当然ですが、ジョージ・ブッシュは出てきません。でも、メルケルは出てきます…2022年のベルリン国際映画祭で主演俳優賞と脚本賞の銀熊賞を受賞している映画です。監督は「グンダーマン 優しき裏切り者の歌」のアンドレアス・ドレーゼン監督です。ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ / 監督:アンドレアス・ドレーゼンタイ...
原作の散漫さがうまくまとめられているが、問題点の解決には至らず…吉田修一著『湖の女たち』の映画化です。吉田修一さん原作の映画はほとんど見ていますが、どの映画もあまり出来がよくありません(ゴメン…)。その多くは実績ある監督によるものなのに不思議ですね。この「湖の女たち」の監督は、2013年の「さよなら渓谷」以来の吉田修一作品映画化2作目となる大森立嗣監督で...
良くも悪くも「頑張る石原さとみ」を見る映画…石原さとみさんが吉田恵輔監督に監督の映画に出たい(という意味だと思う…)と直談判して生まれたというこの「ミッシング」、吉田監督のオリジナル脚本ですので石原さとみさん当て書きの映画なんだろうと思います。ミッシング / 監督:𠮷田恵輔(吉田恵輔)「頑張る石原さとみ」という俳優…...
おんなたちは、男、宗教、抑圧から逃走する…初めて見る監督の映画の場合は、ざっと映画.com を読んで見る見ないを判断しています。で、この「緑の夜」を見ることになったのは、なんだかよくわかんない映画だなあとの印象とファン・ビンビンさんです。で、結果、本当によくわからない映画でした(笑)。緑の夜 / 監督:ハン・シュアイ...
大人が考える6歳の子どもの性自認ではないのか…6歳の子どもの性自認と家族の混乱を描いたスペイン映画です。ミツバチと私 / 監督:エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン大人の考える性自認ではないのか?その子どもアイトール(一般的に男の子につけられる名前らしい…)は身体的性は男の子ですが、その名前で呼ばれることを嫌い、...
原題は「Little Kingdom(小さな王国)」、邦題に惑わされず見れば寓話的か、コメディか…えらく情緒的なタイトルである上にメインビジュアルが男女の濃厚なキスシーンという映画がひっそりと公開されていました。2019年のスロバキア映画です。未来は裏切りの彼方に / 監督:ペテル・マガート邦題に惑わされないように…...
こんな話を書けるのは、2023年現在の日本の社会環境においては女性しかいません(笑)。特に期待を持ってというわけでもなく、広瀬すずさん、久しぶりだなあなどと思いポチッとしてみました。と思ったのですが、何年ぶりだろうと出演作をみてみましたらちょうど1年前に「流浪の月」を見ていました(笑)。水は海に向かって流れる / 監督:前田哲...
即興性とドラマ性のバランスの良さギヨーム・ブラック監督の最新作、といっても2020年の映画「みんなのヴァカンス」です。あわせて特集上映ということで過去のほとんどの作品が上映されています。「遭難者 女っ気なし」「やさしい人」「7月の物語 勇者たちの休息」「7月の物語」とこの映画の間にもう一本「宝島」というドキュメンタリーがあるのですが、劇場...
1階は性衝動、2階は苦悩、3階は抑圧、そして開放「息子の部屋」「ローマ法王の休日」「母よ」のナンニ・モレッティ監督です。昨年2021年のカンヌ映画祭のコンペティションに出品されています。受賞はありませんでした。「TITANE/チタン」がパルムドールに選ばれた年ですから、この映画の傾向じゃそりゃ無理でしょう。3つの鍵 / 監督:ナ...
面白い!沖縄コザ舞台のタイムスリップ&入れ替わり映画これ、むちゃくちゃ面白いですし、泣けますし、感じますし、つくりもうまいです(多分、結果として)。脚本、監督の平一紘さんって誰?ミラクルシティコザ / 監督:平一紘沖縄の沖縄による、日本全国のための映画この映画は、第3回未完成映画予告編大賞でグランプリを受賞した作...
