男の過ぎ去った青春妄想映画だが、あえてお勧めする あまりのメロドラマに、涙と笑いが同時に起きてしまいビックリ!はたしてこの映画はお勧めすべき映画なのかと迷うような(?)よくできた映画でした。とりあえずは素直におすすめ映画にピックアップしておきます(笑)。 ただし、内容は女性の人格を無視した男の妄想映画ですのでご注意。監督は、半年くらい前に「ギフテッド gift...
8割方セックスシーンのコメディのような映画 マジなのか、ふざけているのか、よくわからない映画です(笑)。ほぼ全編とは言わないまでも8割方はセックスシーン、それも内容はほぼ AVネタですし、映像的にも、XXXXやXXXなんて AVでしかやっちゃいけないことでしょう(笑)。ただ、笑えるんですよ。多分、皆、この馬鹿げた映画をマジで作っているからだと思います。(注)...
大人向けのアイロニカルな舞台劇のような映画 「ローマに消えた男」しかみていませんが、 ロベルト・アンドー監督の映画はあまりマジで見ちゃいけないことを再確認しました(笑)。つくりは大層なんですが、どこかふざけたところがあり、真剣に見ていると陰でくすくす笑われているのじゃないかという感じがする映画ということです。だって、この映画、G8財務相会議の面々が、マジで自分た...
悲劇的ではない、ギリシャ神話を基にした家族愛憎物語 「聖なる鹿殺し」なんてタイトル、無茶苦茶そそりますね。ただ、英語タイトルは「The Killing of a Sacred Deer」ですから「聖なる鹿」を殺したことを意味していると思われ、ややニュアンスが違いますし、そもそも映画を見ても鹿など出てきません。それでも興行的にはうまいタイトル付けだと思います。で、...
モードとエベレット、4メートル四方の幸せ 「シェイプ・オブ・ウォーター」は作品賞や監督賞を受賞しましたが、サリー・ホーキンスさんの主演女優賞は残念でしたね。でも、レビューにも書きましたが、サリー・ホーキンスさんあっての映画ですから、当然ながら、それも含まれた評価と考えるべきでしょう。で、たまたまなんでしょうが、サリー・ホーキンスさん主演の映画がもう一本上映中でした...
偏見や差別をはねのけることができるのは、やはり「愛」 この映画、アカデミー賞の13部門でノミネートされているそうですが、主演女優賞のサリー・ホーキンスさんは是非とも受賞してほしいですね。おそらく、彼女でなければ映画そのものがこの出来にはならなかったでしょう。もうひとり目立つのが悪役をやっているマイケル・シャノンさん、残念ながらノミネートされていませんが、こちらも賞...
難民、テロ、天使、神、SF、ファンタジー、内容は豊富だけれど… 「ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲(ラプソディ)」のコーネル・ムンドルッツォ監督の日本公開第2作です。残念ながら前作も見ていませんし、監督のことも何も知らず、予告編で面白いかもと思い見てみました。ハンガリーの監督なんですね。ハンガリーといいますとタル・ベーラ監督くらいしか思い浮かびませんが、自分のサ...
ドキュメンタリーとしての問題提起も含めオススメです 2016年のサンダンス映画祭のワールドシネマ ドキュメンタリー部門でグランプリを受賞しているドキュメンタリーです。アフガニスタンからイランに逃れた女性(女の子)ソニータを追っています。映画は15,6歳から18歳くらいまでを撮っていますが、ソニータ自身は11歳くらいからイランに渡ったと語っていました。監督のロクサ...
かなりシュールなフランス映画、イザベル・ユペールの娘ロリータ・シャマ主演 エリーズ・ジラール監督って誰だっけとググっていましたら、「ベルヴィル・トーキョー」というなんとなく記憶のある映画が前作とのことで、記憶を辿ってみましたら「フレンチ・フィーメイル・ニューウェーブ」という企画で上映されていた映画でした。ただ、残念ながら、他の2作「グッバイ・ファーストラブ」と「ス...
きれいごと過ぎない? 彩乃(佐々木心音)がいいです。 ほとんど何も知らずに、瀬々敬久監督の名前で見に行ったところ、異常におじさん比率が高く、といっても自分もそのうちのひとりに数えられそうですが、それはともかく、一体何だったんでしょう?もしや「紗倉まな」さんファン? と、今、公式サイトを見ながら思ったわけです。それが確かかどうかはわかりませんが、紗倉まなさんという...
