大人たちの身勝手さが際立つ映画だが、子どもたちが同じ大人にならない保証のない世界 公式サイトから引用しますと、この映画は、「世界各国の映画祭で上映され、本国ルーマニアではアカデミー賞・最優秀ドキュメンタリー映画賞を受賞。まるでドラマのよう、けれど本作は現実の世界を映したドキュメンタリーだ。」ということで、これ、本当にドキュメンタリー? ドラマじゃないの? と思う...
iPhoneで撮ろうと何で撮ろうと映画は映画 全編 iPhone5sで撮られているそうです。MtF トランスジェンダーのセックス・ワーカー二人とアルメニア移民のタクシードライバーの三人のクリスマスイブの一日を追いかけています。タクシードライバーのラズミックが、通りで拾ったシスジェンダーの娼婦に、お前のようなやつがくるところじゃないというようなことを言っていました...
青春の味は甘く切なく悲しくて、お茶目な大人たちは隠し味。 ヤスミン・アフマド監督、映画祭では頻繁に上映される監督ですが、日本で劇場公開されるのはこの映画が初めてではないでしょうか。監督本人は2009年の7月に亡くなっており、この映画はその年の3月にマレーシアで公開され、結果として遺作となってしまった作品です。2003年の長編デビュー以来、6年間で6本の作品を残し...
グザヴィエ・ドラン、会話劇で新境地 グザヴィエ・ドラン監督、27歳にしてすでに6作目、どの作品も自国だけではなく世界に配給され高評価、どんだけ才能豊かなんだ!という若き天才映画監督です。この映画は俳優もすごいです。ギャスパー・ウリエル、マリオン・コティヤール、レア・セドゥー、バンサン・カッセル、そしてナタリー・バイ、そうそうたるメンバーということなんですが、さらに...
遠藤周作「沈黙」をマーティン・スコセッシ監督が映画化! 遠藤周作著『沈黙』中学生の頃に読み、涙が止まらなかったことを記憶しています。「踏み絵」のシーンは、もちろん映像的なものを見たわけではありませんが、不思議とイメージとして記憶しています。それだけ強い衝撃を受けたのではないかと思います。ただ、それ以外の細かいところはほとんど記憶していませんので、原作を読んで...
別れの曲の歌付きとピアノ演奏、どちらもかなりレベルの高い生歌、生演奏です。 カナダ、ケベック州が舞台の映画です。モントリオールが州都かと思っていましたら、ケベック市という都市があるようです。カナダには英語圏とフランス語圏があるのは知っていたのですが、ケベック州は公用語がフランス語のみらしいです。この映画もフランス語です。修道院が経営している寄宿学校が舞台ですの...
自己中の男が自ら何も行動しないでいたら、うまくいったよ、ってか? 面白い映画です。 ヴィム・ヴェンダース監督、7年ぶりの劇映画です。7年ということは「パレルモ・シューティング」以来ということになり、その間、「Pina」や「もしも建物が話せたら」のドキュメンタリーを撮っています。この映画、公式サイトには「今作は 3D映画として撮影され、日本での上映には 2Dと 3D...
俳優がすごい!タハール・ラヒム、オリビエ・グルメ、マチュー・アマルリック、そしてコンスタンス・ルソー! ダゲレオタイプ?知らない言葉だけに、何やらあやしいげな印象を受けます。というのは私だけ(笑)?ただ、全然「あやしい」言葉ではなく、「銀板写真」のことでした。 フランス語タイトルは「La femme de la plaque argentique」で「銀板写真の...
グルジアとアブハジアの境界、悠久の大河エングリ川よ、人の争いなどきれいさっぱり流し尽くしてくれ…。 ジョージアは、「やさしい嘘(リンクは「バベルの学校」)」という映画を見て以来、気持ちの中だけですが、妙に親近感のある国です。最近では「放浪の画家ピロスマニ」という映画も見ています。この映画、良かったです。「当サイトおすすめ映画」に上げていましたが、次のおすすめ...
常盤貴子と池松壮亮の存在感が映画をきめている、誰にでもストーカーになれそうな気がする映画? よく分からないけど、この映画面白いです(笑)。何が「よく分からない」かは後回しにして、東陽一監督の映画は「サード」以降何も見ていなくて、30年ぶりに見た「酔いがさめたら、うちに帰ろう」を見てがっかりした話はこちらなんですが、この「だれかの木琴」を見ると、映画にとって、いか...
