辰巳

2024.04.25

た行,

こういう映画を撮る監督や俳優を大切にしましょう…前作の長編デビュー作「ケンとカズ」が評価が高かったようですが、この「辰巳」は自主制作のようです。なにか訳でもあるんでしょうか、映画会社はこういう監督を大切に育てないとダメですよね。辰巳 / 監督:小路紘史ああ、もったいない…バイオレンスシーンの撮り方がうまいです。そ...

ダンサー イン Paris

2023.09.19

た行,

セドリック・クラピッシュ監督、スパニッシュ・アパートメント以来のまとまりのいい映画…セドリック・クラピッシュ監督人気なんでしょうか、私が見る映画には珍しく150席超満員でした。クラピッシュ監督の映画は「スパニッシュ・アパートメント」以降ほとんど見ていますが、久々にきっちりまとまった映画でした。もちろん、ベタな物語なのは相変わらずです(笑)。[to...

探偵マーロウ

2023.06.21

た行,

リーアム・ニーソンに古典的な男性像タフでダンディなハードボイルド・ヒーローはあうのだろうか…リーアム・ニーソンさん、出演作100本ですか、すごいですね。すべてが主演というわけではありませんが、単純に1年に2本撮ったとして50年です。ああ、デビューから45年らしいです。ただ、この古典的な探偵ものフィリップ・マーロウはリーアム・ニーソンさんに合います...

対峙

2023.02.22

た行,

ネタバレレビュー・あらすじ・感想・評価アメリカの高校で起きた銃乱射事件から6年、被害者と加害者の両親が対面で話をするという映画です。監督のフラン・クランツさんは俳優として二十数年のキャリアがある方で、この映画が脚本も含め監督デビュー作ということです。対峙 / 監督:フラン・クランツデビュー作にこの題材…デビュー作にこ...

魂のまなざし

2022.08.04

た行,

ヘレン・シャルフベックを演じるラウラ・ビルンの魂のまなざしフィンランドの国民的画家ヘレン・シャルフベックの50歳代の8年間ほどが描かれた映画です。「魂のまなざし」とはまた奇妙なタイトルをつけたものだと思いましたら、2015年に「ヘレン・シャルフベック 魂のまなざし」として全国4箇所で展覧会が開かれていました。映画としてはそのタイトルは決して間違...

ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男

2021.12.24

た行,

後味の悪さが現代につながる焦げ付かないフライパンの代名詞のような「テフロン」ってデュポン社の登録商標なんですよね。以前、フライパンのコーティングが剥げたので再加工は出来ないかと調べていた時に知りました。フッ素を含んだ合成樹脂は耐熱性や耐薬品性に優れていることからフライパンのコーティングに使われているということらしく、そのフッ素樹脂をデュポンはテフロンと呼...

ダ・ヴィンチは誰に微笑む

2021.11.29

た行,

サルバトール・ムンディがルーブル・アブダビに展示される日は来るか?1763年以降行方不明(ウィキペディア)となっていたレオナルド・ダ・ヴィンチの最後の傑作「サルバトール・ムンディ」という絵画が、真偽不明のまま、1175ドル(約13万円)から4億5000万ドル(約510億円)に化けてしまったという話です。その過程に関わった人物たちのインタビューで構成されたドキュメ...

タルロ

2021.05.07

た行,

「羊飼いと風船」にいたるペマ・ツェテン監督の過渡期の映画ペマ・ツェテン監督の2015年の作品、先日見た「オールド・ドッグ(2011)」と「羊飼いと風船(2019)」のちょうど真ん中、それぞれその間にもう一作ずつあるようでそれは見ていないのですが、映画のつくりの変化になるほどと思える映画です。タルロ / 監督:ペマ・ツェテンこだわりをすごいと感じるか...

旅立つ息子へ

2021.04.01

た行,

親子の感動物語として売るのは日本映画界の悪しき行い自閉スペクトラム症の青年と父親の物語です。監督はイスラエルのニル・ベルグマンさん、東京国際映画祭で2度グランプリを受賞している監督だそうです。なぜかまったく知りませんでした。旅立つ息子へ / 監督:ニル・ベルグマン父親の子離れ物語 ネタバレあらすじとちょいツッコミ親子愛の勘違いに気づく父親物語...

太陽は動かない

2021.03.06

た行,

アクションに走りすぎて肝心の人物描写がない…吉田修一さんの『鷹野一彦シリーズ』3部作のうち、2011年に月刊誌に連載された『太陽は動かない』と、その後書き下ろしで2015年に発刊された『森は知っている』の2作を原作としてます。ちなみに3作目の『ウォーターゲーム』は2作めに続いて2015年から2016年にかけて新聞連載されています。その頃から映画化の話が持ち上がっ...

