アカデミー作品賞でもよかったかも、ノミネートされていないけど… 刑務所での更生プログラムとして演劇に挑戦するという映画は以前見たことがあり、その映画では囚人たちが脱走していました。実際にあった話らしいです。その映画の話は後に書きますが、この「シンシン SING SING」も実話にもとづいているそうです。多分、この映画は脱走はしていないでしょう(笑)。...
こういう映画が生まれるのもアメリカ映画の強み… これは面白い! けれども難しい。それにこの面白さは心には残らない(ゴメン…)。スイート・イースト 不思議の国のリリアン / 監督:ショーン・プライス・ウィリアムズ不思議な国、あるいは鏡の国のアリスのもじり…サウスカロライナ州の高校3年生リリアン(タリア・ライダー)がワ...
この邦題で引く人がいなければいいのですが… 「第三夫人と髪飾り」のアッシュ・メイフェア監督、その長編デビュー作からもう7年になります。評価は高かったはずですが、なかなか新作を撮る環境が整わないのでしょうか、実質的には長編二作目になります。それにしても「その花は夜に咲く」って邦題、なんと言っていいのか…(涙)。その花は夜に咲...
聖なるイチジクの種は他の木を糧に育ちその後その木を絞め殺す… 昨年2024年のカンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞し、今年3月2日に開催されるアカデミー賞では国際長編映画賞にノミネートされています。ただし、イランからではなくドイツ代表としてです。監督はイランのモハマド・ラスロフ監督、2020年に前作(かな…)の「悪は存在せず」がベルリン国際映画祭で金熊賞を...
パウラ・ベーアさんを見ようといってみたものの、映画がねえ… ナチスものの映画はもういいかなと思いつつも、パウラ・ベーアさん主演ですので見てみました。監督は「ぼくは君たちを憎まないことにした」のキリアン・リートホーフ監督です。映画は、んー…です。ステラ ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女 / 監督:キリアン・リートホーフ...
生者と死者の上にピンクの雪が舞い積もる… 昨年2024年のヴェネツィア国際映画祭の金獅子賞受賞作です。新作を発表すればなにがしか賞をとっている印象の強いアルモドバル監督ですが、三大映画祭と言われるカンヌ、ベルリン、ヴェネツィアで初の最高賞受賞です。ザ・ルーム・ネクスト・ドア / 監督:ペドロ・アルモドバルアルモドバル監督ら...
ドキュメンタリーではなくインスタレーションです… 4時間11分、251分のドキュメンタリーです。途中で10分間の休憩が入ります。占領都市 / 監督:スティーヴ・マックイーンドキュメンタリーではなくインスタレーション…これはドキュメンタリーではなくインスタレーション、さらに言えば、映画でもなく映像作品です。ジ...
これだけの映画が撮れるのなら、その立ち位置ちょっと離れてみてほしい… 東京都世田谷区の小学校の一年を描いたドキュメンタリーです。海外向けのタイトルは「The Making of a Japanese」です。日本人はこうしてつくられるみたいなニュアンスでしょうか。小学校~それは小さな社会~ / 監督:山崎エマ山崎エマ監督の才...
藤井道人監督の映画はもういいと言いながら見てしまった、その結果は… 今朝、たまたまテレビでこの「正体」の舞台挨拶の様子を見たためにポチッとしてしまいました。吉岡里帆さんが餃子をつくるシーンで横浜流星さんは下手くそだったと言っていたのがツボにはまったのかもしれません(笑)。正体 / 監督:藤井道人原作を読んでいないのに適当な...
山本奈衣瑠さんの佇まいの美しさが救い… 前作の「泳ぎすぎた夜」がダミアン・マニヴェルさんとの共同監督でしたので、そのつながりで知った五十嵐耕平監督、この「SUPER HAPPY FOREVER」は単独監督になっています。SUPER HAPPY FOREVER / 監督:五十嵐耕平意図された曖昧さ? 中途半端の結果?…...
