面白いです。全編パソコンの画面で物語が進む謎解きミステリー。 面白いです! スクリーンに映し出されるのは、全編下の画像のようなパソコンの画面だけです。それで映画になるのかと思ってしまいますが、なるんですね、最後まで飽きません。公式サイト / 監督:アニーシュ・チャガンティこの映画の面白さは、作り手、そのほとんどはアニーシュ・チャガンティ監督の力だと思いま...
ジョンソンその人より「公民権法」がテーマでしょう 「スタンド・バイ・ミー」 のロブ・ライナー監督です。と、いつまでも枕詞のように「スタンド・バイ・ミー」がついてしまいますが、1986年の映画ですから、もう32年前になります。公式サイト / 監督:ロブ・ライナー今あらためてその後の監督作品を見てみますと、割とコンスタントに撮っている監督ですね。ただ、私が見...
イザベル・ユペールはジャンヌ・モローを越えたか? イザベル・ユペールはイザベル・ユペールしか演じない。…の典型的な映画ですね。こういう物語性の強い映画でイザベル・ユペールに何を期待したのかよくわかりませんが、ただ、逆に「悪女イブ」的男目線の Eve 像を覆す可能性もあったのにとは思います。公式サイト / 監督:ブノワ・ジャコーとにかく、映画としての難点は...
河瀬直美監督は本当に山(吉野)を見ているのか? 河瀬直美監督、とうとうスピリチュアルな世界へ行っちゃいましたね。初期の自主制作と「殯の森」「光」しか見ていませんので、さほど深い意味で言っているわけではありませんが、「殯の森」あたりではもう少し現実世界から何かを見ようとしている感じはありましたが、この映画では、逆にスピリチュアルな世界を現実世界に投影しようとしている...
刹那的な人間関係を描いているのかもしれない 「BPM」Beats Per Minute. ダンスミュージックでは、この曲は BPMいくつなどと結構よく使いますが、1分間の拍数を表す言葉で、昔のディスコサウンドは 120くらい、トランス系の曲ですと140くらいはあるのではと思います。原題はそのものずばり「120 battements par minute」で、映画...
欲望なき縺れ、殺意なき殺人 昨年2017年のカンヌで監督賞を受賞しています。 ソフィア・コッポラ監督の映画は、「ロスト・イン・トランスレーション」「マリー・アントワネット」「SOMEWHERE」と見ていますが、どれも(私には)全然ダメで良さが全くわかりません(ペコリ)。 今読み返してみて思う、その理由をひとことで言えばリアリティがないということかなと思いますが、...
ホテル・ルワンダの監督が史実をベースに架空の人物を据えてアルメニア人大虐殺を描く アルメニア人大虐殺のことを知ったのはいつだったんでしょう? 2年くらい前に見たファティ・アキン監督の「消えた声が、その名を呼ぶ」の頃にはもう知っていましたので、それよりも前、いずれにして映画からでしょう。150万人が犠牲になったとも言われるオスマン帝国によるアルメニア人大虐殺、差別...
スタイリッシュな映像のグロさなしのカニバリズム映画 名古屋での話ですが、この映画、東方面に住むものには地の果てにも感じる(ペコリ)港方面のシネコンの、それも夜7時10分の1回しか上映しないというかなりひどい扱いをされており見逃すところでした。なのに結構入っていましたよ。カニバリズムを扱っていることもあるのでしょうか、マニアックな映画かと思われそうですが、映像も美...
面白いけれど、(理由不明で)方向性定まらず こういう企画はどこから立ち上がるんでしょう。面白いですよね。脚本も SUBU さんとなっていますから SUBU さんなのか、青柳翔を出演させている LDH の森雅貴さんという人なのか、興味のあるところです。とは言っても、そのどちらの人物にも特別の思い入れがあるわけではなく、日本の映画監督ももっと海外で仕事をした方がい...
(DVD)何もこれを実写化する必要なんてないのに。 実写版の「ゴースト・イン・ザ・シェル」を見たことが契機になり、念願のアニメ版押井守監督「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」と「イノセンス」を二本立てで見ました!「攻殻機動隊」の方は面白かったのですが、「イノセンス」の方はちょっと無理でした。ウィキを見ましたら、「イノセンス」は、ほぼ押井監督のオリ...
