そういえばこの映画、何か気になっていたのですが何だっけ?と、チェックしてみたら、ああ、パーシー・アドロン監督でした。危うく見逃すところでした。バグダッド・カフェは1989年の公開だったんですね。もっと前の印象があるんですが、バブル真っ盛りの頃になりますね…。映画も相当良かったんですが、あの「i’m calling you〜」が今でも耳から離れません。その後「ロザリー・ゴーズ・ショッピング」を発表して後、ほとんど名前を聞きませんでしたが、久々の本格的劇映画のようです。
さてこの映画、タイトルにつられて、良くある音楽家の愛憎ものと見てしまえば、それで終わってしまいそうですが、どうもそうではないようです。そもそも原題の「フロイトの療法によってその過ちに気づくといった解釈もどうですかね…、この時代ならありかも知れませんが、現代に通じるものではないような気がします。
映像的には大人の感覚でかなり凝っていますし、音楽的にもいろいろ工夫がされている感じはするのですが、如何せん、それらに何だろう何だろうと興味を持たせるほどの力が映画そのものにない感じがします。