70年代風劇画の影がちらつく男の恋愛妄想真利子哲也監督ということだけで見に行った「宮本から君へ」、変わったタイトルだなあくらいの軽い気持ちだったんですが、見終わってみれば、こんなの今どき受けるのかなあという疑問と、個人的にはどことなくいやーな感じが残る映画でした。宮本から君へ / 監督:真利子哲也そんなことを考えながらエンドロールを見ていましたら「...
つくり手の意志がみえなければ映画にならない地の果てのイオンシネマまで行って見てきました。エンドロールの配給(協力?)でしたかにイオンシネマの名が入っていたような…。そういえば「ROMA/ローマ」も配給すっ飛ばしてイオンシネマが(多分)Netflixから買ったとか、Netflixが売ったとか、あるいは配給システム崩壊の前触れ?岬の兄妹 / 監督:片山慎三...
シュール、シュールと唱えて見ないと理解できないよこの映画を自分の価値観の中に引き込んで見ようとすると、おそらく前半でお手上げになるでしょう。危ないところでした。心も頭も解き放ってじっとスクリーンを見つめていれば、やがて静かなる感動と、そして見終えて後の、疑問の嵐に見舞われることでしょう(笑)。未来を乗り換えた男 / 監督:クリスティアン・ペッツォルト...
イタリア的叙情感あふれる劇画的ヒーローものイタリアでは日本のアニメが結構テレビ放映されているという話を聞いたことがありますが、この映画は、子どもの頃から日本のアニメのファンだったガブリエーレ・マイネッティ監督が、永井豪原作「鋼鉄ジーグ」をモチーフ(でいいのかな?)に撮ったダークヒーローものということです。アニメについてはタイトルを耳にしたことがあるとかないとかく...
ナタリーは監督自身の反映であり、その未来への迷いかもしれない昨年2016年のベルリン金熊監督賞受賞作です。ミア・ハンセン=ラブ監督の映画は、このブログには「EDEN」しか書いていませんが、デビュー作以外はすべて見ています。エリック・ロメールの後継者などという枕詞がつくくらい評価は高い監督です。シナリオも、「EDEN」が兄であるスヴェン・ハンセン=ラヴさんの D...
キャリー・マリガンが女性参政権運動の闘士を好演まず、用語の解説(というほどのことではありませんが…)から。原題の Suffragette は、Weblio では「(特に 20 世紀初頭の英国の)参政権拡張論者、(特に女性の)婦人参政権論者」とありますが、もうひとつ Suffragist という言葉があり、こちらは「婦人参政権論者」とあります。こういうことのよう...
悟った大人の映画というべきか?オタール・イオセリアーニ監督、前作の「汽車はふたたび故郷へ」を見ているのですが、あまりはっきり記憶していません。ジョージア(旧グルジア)出身の監督で、ウィキには「旧ソ連下で公開禁止であったため、1979年にフランスに移住」とあります。亡命ではなく移住なんですね。政治的迫害を受けていたということではないのでしょうか。作品も、1961...
舞台劇のほうが見たくなります。映画はちょっとばかり映画的に成りきらず。ホームレスの話も、ジェントルマンの国では随分格式張った話になってしまいます。これがアメリカなら、もっとポップかロックな映画になるでしょうし、途上国であれば、子どもたちの話になるでしょう。との印象を持ったのですが、それもそのはず、これ、イギリスの劇作家アラン・ベネットさんの体験が元になっている舞...
もう少し音楽の強さを出してほしいとは思いますが、バランスの良いアイドル(?)映画です。「渋谷すばる」が誰かも知らず、山下敦弘監督と二階堂ふみさんの名前で見た映画(DVD視聴)です。「関ジャニ∞」のメンバーなんですね。と書いていても、「カンジャニ」と読むのか、「セキジャニ」(関サバの連想で)と読むのか、毎度迷ってしまうというアイドル(でいいのかな?)音痴ではあり...
かなり断片的な描かれ方ですが、音楽の力なのか、見(聞き)入ってしましました不思議な映画ですね。まるであらすじを読んでいるような断片的な描かれ方しかされていないのですが、印象は悪くなく、見入ってしまいます。[aal B07T7FR6NP]多分、音楽の力でしょう。ですから、正確には聞き入ってしまうの方が正しそうです。ほとんどがオペ...
ハリウッドは人をダメにする?https://www.youtube.com/embed/rKve7ltH8Coスサンネ・ビア監督、一体どうしてしまったんでしょう?!何だかとてもつくりものくさく、それもアメリカくさい正義のドラマ仕立てでやりきれません。アメリカ市場をターゲットにした資金稼ぎなら許しますが…。アントンの「右の頬を打...
最後まで期待したのに!これは伝記映画?久しぶりにちゃんと(?)映画を見ました。『ミラル』予告編事前情報ゼロ状態で見に行ったのですが、最後の最後まで、じゃなくエンドロールあたりまでですね、ジュリアン・シュナーベル監督が何を撮ろうとしているのかつかみきれませんでした。つまり、ずっと最後まで期待して見続けたのにってことなんですが、結局は、実話に基づくミラルの成長物...
ミルク [DVD]出版社/メーカー: ポニーキャニオン発売日: 2009/10/21メディア: DVD購入: 4人 クリック: 75回この商品を含むブログ (134件) を見るこれは、劇場で観なくては良さが分からない。淡々とドキュメンタリー風に進行する伝記的映画をDVDで観るなど、ましてや、一気に観る時間がなく、2日に分けてみるなど、とんでもないことだとあらためて知った。しかし、であっても、静か...
ネタバレレビュー・あらすじ・感想・評価[aal B015EX16KA]スッキリ解決。見終わって、全く疑問が起きない。しかし、と言うより、だからこそ、語ることがない。そんな映画でした。スウェーデン発のミステリー・サスペンス。40年前の少女失踪事件の調査を大企業グループの会長(かな?)から依頼されたミカエルとリスベットが、その謎を解き、殺...