ラストシーンが意味不明、あそこであのように切れる理由がわからない。 「母の身終い」のステファヌ・ブリゼ監督、最新作です。主演のヴァンサン・ランドンさんも引き続いての出演で、昨年のカンヌ映画祭で男優賞を受賞しています。ところで、この映画、なぜシネコン(ミッドランドスクエア シネマ)での上映となったのでしょう? 土曜日ということもあり、全体としてはかなり混雑してい...
シャーリーズ・セロンをもっと活かして!役柄的にははまり役でしょう。 8歳の時の自らの証言で実の兄を殺人犯にしてしまった女性が、苦しみながらも、自らの心の闇(ダーク・プレイス)に向き合うことで、自分自身を解き放っていく、なんて役、シャーリーズ・セロンの良さが最もでそうな役どころじゃないですか!さらに、監督は「サラの鍵」のジル・パケ・ブランネールさんですので、期待でき...
「暴力」が「乱暴」を超えられず、血の生臭さも折れた歯の痛みも感じられず。 真利子哲也監督を知ったのは、「NINIFUNI」ですが、今自分のレビューを読み返してみますとまず何をおいても重要なのは、何を撮ろうとしているのかという明確な意志でしょう。テーマとかそういうことではなく、もっと直接的な、この人間の熱が撮りたいとか、この風景の凶暴さが撮りたいとか、そういった意味...
映画としての見どころは、樹海のシーンではなく、アーサーとジョーンの言い争いの場面かもしれない ガス・ヴァン・サント監督、さほど見ている方ではありませんが、「死」を見つめた映画が多いように感じます。この映画も、そのものずばりで、アメリカ人のアーサー(マシュー・マコノヒー)が、わざわざ死に場所を求めて日本の青木ヶ原までやってくるという話です。アーサーは「the pe...
確かに、この自由さは息苦しく、自らを閉じ込め、傷つけることでしか存在を確認できないということか… あるいは、若いころに1本や2本は見ているのかもしれませんが、監督、あるいは脚本 足立正生の名前で思い浮かぶものはありません。やはり、浮かぶのは「日本赤軍」としての足立正生さんでしょうか。「幽閉者 テロリスト」、見ていませんので、早速 DVD を借りてみようと思います...
見るべきものはなにもなし。 映画は、一年に100本ほど見ます。300本、400本なんて人もいるようですので、一般的には多い方としても、映画好きからすると、まだまだというところでしょう。100本見て、唸るほどいい映画は数本、逆に、とにかく早く終わって欲しい、劇場から早く出たいと思う映画は、まあ1,2本というところでしょうか。何をもったいぶった言い方をしているのかと...
エンターテイメント色の強い少年たちの冒険譚、見せ方や構成がうまくDVD鑑賞でも引き込まれます スティーブン・ダルドリー監督の映画は、なぜか DVD鑑賞になってしまいます。劇場で見たのは「めぐりあう時間たち」だけです。「リトル・ダンサー」「愛を読むひと」も DVD鑑賞で、後から劇場で見ればよかったと後悔し、「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」も未だ未鑑賞です...
この程度の「悪」では99%を操ることは出来ないし、この薄っぺらさでは1%の希望も見えない 毎週土曜日に、その週の上映予定をざっと見て何を見るか予定(というほどではない)を立てています。で、この「ドリームホーム 99%を操る男たち」、しばらく前から上映されていると思いますが、タイトルではどんな映画か全く想像力が働かず、画像の印象からクライムものかなとスルーしていたので...
残念ながら「預言者」的カタルシスに到達できず。 昨年2015年のカンヌ、パルム・ドールです。受賞時、あまり芳しくない、つまりパルム・ドールに相応しくないといった話がネット上に上がっていましたが、どうなんでしょうか?まあ相応しい相応しくないということ自体にあまり意味がありませんので、要は自分が楽しめるかどうか、自分の眼を信頼するしかないのですが、最近では映画祭に出...
独裁者よりも反政府軍の不埒な振る舞いや暴力が目立つってのは復讐の連鎖とはちょっと違うんじゃないの モフセン・マフマルバフ監督、何か見ているのではと思って作品一覧を見てみても思い出せません。思い出せるのは、娘のハナ・マフマルバフ監督が撮った「子供の情景」の原題「ブッダは恥辱のあまり崩れ落ちた」が、モフセン監督の書簡集から取られていたことです。その本のタイトルが「アフ...