ケニア、自由にあるがままに生きたいと願う少女たち ケニア映画です。アフリカを「舞台」にした映画ではないアフリカ映画って見たことがあるのだろうかと思い返してみても記憶がありません。この映画の製作は南アフリカの Big World Cinema というプロダクションで、アフリカ映画がたくさんラインナップされており面白そうなものがあります。監督のワヌリ・カヒウさんは1...
事件は描いても人を描かず。吉田修一「犯罪小説集」を映画化 吉田修一さんの小説が映画化されたものはほとんど見ていますが、なかなか小説を越えるものが出ないです。吉田修一さんはどちらかといいますとストーリーテラーですので、物語を追っていくだけの映画では、ただ映像化しただけで終わってしまうからではないかと思います。この「楽園」の原作は『犯罪小説集』という5編の短編を収録し...
バート・レイノルズファン御用達、男の癒やし映画 バート・レイノルズさん、もちろん名前は知っていますし、顔を見れば、ああこの俳優さんかとわかりますが、おそらく映画は見たとしてもすべてDVDだと思いますのであまり記憶はありません。昨年2018年9月6日に82歳で亡くなられているんですね。この映画は、ちょうど1年後の今年9月6日を劇場公開日にしているようです。...
女性指揮者アントニア・ブリコの半生を描く 原題の「De dirigen」はオランダ語で「指揮者」とのこと、英語タイトルもそのまま「The Conductor」、なのに邦題は「レディ・マエストロ」、逆説的に言えば、この邦題が最もこの映画のテーマを表現しているということになります。レディ・マエストロ / 監督:マリア・ペーテルスエンドロールに、2017年...
エルトン・ジョンがミュージカルになる! が、ドラマは凡庸。 音楽ものはやっぱりドルビー・アトモスで見たほうがいいですね。特にこの映画は音楽以外に見るべきところがありませんので(ペコリ)。これ、批判というわけではありません。音楽が良くってそれで映画が持てば、それはそれでいいのだと思います。ロケットマン / 監督:デクスター・フレッチャーエルトン・ジョン...
過去と現在、現実と幻、見えるものと見えないものが出会う場所。 嵐山と四条大宮を結ぶ京福電気鉄道嵐山本線のことを「嵐電(らんでん)」と呼ぶそうです。路面電車ですね。その嵐電を舞台にした三組のラブストーリーを描いた映画です。 嵐電 / 監督:鈴木卓爾監督は鈴木卓爾さん、「楽隊のうさぎ」で知った監督です。今読み返してみましたら、「この映画には、すぐれたドラマ...
男女逆にイメージしてこの映画の印象と比べてみれば何かが見える グロリア・グレアムさん、アカデミー助演女優賞を受賞したのが1952年、29歳の時の「悪人と美女」、亡くなられたのが1981年ですから57歳です。そのグロリアさんの亡くなられる直前の物語です。リヴァプール、最後の恋 / 監督:ポール・マクギガン原作があり、著者がピーター・ターナーさんとなってい...
中年の恋愛を不倫系悲恋ではなく描けるのはフランスだけ 「カイエ・ドゥ・シネマが選ぶフランス映画の現在(名古屋シネマテーク)」という企画上映の一本で、ジュリエット・ビノシュさんが主演の映画です。レット・ザ・サンシャイン・イン / 監督:クレール・ドゥニ「レット・ザ・サンシャイン・イン」と言えば「ヘアー」の「Aquarious〜Let The Sunshin...
今年2019年がサリンジャー生誕100年、よく出来た伝記映画です 今年2019年がJ.D.サリンジャーの生誕100年になります。映画は、サリンジャー20歳くらいから、『ライ麦畑でつかまえて』が完成し出版された1951年、32歳ごろまでを描いた伝記映画です。その後、クレアという女性と二度目の結婚をし、一男一女をもうけ、50歳くらいで離婚するところまでがおまけ程度につ...
内なるサリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』を見つめる映画かな? 1969年という時代背景もあるかもしれませんが、アメリカン・ニューシネマの香りがする青春映画です。タイトルにもある通り、青春のバイブルとも呼ばれる J・D・サリンジャー作『ライ麦畑でつかまえて』によって救われる16歳の少年ジェイミーの物語です。サリンジャーも登場します。とても見やすく作られています。...
