か行

ガラスの城の約束

2019.06.19

か行,

ネグレクトを愛情視点で描いていいものか?まためんどくさい映画を見てしまいました(笑)。これが今の話なら、完全に児童虐待でアウトです。それをこんな脳天気な父娘の愛情物語に描くなんて、いくら1970年代の話だとしても、映画にするならもう少し考えるべきかと思います。もうこんなブラックな家族ファンタジーはやめましょうよ、という映画です。ガラスの城の約束 / 監...

空母いぶき

2019.05.26

か行,

描かれるのは、戦前日本 対 戦後日本?こういう映画のほうが危ないかもしれませんね。東宝の戦争(賛美?)映画かと恐る恐る(笑)見に行きましたら、キノフィルムズの製作で、内容も、日本の離島が国籍不明の武装漁船団に占領され、航空機搭載型護衛艦いぶきを旗艦とする第5護衛隊群が派遣され、専守防衛の一線を越えるか越えないかのギリギリのところで相手の攻撃に対処していくという物...

コレット

2019.05.23

おすすめ映画, か行,

キーラ・ナイトレイの演技とやさしい演出でよき人コレットにシドニー=ガブリエル・コレットさんの半生を描いた映画です。ウィキペディアによりますと、1873年生まれ、1893年(20歳くらい)に結婚し、1906年(33歳くらい)に離婚とありますので、その間の13年間くらいが描かれていることになります。コレット / 監督:ウォッシュ・ウェストモアランド公式サイ...

コンフィデンスマンJP

2019.05.18

か行,

100%騙されて、ああ今日も騙されたとしあわせな気持ちで帰路につくメラニー・ロラン監督の「ガルヴェストン」を見る予定が急遽変更、「コンフィデンスマンJP」を見ることになりました。理由はいたって簡単、ちょっとした時間の行き違いです(笑)。朝のテレビで長澤まさみさんを見たことも理由のひとつです。番宣も有効との事例ですね。以下、しょうもないことしか書いていません。...

希望の灯り

2019.05.14

か行,

巨大スーパーマーケットの通路に東西ドイツ統一後の人々の悲哀が満ちている希望の灯り? 似たようなタイトルの映画、あったよなあ…。ああ、アキ・カウリスマキ監督の「街のあかり」「希望のかなた」だ。って、これはひょっとして配給の戦略(笑)?まあ、原作が収録されている短編集のタイトルが『夜と灯りと』だからということもあるのでしょうが、タイトルだけではなく、台詞や編集の間合...

幸福なラザロ

2019.05.01

か行,

聖人を思わせるラズロの澄んだ瞳があっての映画この映画、しばらく前に見たのですが、なんとなく書くポイントが定まらずそのままになっていました。前作の「夏をゆく人々」に比べれば、この「幸福なラザロ」はかなり明快なんですが、それでも、なんと言うのでしょう、これは決して批判的に言うのではなく、映画がぼんやりしている感じがします。幸福なラザロ / 監督:アリーチェ・ロ...

記者たち 衝撃と畏怖の真実

2019.04.03

か行,

今の日本を顧みるための映画ブッシュ政権が2003年3月20日に始めた違法なイラク戦争、アメリカの大手メディアがこぞって戦争を支持していた時、ただ一社ナイト・リッダーだけがブッシュの嘘を暴こうとしていたという based on a true story の映画です。主要な登場人物である下の画像の四人、皆実在の人物ですし、現実のニュース映像も頻繁に使われています。...

グリーンブック

2019.03.07

か行,

日本にもグリーンブックがある…?予告編を見ればおおよそ映画の内容は想像がつくこととアカデミー賞自体にさほど興味がないこともありスルーの予定でしたが、スパイク・リー監督が、この「グリーンブック」に作品賞が与えられた時に席を蹴ったというニュースを見て興味がわき見てみました。グリーンブック / 監督:ピーター・ファレリー予想したとおりのパターン映画でしたし...

金子文子と朴烈

2019.02.26

か行,

チェ・ヒソの文子は現実の文子を思わせる半年くらい前に金子文子の獄中手記『何が私をこうさせたか』を読んだばかりですので、個人的にはとてもタイミングのいい映画でした。月曜日の昼間に観に行ったのですが、意外にも(ペコリ)そこそこ入っており、ちょっと驚きでした。金子文子と朴烈 / 監督:イ・ジュンイク『何が私をこうさせたか』は、映画の中でも文子が獄中で執筆す...

喜望峰の風に乗せて

2019.01.16

か行,

これはもったいない映画だ…、如何ようにも描けるのに。こんな映画だったのかい!? 邦題から感じる印象とは真逆の映画でした。喜望峰の風に乗せて / 監督:ジェームズ・マーシュ配給の狙いをどうこう言っても始まりませんのでどうでもいいのですが(笑)、成功物語かと思って見ていましたら、なんと挫折物語でした。それも究極の挫折でした。実話がベースとのことで、時...

