これは佐藤泰志「そこのみにて光輝く」とは全く別の「そこのみにて光輝く」ですね。
決定的なことは、原作の達夫は、映画のように目の前で人を死なせてしまった自責の念で無為な時間を過ごしているわけではなく、自らの意思と決断で造船所を退職し、何もしない今の自分を受け入れているということです。
もちろん、原作と違うからといってその映画がダメということはありませんが、原作のどこに引かれて映画化したかは問われることですので、そうですね、この映画はどこなんでしょう?
そもそもの企画がどこから立ち上がったか分かりませんので何とも言えませんが、佐藤 泰志