家父長制はあらゆる人の人間性を押しつぶす、特に女性のだが… パキスタンが関係する映画では「汚れたミルク」とか、パキスタン系移民のイギリス映画「ポライト・ソサエティ」「カセットテープ・ダイアリーズ」といった映画を見ていますが、パキスタン人監督によるパキスタン映画は初めてです。この「ジョイランド 私の願い」は2022年のカンヌ国際映画祭ある視点部門に出...
マルチに生きるのもまた人生、タイホアの叫びが生々しい… 長編デビュー作の前作「春江水暖~しゅんこうすいだん」を見逃していますので期待を持って見に行ったのですが…。西湖畔(せいこはん)に生きる / 監督:グー・シャオガン西湖ってどこにあるの?悠久の中国、自然の旅みたいな映画かと思っていましたら、なんと無茶苦茶濃い〜家...
ドキュメンタリータッチでパワフルだが、ややドラマっぽさが気になる… 「愛について、ある土曜日の面会室」のレア・フェネール監督です。とてもいい印象が残っている映画で、レビューを読み返してみましたら「長編デビュー作でこの映画が撮れますか!28歳にしてこれだけ多様な人間たちが描けますか!」と絶賛しています。助産師たちの夜が明ける / 監...
「私たちの初恋の相手は自然でした」で始まるが… 映画.comの紹介文で「もしも建物が話せたら」のマルグレート・オリン監督と製作総指揮のヴィム・ベンダースさんの名前を目にして、これは見なくっちゃとポチッとしたんですが…。SONG OF EARTH/ソング・オブ・アース / 監督:マルグレート・オリン「もしも建物が話せたら」は...
制作費がないのであればそれに見合ったこだわりでクオリティを上げるべき… 「シサㇺ」とはアイヌ語で隣の人といった意味らしく、歴史的経緯として和人(アイヌ以外の人)を指すようになったんだと思います。また、シサムの「ム」は、小文字表記が正しいアイヌ語の仮名表記です。ただ、小文字ですと検索に引っかからなくなりますので一部「シサム」表記も使っています。ところ...
日本という箱庭の中のお話… なんとなくスルーしてしまった映画、その少し前に見た同じ白石和彌監督の「孤狼の血 LEVEL2」がしょうもなかったからかもしれません(ゴメン…)。なのでDVDで見てみました。死刑にいたる病 / 監督:白石和彌倍速視聴の気持ちがわかる…こういうサスペンスものは劇場で見ないとダメですね。集中で...
韓国版ではシスターフッド意識を感じたが、オリジナルは青春恋愛もの… 今年2月に見た韓国でのリメイク版「ソウルメイト」のオリジナル版です。その韓国版がわりとよくできていたことと、このオリジナル版の監督が「少年の君」のデレク・ツァン監督ということで一度見てみようと思いつつも今になってしまいました。ソウルメイト/七月と安生 / ...
デヴィッド・リンチ版です。ドゥニ・ビルヌーブ版よりも面白いんじゃない… デヴィッド・リンチ監督が自ら失敗作と認める(ソース未確認…)「デューン/砂の惑星(1984年)」を見てきました。いやいや、ドゥニ・ビルヌーブ版よりもいいですよ。デューン/砂の惑星 4Kリマスター版 / 監督:デヴィッド・リンチこの物語のどこに魅力がある...
アルモドバル監督のクィア西部劇。パエリア・ウェスタンとなるか… アルモドバル監督が西部劇? さらに短編? という映画です。ただ、短編については2020年に「ヒューマン・ボイス」を撮っていますし、多くの監督がそうであるようにアルモドバル監督もメジャーになる1980年以前にはたくさん短編を撮っています。でも、なぜ今この企画? と思いましたら…[...
イギリスの労働者階級の父娘のリアルかと思ったものの… 昨年2023年のサンダンス映画祭のワールドシネマドラマ部門で審査員大賞を受賞している映画です。シャーロット・リーガン監督は1994年生まれの30歳くらいで、長編映画はこれが2作目かと思います。SCRAPPER/スクラッパー / 監督:シャーロット・リーガンイギリスの労働...