とてもバランスの良い楽しめる映画、女性観も今に通じる 映画を見る楽しみって、ジャンルもいろいろありますし、人それぞれですが、こういう映画は多くの人から好まれるんじゃないでしょうか。まず、構成がしっかりしていますし、人物配置もバランスがよく、ほどほどの感動、涙、笑いがあり、とにかく楽しめます。原作ありとなっていますね。リサ・エヴァンス著『Their Finest ...
老いたエレ・マリャの表情とシワに数十年の思いを感じる ラップランドは、映画の舞台になったりしますし、割と耳にする言葉、地域なんですが、サーミ人というもともと遊牧を主とする先住民が暮らしていた地域を指す言葉なんですね。ただ、『ラップランドという呼称が本来、"辺境"の地を指す蔑称』でもあるので注意が必要とのことです。で、1930年代にスウェーデンが行っていたサーミ人の...
観念が先走っては映画にならない 観念的に作り上げられた映画ですね。テーマがあって、それをどう表現するかと書き上げられた脚本、映画ということです。一概に悪いというわけではないでしょうが、難しいでしょう。特にこういう犯罪ものは観念だけでは成り立たないですよ。むしろリアリティにこだわり抜いた中から何かしら人間存在自体に関わるような、それこそ真理みたいなものがみえて...
他人事とは言っていられない日本なのに「君の名は。」でいいのか? 普段どこの国の映画とさほど意識しているわけではありませんが、あらためて考えてみれば、確かに香港映画を見る機会は減りましたね。ここ1年くらいを思い返しても思い当たりません。製作本数も減っているのだろうと調べてみましたら、2015年で59本というのがあります。ウォン・カーウァイ監督の時代(というのは変?...
かなり新鮮ではあるが、何が伝わってくるかといえば微妙 久々に「新鮮」さを感じた映画でした。映画の舞台はインド・ムンバイですが、歌も踊りもありませんし、ベタな人情噺もありません。ああ、歌はありましたね。ただ、いわゆるボリウッド・ダンスミュージックではなく、民族楽器を伴奏にしたプロテストソングといいますか、民衆詩人のような人がメッセージ性の強い詩を朗唱するように歌っ...
著作を読んでみたくなります 「サラ、いつわりの祈り」「サラ、神に背いた少年」 「J.T.リロイ」ガス・ヴァン・サント監督の「エレファント」の脚本、そしてまた「サラ、いつわりの祈り」の原作者と言われてみれば、あの頃漠然と見知っていたかもしれないと思うほどには知っているのですが、あらためて、ああ「J.T.リロイ」とはこういうことだったのねとよくわかりました。下の写真...
私は死にますと言われた周りの人間は大変だという話? 最近では、邦題にいかにもベタな「しあわせ」とか「人生」とかが入っているのに、原題はまったくニュアンスが違う映画はきっといい映画に違いないと分かるようになってきました(笑)。この映画の原題は「Truman」犬の名前です。当たりと言えば当たりの、何とも微妙ではあるのですが、まず日本では撮れないだろうと思える大人の味...
アンジェイ・ワイダ監督の遺作、心に残る映画です 見終わって帰る足取りが重くなりました。これ、映画としてはもちろん褒め言葉、内容的には、何というのでしょう、むちゃくちゃ重いシーンがあるとか、ドーンと心に響く(響きますが…)とかではなく、そうですね、過去の出来事だとか、他の国のことだとかと距離を取って見られない空気を今の日本に感じるからということかもしれません...
アスガー・ファルハディ監督、「別離」がピークだったかも? 昨年のカンヌで男優賞と脚本賞、今年のアカデミー賞で外国語映画賞を受賞しています。「彼女が消えた浜辺」から見ていますが、どの映画も評価が高く、何かしら賞を取っているアスガー・ファルハディ監督です。私の評価は、映画の完成度でいえば「別離」、個人的趣味でいえば「彼女が消えた浜辺」なんですが、さてこの「セールスマ...
主役のソーコ Soko がいいです。で、リリー=ローズ・デップはどうでしょう? バレエやコンテンポラリー・ダンスについては多少の知識はありますが、ロイ・フラーさんという方は知りませんでした。公式サイトに「モダン・ダンスの祖」というコピーが使われており、え? イサドラ・ダンカンじゃないの? と、やや疑問を感じたんですが、映画の中にはしっかりとイサドラ・ダンカンが出て...