映画のつくりとしては完璧です… 「イタリアで600万人を動員し「バービー」「オッペンハイマー」を押しのけて2023年のイタリア国内興行収入ランキングNo.1の大ヒット(公式サイト)」というのも当然でしょう。映画のつくりとしては完璧です。ドマーニ! 愛のことづて / 監督:パオラ・コルテッレージネオレアリズモへのリスペクトと...
双子の姉妹が手に遺伝性の障害を発症後、二人で1曲を演奏する演奏法で復活… ピアニストの映画ということで「4分間のピアニスト」を思い出し、また映画.comに「「コーダ あいのうた」のフィリップ・ルスレが製作を手がけ」とあり、別に感動ものが見たいというわけではなく、あるいは同じようにアメリカでリメイクされることもあるのかななどと思い見てみました。[to...
スポーツにおけるイラン当局の理不尽さを描いているが映画としては単調で一本調子… タイトルが TATAMI ですし、メインヴィジュアルを見ても柔道の話だとわかります。柔道では IPPON とか WAZAARI とか MATE など競技用語が日本語ですので TATAMI もそのひとつなんでしょうか(未確認…)。TATAMI / 監督:...
陽気さと裏腹の切なさに心動かされる人のための映画… なんと、こんないい映画がジョージアと日本でしか上映されていない!?(IMDbによる…)蝶の渡り / 監督:ナナ・ジョルジャゼ陽気さと裏腹の切なさ…ジョージアのナナ・ジョルジャゼ監督、初めて見ました。俳優としては、ラナ・ゴゴベリゼ監督の2019年の映画「金の糸」に出...
家族といっても父と兄弟、男たちだけの家族だった… 実話をベースにした音楽映画です。1979年に「Dreamin’ Wild」というアルバムを出したもののまったく売れずにいたものが30年後に発掘されて一躍脚光を浴びることになったドニー&ジョー・エマーソンというアメリカの兄弟バンドの話です。ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた /...
原作者はソニーでプレイステーションの開発を主導した人だった… 映画.comでは「「ザ・ディープ」「エベレスト」などでアイスランドを代表する監督として知られるバルタザール・コルマウクル」監督と紹介されています。いずれの映画も見ていませんし、知らない監督ですので余計に見たくなります。それに Kōki, さんが出演していることもそう思う要因のひとつにはなります。...
敵は老い、などという話をシリアスに映像化しても… 筒井康隆さんの1998年の小説『敵』を吉田大八監督が映画化、昨年2024年の東京国際映画祭で東京グランプリ、最優秀監督賞、最優秀男優賞を受賞しています。男優賞の受賞は長塚京三さんです。敵 / 監督:吉田大八映像化しなくてもいい…一人暮らしの高齢の元大学教授が老いから...
みな非職業俳優らしい、その存在感が素晴らしい… 2017年の「悲しみに、こんにちは」がベルリン国際映画祭ジェネレーション Kplus でグランプリを受賞し、その年のアカデミー賞外国語映画賞のスペイン代表にも選ばれたカルラ・シモン監督、この「太陽と桃の歌」では2022年のベルリン国際映画祭金熊賞を受賞しています。太陽と桃の歌 / 監...
パニックものでもホラーでもなく、フランス映画っぽい親子ものでした… 「人間が動物に変異する奇病が蔓延する世界」を描いた映画ということであれば、パニックものか、クリーチャーものか、ホラーか、まあそんなところだろうと思い、またもアメリカ化するフランス映画かとスルーしていたんですが、あまりにも見る映画がなくなっている洋画ですので思い切って見てみましたら…。...
男の願望、妄想、勘違い… 見るべき映画がないときは、わざわざ劇場に足を運ぶこともないだろうと思ってスルーした映画をDVDで…。ちひろさん / 監督:今泉力也有村架純という俳優…有村架純さんを有村架純さんとして知ったのは3年前にDVDで見た「花束みたいな恋をした」です。もちろんそれまでも名前は知ってはいたんですが意識...