シリーズ化必至か? 連載漫画的な今どきの物語。 ルームロンダリング。そもそもそんな言葉はないのに、何となくその意味を知っているような気がしてきます。そんな仕事が存在するとは思えないのに、何となくあるかもしれないと思えてきます。公式サイト / 監督:片桐健滋「企画」としては成功でしょう。と、あえて括弧付きにしたのは、この映画が、「TSUTAYA CRE...
才能を感じますね、「フランシス・ハ」のグレタ・ガーウィグに。 つくり手に才能を感じる映画ですね。当然ながら、映画が監督ひとりの力でできているわけではありませんのでつくり手と書きましたが、多くはグレタ・ガーウィグ監督のセンスでしょう。公式サイト / 監督:グレタ・ガーウィグ「フランシス・ハ」では、主役とともに脚本にも加わっており、もともとディレクション意識...
戦争に勝者などいません。どちらも敗者です。 シリア内戦は、ウィキペディアによりますとすでに7年、未だ収束の道筋もみえない状態(のよう)です。日々の報道でしか知る由もないので、本当のところ何が起きているかを理解することは大変難しく、どんな報道、どんな発言、どんな映像であれ、ある種フィルターがかかっていないものはないわけで、とにかくできるだけ多くの情報に接するしかないと...
愛なく殺伐たる風景にみえるけれど、あるいは特異なことでもないかも… アンドレイ・ズビャギンツェフ監督、日本語的には記憶しづらい名前の監督ですが、「父、帰る」以来ずっと見ている監督です。前作「裁かれるは善人のみ」では割とごちゃごちゃいろんな事が起きていましたが、この映画はシンプルそのもの、ある夫婦の「LOVELESS」な、まったく「愛のない」物語です。ロシア語タイ...
(原作知らずの斜め読みネタバレ解説)40代のノスタルジー 岡崎京子さんについてもこの映画の原作についても何も知らない者のレビューです。今、公式サイトとウィキペディアを読んだ程度です。それにしても最近の日本映画は、漫画が原作とかアニメの実写とかが多くなっている印象です。元となるものが、形は違っても、すでにひとつのビジュアル様式として一定の評価を得ているわけですから、...
アイルランドの時代背景が見えづらく、結局ルーニー・マーラっていいねとしか… やっぱり、ルーニー・マーラさん、いいですね。「キャロル」ですっかりその魅力にやられてしまったのですが、寡黙さが似合いますし、眼差しはやさしいけれど意志の強さを持った目ぢからがあります。この映画でもそうですが、秘めたパワーみたいなものがすごく出ていました。ただ、余計なことですが、素の写真か...
ラストは、老いてくればおそらく多くの人が望むであろう結末というべきか… イタリアのパオロ・ヴィルズィ監督がアメリカで撮ったロードムービーです。そういえば、前作の「歓びのトスカーナ」もロードムービー的な映画でした。で、この監督の映画は前々作と2本見ていますが、今、「人間の値打ち」を読み返してみましたら、無茶苦茶書いています(ペコリ)。「歓びのトスカーナ」も、主演のヴ...
人生、「生」があれば「死」があります チケットを購入する時、ルージュの伝言って言いそうになりました(笑)。そのあたりを狙ったのかも知れませんが、このタイトル付け、よくないですね。確かにラストに「ルージュの手紙」は出てきますが、それは映画の核心をついているものじゃないでしょう。と、私は思いますがどうなんでしょう。それにしてもカトリーヌ・ドヌーブさん、美しくも堂々...
吹き出すこと必至!邦題は「ラストタンゴ・イン・パリ」のもじりか? 男女がバスケットコートのようなところで寝っ転がってぐるぐる回るシーンを記憶していいますので前作(前々作?)の「ルンバ!」を見たと思っていたのですが、内容をほとんど思い出せませんのでおそらく予告編の記憶が残っているのでしょう。フィオナ・ゴードン&ドミニク・アベル監督、道化師でもあるとのことです。もちろ...
フィリピン スラムのリアリティは異次元の映画だが、その先は… つい最近、フィリピン マニラのスラムを舞台にした「ブランカとギター弾き」を見たばかりですが、スラムのリアリティという点では、この「ローサは密告された」は異次元です。多分ドキュメンタリーを意識しているのでしょう。カメラがかなり動き回ります。それを意識して撮られています。ブリランテ・メンドーサ監督、知りま...