来る

2018.12.08

か行,

映画笑いが止まらなくて、怖いぞー…この映画を楽しむコツはただ何も考えず時間に流されてぼんやり見ていることです。何がどうなっているの?なんて考えて見ていると疲れます。映像的にも、音楽(音響)的にもどっと疲れます。以下、いきなりネタバレしています。公式サイト / 監督:中島哲也「来る」のは、大人たちに捨てられたり、いじめられたり殴られたり、挙句に殺され...

ガンジスに還る

2018.11.15

か行,

悠久のガンジスの生と死、そして家族「終活」なんて言葉が頻繁に使われるようになっていますので、ついつい、インド版終活映画なんて言いたくなってしまいますが、よくよく考えてみますと、これは送る側の映画ですね。公式サイト / 監督:シュバシシュ・ブティアニいくつくらいの設定でしょうか、80歳くらいでしょうか(*1)、上の画像の老人ダヤ(ラリット・ベヘル)ですが、...

ごっこ

2018.11.03

か行,

これ、疑似父娘(ごっこ)じゃなくてマジ父娘でしょうこれ、映画になっていますかね?映画とは何かなどと大仰に構えて語るつもりもありませんが、これ、事前に何も知らず、まっさらな状態で見たら何やってんだか全くわかりませんよね。公式サイト / 監督:熊澤尚人城宮(千原ジュニア)は、ニートで引きこもりなのに、BB弾を打ち込む子供たちに、ああやって毎回怒鳴っているん...

ゲンボとタシの夢見るブータン

2018.10.29

か行,

夢見るのは我々日本人で、ゲンボとタシ、そしてブータンには将来の選択ブータンの一家族の、明記されていませんが数ヶ月くらいの出来事を見つめるドキュメンタリーです。ブータンと言えば、2011年に来日された国王夫妻がとても好印象だったことや国民総幸福量という価値観を国の政策としていることが思い浮かびます。公式サイト / 監督:アルム・バッタライ、ドロッチャ・ズルボー...

きみの鳥はうたえる

2018.10.01

か行,

映画としてはまとまっているが、佐藤泰志っぽさが消えてしまったえ? こんなラストだった? と、原作を読み直してみましたら、やっぱり全く違っていました。佐藤泰志さんの『きみの鳥はうたえる』の映画化です。「海炭市叙景」「そこのみにて光り輝く」「オーバー・フェンス」に続いて4本目ですが、佐藤泰志さんの小説は、映画向きの話にみえて、なかなか難しそうですね。 公式サイ...

かごの中の瞳

2018.09.29

か行,

見えていなかったのはジーナ? それともジェームズ?マーク・フォースター監督、見たのは「チョコレート」だけかと思っていましたが、あらためてウィキペディアを見ていましたら「マシンガン・プリーチャー」? あら? 見たような記憶が…とブログ内を検索してみましたら、ありました(笑)。ただ、読み返してみても全くよみがえってきません。それにしても、いろんな映画を撮る監督ですね...

悲しみに、こんにちは

2018.09.10

か行,

ネタバレしていますが、言葉で言い換えることの出来ないネタバレに意味のない映画です昨年のベルリンのジェネレーションKplus でグランプリを受賞した映画です。ジェネレーションKplus と言いますと、児童・青少年向け映画部門 (Kinderfilmfest)ということなんですが、この映画、(多分)子どもが見て感情移入できるような映画ではないですね。むしろ大...

検察側の罪人

2018.08.29

か行,

この監督、俳優を信頼していないですね。洋画にしても邦画にしても、あまりメジャーなものは見ないのですが、何となく足を運んでみました。…ら、すごいですね、超満員でした。それも月曜の昼間なのに、学生さんというわけでもなく、高齢者というわけでもなく、月曜休みの方というのも意外と多いのかもしれません。公式サイト / 監督:原田眞人んー、これは小説で読むべき物語かもしれま...

菊とギロチン

2018.08.13

か行,

シナリオと編集に難あり…瀬々敬久監督の自主企画とか構想30年などという言葉がありましたので、どういうことなんだろうとググっていましたら、クラウドファンディングで資金を募っていた記事がありました。やるなら今しかない! 7月7日公開 瀬々敬久監督入魂の『菊とギロチン』上映支援プロジェクト - クラウドファンディングのMotionGalleryプロデューサーの坂口一...

カメラを止めるな

2018.08.05

か行,

緻密な計算と隙きのない間合いの映画、ただし面白いのは1/3小規模の公開が口コミで評判を生み、ついには全国◯館で公開! なんて宣伝文句はアメリカ映画ではよく目にしますが、日本でもついにそうしたことが可能な配給環境になったんでしょうか。8月4日の映画.comの記事では「東京2館での公開から全国124の劇場での公開」 と記されています。公式サイト / 監督:上田...