ウンディーネ(オンディーヌ)モチーフの重層的なラブ・ファンタジー単なるラブ・ファンタジーもクリスティアン・ペッツォルト監督にかかると、どことなく社会性を帯びてわかりにくくなるという典型かと思います(笑)。水を抱く女 / 監督:クリスティアン・ペッツォルトウンディーネ(オンディーヌ) ネタバレあらすじとちょいツッコミクリスティアン・ペッツォルト監...
ノスタルジックなフロンティア精神がアメリカのアイデンティティを刺激する韓国系移民2世のリー・アイザック・チョン監督の自伝的な映画とのことです。ですので映画の中のデビッドが監督の幼い頃であり、映画の内容も監督の記憶やそこから広がった創作ということになるのでしょう。ミナリ / 監督:リー・アイザック・チョンアカデミー賞6部門ノミネートネタバレあらすじ...
映画に隙きはないが味わいも薄い天野千尋監督の映画は短編を2本見ているだけですが、映画づくりがうまくて隙がない印象です。この映画もその印象どおりでした。ミセス・ノイズィ / 監督:天野千尋映画に隙きはない…が、ネタバレあらすじとちょいツッコミ(なし)説明的で味わいがない映画に隙きはない…が、基本は三幕構成的であり、オチもきっちりついていま...
一部ホラーも徹底すればコメディになるDVD鑑賞です。劇場公開時(2020年2月21日)にはかなり話題になっており、何度も見ようかどうしようかと迷った映画です。結局、前作「ヘレディタリー 継承」の自分自身のレビューを読み返して足を運ぶ決断ができなくDVD鑑賞となりました。ですので、以下、映画の評価の高い人が読んでもつまらんです(笑)。ミッドサマー / 監...
トランスジェンダーはミッドナイトに生きる存在ではない悲劇物語で涙を流させることは簡単ですが、いつまでもこうした昭和的ステレオタイプな手法に頼っていていいのかなあとは思います。ドラマパターンは昭和で言えば「日陰の女」です。もちろん感動すること、あるいは感動できることはいいことですが、その感動がどこから来るのか、何に感動しているのか、その感動によって自分の何が変わる...
(DVD)世界は音楽で溢れている映画紹介を読んだ限りでは少女漫画によくあるスポ根系の音楽ものかなと思っていましたら、意外にも、そうした人物間のぶつかり合いや葛藤を描く映画ではありませんでした。そりゃそうですよね、原作が恩田陸さんの直木賞受賞作なんですから。じゃあ、「ピアノの天才たちが集う芳ヶ江国際ピアノコンクールに参加する若き4人のピアニストたち(映画.com...
三島も全共闘もすでに歴史になってしまったという現実三島の楽しそうな顔が印象的です。緊張の裏返しの笑顔ということもあるのかとも思いますが、学生たちから投げつけられる批判をひとことひとこと丁寧に受け止めようとしている時の笑顔は本当に楽しそうです。三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 / 監督:豊島圭介学生たちが、特に東大生ですので最初から三島に一目...
吉岡里帆のなつめよりも犯人が主役のようだこの映画が2011年の韓国映画「ブラインド」のリメイク版だというのは知っていたんですが、「見えない目撃者」でググりますと、この映画ともうひとつ同じタイトルでGAGA版がヒットします。なんと、2015年の中国版までありました。それだけ基本的なプロットに皆がひかれるということなんでしょう。見えない目撃者 / 監督:森淳...
70年代風劇画の影がちらつく男の恋愛妄想真利子哲也監督ということだけで見に行った「宮本から君へ」、変わったタイトルだなあくらいの軽い気持ちだったんですが、見終わってみれば、こんなの今どき受けるのかなあという疑問と、個人的にはどことなくいやーな感じが残る映画でした。宮本から君へ / 監督:真利子哲也そんなことを考えながらエンドロールを見ていましたら「...
つくり手の意志がみえなければ映画にならない地の果てのイオンシネマまで行って見てきました。エンドロールの配給(協力?)でしたかにイオンシネマの名が入っていたような…。そういえば「ROMA/ローマ」も配給すっ飛ばしてイオンシネマが(多分)Netflixから買ったとか、Netflixが売ったとか、あるいは配給システム崩壊の前触れ?岬の兄妹 / 監督:片山慎三...