ダニエル

2021.02.06

た行,

サスペンス、オカルト、スリラー?よくわからんけどD級かなまあなんともうるさい映画ですね。全編、音楽やら効果音で煽ったり驚かせようとしています。が、成功していません。ダニエル / 監督:アダム・エジプト・モーティマー音付けはゲームみたいなもの? ネタバレあらすじとちょいツッコミ二世俳優音付けはゲームみたいなもの? ゲームはしませんので...

ダミアン・マニヴェル監督特集

2020.10.27

おすすめ映画, た行,

若き詩人、犬を連れた女、パーク、日曜日の朝「イサドラの子どもたち」公開記念ということでしょうか、ダミアン・マニヴェル監督の特集上映が行われています。「犬を連れた女(2010)」「日曜日の朝(2012)」「若き詩人(2014)」「パーク(2016)」の4本です。ダミアン・マニヴェル監督は五十嵐耕平監督との共同監督として「泳ぎすぎた夜」という映画も撮っています。...

タッチ・ミー・ノット

2020.09.03

た行,

ローラと秘密のカウンセリングがサブタイトルとはどうよ?2018年のベルリン映画祭で金熊賞を受賞しています。「ベルリン金熊賞史上、最も議論を呼んだ問題作」なんて宣伝文句が使われている映画です。問題作であるかどうかは別にして確かに劇場公開には迷う映画ではあります。その所為か配給はこれまで目にしたことのない「ニコニコフィルム」となっており、ニコニコ動画が新たに配給会...

ダンサー そして私たちは踊った

2020.03.24

た行,

スウェーデン価値観で描くジョージアかな?全編ジョージア国立舞踊団の物語なのにアカデミー賞外国語映画部門のスウェーデン代表になったという映画です。言葉もジョージア語です。レヴァン・アキン監督がジョージア系のスウェーデン人だからなんですが、アキン監督の精神的母国ジョージアへの強い思いとスウェーデン社会で育った価値観からの強いメッセージが詰まった映画です。ダン...

第三夫人と髪飾り

2019.10.27

おすすめ映画, た行,

静謐なつくりに漂う悲哀、滲み出る情始まってしばらくは、トラン・アン・ユン監督? と思うくらい雰囲気が似ていました。ひとことで言えば静謐ということですが、ゆったりと流れる時間、少ない台詞、感情的なシーンを排しているにもかかわらずにじみ出る「情」、そういう映画です。第三夫人と髪飾り / 監督:アッシュ・メイフェアアッシュ・メイフェア監督は1984年生ま...

台風家族

2019.09.12

た行,

新井浩文事件を乗り越えて公開なるも、これかい?新井浩文さんの件でかなり苦労して公開にこぎつけたようです。下の画像も撮り直したものでしょうし、様々なところで名前が目立たなくしてあります。で、この「台風家族」を見ることになったのは、その新井さんの件ではなく、市井昌秀監督の名前を見ていて、ん? 以前なにか見たことあるぞと気になり、このサイト内を検索してみましたらありま...

タロウのバカ

2019.09.06

た行,

菅田将暉、太賀、YOSHIの怒りは今に通じるかこれを今作りますか!? って感じの映画です。「怒り」と「暴力」しかありません。タロウのバカ / 監督:大森立嗣ああ、逆に今なのかな?ある意味、怒る相手が見えなくなっている今、怒り続けるしかない、怒る自分が消えてなくなるまで、怒り続けるしかないということかも知れません。大森立嗣監督、過去の作品一覧を...

旅のおわり世界のはじまり

2019.06.17

た行,

前田敦子さんのドキュメンタリーとしてみればよくできた映画前田敦子さんを追ったドキュメンタリーのような映画です。それが結構見られる映画になっているわけですから、黒沢清監督が、前田敦子さん自身に映画一本持たせられるだけのものがあると考えた結果の映画だとは思います。旅のおわり世界のはじまり / 監督:黒沢清ですので、もし、そもそもの企画の意図が、日本とウ...

誰もがそれを知っている

2019.06.06

た行,

ペネロペ・クルス&ハビエル・バルデムは果たしてこれを望んだのか?これまで「誰もそれを知らなかった」ことを撮ってきたアスガー・ファルハディ監督が、「誰もがそれを知っている」ことを、はたしてこれまで通りの重層的な人間模様として描けるかに挑戦した映画です。誰もがそれを知っている / 監督:アスガー・ファルハディ…かどうかはわかりませんが、残念ながら、人間模...

魂のゆくえ

2019.04.18

た行,

とんでもないラブストーリーだった!スクリーンは4:3のスタンダードサイズ、ほとんどすべての画がフィクス、それもかなりのこだわりの構図でこれ以外の切り取りは許さないくらいの意志が感じられます。タイトル(原題:First Reformed)にもなっているファースト・リフォームド協会のトラー牧師(イーサン・ホーク)の内省的な映画ですので、その表現手法としてはぴったりで...