HPやチラシのヴィジュアルが2020東京オリンピックの盗作騒ぎのロゴ(T)みたいなんだけど… 「LETO レト」「インフル病みのペトロフ家」のキリル・セレブレンニコフ監督です。「チャイコフスキーの妻」であるアントニーナ・ミリューコヴァを描いた映画ですが、伝記映画というわけではなく、キリル・セレブレンニコフ監督の大胆な創作です。一昨年2022年のカンヌ国際映...
オレゴン州アストリアのロケーションが映画にぴったり… 時々何を考えるのかと思いましたら「About Dying」だったんですね。邦題は「Sometimes I Think About Dying」から「About Dying」が隠されていました。時々、私は考える / 監督:レイチェル・ランバート時々「死」を考えることを知っ...
こんな映画、誰が見つけてきたんだ?!女は愛で復讐する! 1969年、55年前のイタリア映画です。監督のピエロ・スキヴァザッパさんも特別名の知れた監督というわけでもなさそうですし、どこかの映画祭で取り上げられた気配もありませんし、いったい誰が見つけてきた映画なんでしょう(笑)。男女残酷物語/サソリ決戦 / 監督:ピエロ・スキヴァザッ...
セックスネタ オンパレード レズビアン バディ ロードムービー… 2016年の「ヘイル、シーザー!」以降、名前を耳にしていないなあと思っていたコーエン兄弟ですが、Netflix配信の「バスターのバラード」とか、お兄さんのジョエル・コーエン監督単独でこれも配信の「マクベス」とかを撮っているようです。で、この「ドライブアウェイ・ドールズ」は弟さんのイー...
こういう映画を撮る監督や俳優を大切にしましょう… 前作の長編デビュー作「ケンとカズ」が評価が高かったようですが、この「辰巳」は自主制作のようです。なにか訳でもあるんでしょうか、映画会社はこういう監督を大切に育てないとダメですよね。辰巳 / 監督:小路紘史ああ、もったいない…バイオレンスシーンの撮り方がうまいです。そ...
一作目よりはマシかな、だけど陳腐なシーンが多いなあ… 「DUNE/デューン 砂の惑星」のレビューでは失敗作と断言し(笑)「二作目はない」なんて書きましたが、作っちゃいましたね。どうやらこの勢いでパート3もあるようです。といいますか、そういう物語ということでしょう。デューン 砂の惑星PART2 / 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ...
リュック・ベッソン監督が帰ってきた! リュック・ベッソン監督、なに以来か思い出せないくらい久しぶりです。サイト内を検索しましたら「マラヴィータ」「ルーシー」以来です。10年ぶりのこの「DOGMAN」、すでに自分の撮りたいと思うものがなくなっているんじゃないかと思われるリュック・ベッソン監督ですのでどうなんでしょう。DOGMAN ド...
映画は一見凡庸に見えるが、アンチへの配慮や不確かなものを避けたい思いかも… メイミー・ティルという実在の人物を描いた映画です。1955年に14歳の息子エメットが白人男性に暴行(リンチ…)され殺害されたことを契機に公民権運動の活動家となり、また教育者としても様々な活動をされたようです。2003年に81歳で亡くなられています。ティル ...
「明りを灯す人」「馬を放つ」に続く、アクタン・アリム・クバト監督三部作の最終章 キルギスのアクタン・アリム・クバト監督の2022年の最新作です。昨年の東京国際映画祭での上映がワールドプレミアだったようです。ビターズ・エンドが製作に入っているということもあるのでしょう。父は憶えている / 監督:アクタン・アリム・クバト監督変...
あなたは現実を見てみぬふりをしているだけだと、言えば言うほどさとくんに近づいていく… このところ見る映画の邦画比率が無茶苦茶高くなっています。それだけ見たいと思う海外の映画が入ってこなくなっているということだと思います。カンヌ、ベルリン、ヴェネツィアあたりの映画祭の受賞作じゃないと客が入らないということなのかも知れません。いや、受賞作であってもさほど入って...