青春音楽ドラマといいながら、音楽も…青春も…もの足りず 監督瀬田なつき、出演橋本愛、染谷将太で見に行ったのですが、率直な気持ちとしては、……って感じです。この映画、「井の頭恩賜公園100年実行委員会100年事業企画」となっていますが、どっかの紐付きなんでしょうか?確かに、ほぼすべて井の頭公園あたりがロケ地だと思いますし、エキストラも相当出していましたので、いわゆ...
青春映画の続編なんてある意味タブーでしょう。 90年代ポップ・カルチャーの代名詞で社会現象まで引き起こした映画『トレインスポッティング』。その続編が20年の時を経て帰ってくる! 主演のユアン・マクレガーをはじめ、監督のダニー・ボイル、脚本のジョン・ホッジとオリジナルのスタッフ&キャストが再集結!公式サイトからの引用です。続編も続編、出演者4人がそのまんま20年後...
理不尽で不条理な国境線が個人や家族を破壊する キム・ギドク監督は多作の監督ですね。1996年のデビュー作「鰐」以来、毎年のように発表し続けています。初めて見たのが「春夏秋冬そして春」、それ以降ほとんど見ていますし、過去の作品も DVD になっているものはほとんど見たはずです。やはり印象深いのは、上の作品や「サマリア」「うつせみ」「弓」あたりの屈折した純愛ものや現...
言葉過剰で映画としてはつらいですが、人間も捨てたものではないかもしれない。 もう2年ほど前になりますが、「リスボンに誘われて」のメラニー・ロランが強烈に印象に残っています。メラニー・ロラン出演の映画が初めてというわけでもなかったのですが、映画内のアマデウ同様、エステファニア(メラニー・ロランの役名)にくぎ付けになってしまった記憶があります(笑)。そのこともあり、...
ドン・チードル初監督作品にして、迫真の演技でマイルスに迫る タイトルは「マイルス・デイヴィス 空白の5年間」となっており、確かに1975年から5年くらいのブランクはあるようですが、内容は史実に基づいているわけではなく、ほとんどフィクションのようです。音楽ものというよりも、拳銃はぶっ放すわ、カーチェイスはあるわのアクションものの雰囲気です。監督は、「ホテル・ルワン...
煙草の煙が目にしみる。あの時代、その涙は哀愁だったが、今は怒り… 1995年のベルリンで銀熊、審査員特別賞を受賞した「SMOKE スモーク」のデジタルリマスター版によるリバイバル上映です。当時、結構ヒットしたようですが記憶にありませんので見ていないようです。製作に日本が入っているのは、井関惺(さとる)さんというプロデューサーが原作者のポール・オースターさんの大フ...
の構成力のすごさが光ります。エイミー・ワインハウスさんの CD を買いたくなること間違いなし。 このところ続けざまにドキュメンタリーを見ています。もちろん、結果としてですが、「FAKE」「ラスト・タンゴ」「シリア・モナムール」、そしてこの「AMY」と、2週間で4本目です。この映画はいいですね。ドキュメンタリーと言えども、ドラマと同じように作りものであることに変わ...
森監督自身が演技し、FAKE する 「この映画自体が FAKE じゃん」これが、見終えて感じた印象です(でした)。で、その後、この記事にまとめようと公式サイトを見てみましたら、「誰にも言わないでください。衝撃のラスト12分間。」の宣伝文句、へえー、そんな売り方していたんだ!?とややびっくり! そこから興味を持っていろいろ読んでみましたら、靴下? 隠しカメラ? ヤ...
ワンカットごとの構図がきれい。ラストカットも秀逸!いいわ、これ。 昨年公開された「イブ・サンローラン/ジャリル・レスペール監督」とほぼ同時期に製作されているんですね。日本での公開も同時にすれば相乗効果でより入ったのではないかと思います。まあ誰もが考えることですので、そうならなかった何か訳でもあるんでしょう。ただ、そちらの方は見ていませんので比べて何か書くことはで...
映画が映像的にも内容的にも、そしてもし反戦の意識があるとするならその点においても平面的です。 小栗康平監督というのはこういう映画を撮る方なんですね。「泥の河」も「死の棘」も「眠る男」を見ておらず、はじめてです。それにしても「藤田嗣治」人気なんでしょうか、月曜日の昼間なのによく入っていました。1920年代、フランス・パリ。「乳白色の肌」で裸婦を描き、エコール・...