久横浜流星、窪田正孝、橋本環奈横浜流星...
やろうとしていることはわかるが、なにか勘違いがあるようだ… ムニア・メドゥール監督の「パピチャ 未来へのランウェイ」に続く長編二作目です。主演も同じくリナ・クードリさんです。裸足になって / 監督:ムニア・メドゥール物語の説明に終始していないか…やろうとしていることはわかりますし、うまく出来ていれば感動もする物語だ...
波紋というより復讐劇、それに差別と理不尽なことへの怒りとは違う 「かもめ食堂」「彼らが本気で編むときは、」「川っぺりムコリッタ」の荻上直子監督です。どういう映画を撮る監督はもうおおよそ想像がつきますので、この映画に対する興味はどちらかといいますと筒井真理子さんです。波紋 / 監督:荻上直子荻上直子監督、イメチェンを狙う?...
人生崖っぷちのタクシードライバーと人生終末の92歳女性が心を通わすファンタジー タクシーを使ったフランス映画と言えば、ずばりタクシーがマルセイユの街なかを爆走するリュック・ベッソンの「TAXi」ですが、あれはカーアクションですし、街もパリではなくマルセイユです。フランス映画というだけでまったく関係のない、それも正反対ともいえる映画を引き合いに出して...
ネタバレレビュー・あらすじ・感想・評価 「セッション」しか見ていないデイミアン・チャゼル監督だと思っていましたが、このサイト内を検索しましたら「ファースト・マン」という人類で初めて月に降り立ったニール・アームストロングさんを描いた映画を見ていました。何も記憶しておらずびっくりです(笑)。バビロン / デイミアン・チャゼル「ラ...
ネタバレレビュー・あらすじ・感想・評価 娘が誘拐された母親を追ったメキシコの映画ですが、監督はルーマニア系ベルギー人(だと思う…)のテオドラ・アナ・ミハイさん、この映画の制作時は40歳くらいの方だと思います。IMDbによりますと、過去にドキュメンタリーの長編1本短編4本を撮っており、ドラマとしてはこの映画がデビュー作になります。なのにプロデューサー陣がすご...
愛と裏切り、そして変わらぬ友情の40年 2022年最後の映画になりました。ガブリエレ・ムッチーノ監督です。ウィル・スミス主演の「幸せのちから」などタイトルに記憶しているものは多いのですが、どうやら初めて見るようです。年の最後に見るにはいい映画だと思います。映画の中にも Happy New Year シーンがありますし花火も上がります。ただ、中盤以降...
個の自由が血縁、愛憎を乗り越える 名前をみれば必ず劇場に足を運ぶ監督のひとり、ペドロ・アルモドバル監督の最新作です。「オール・アバウト・マイ・マザー」以降はすべて劇場で、それ以前のもので発売されている作品はすべてDVDで見ています。この「パラレル・マザーズ」は、昨年2021年のヴェネツィア国際映画祭のコンペティションに出品され、主演のペネロペ・クル...
ヌールはここを出ていくと宣言するが… フランスのヨアン・マンカ監督の長編デビュー作、昨年2021年のカンヌ映画祭のある視点部門で上映されています。マンカ監督は1989年生まれの32歳です。母へ捧げる僕たちのアリア / 監督:ヨアン・マンカマンカ監督、シュムラさんに訴えられる?ヨアン・マンカ監督のウィキペディアを見て...
近代的自我の葛藤のテーマがぼんやり、それは現代的? 島崎藤村著『破戒』の映画化です。1948年の木下恵介監督作品、1962年の市川崑監督作品に続く3度めです。監督は前田和男さん、初めて見る監督です。破戒 / 監督:前田和男水平社創立100周年記念なぜ今映画化?と思いましたら、水平社創立100周年記念ということで部落...
セックスというコミュニケーション ジャック・オディアール監督は割と硬派な映画を撮る監督との印象を持っていましたので、結末にはちょっと驚きました。終わってみれば、え?今どきの日本映画じゃないの?!と思ったということです。パリ13区 / 監督:ジャック・オディアール日本映画で言えば恋バナ映画4人の男女の恋愛話です。オデ...
母と娘のクリーチャーホラー フィンランドのクリーチャー系ホラーです。クリーチャーものを好んで見ることはありませんが、フィンランド映画ということで挑戦してみました。フィンランドということに特に意味があるわけではなく、このところ劇場公開される海外の映画の製作国が英米仏あたりに偏っている気がしますので、そうじゃない映画を見ようと思ったということです。中南...
その時生きている空間をその時の出会いで撮った映画 ホームビデオみたいな映画です。だからといってダメというわけでもありませんが、さすがにこれを2時間見続けるのはつらいです。春原さんのうた / 監督:杉田協士なにがホームビデオ的なのか?ひとことでいいますと、映画を撮っている人の、ここでは杉田協士監督ですが、その人のなに...
俳優の重厚さのわりにグッチ一族が薄っぺらくみえる 「アリー スター誕生」のガガさん、よかったです。アダム・ドライバーさんの方は「マリッジ・ストーリー」「パターソン」が印象に残っています。その二人の共演なら見なくちゃいけないでしょう。それにアル・パチーノ、ジャレッド・レト、期待が持てます。俳優のレベルは高いのだが…ネタバレあらすじ「ゴッドフ...