パパは奮闘中!

2019.05.29

は行,

パパの奮闘よりもオリヴィエの労働環境の描写が気になるこんな脳天気な邦題をつけるのは誰だ!? っていう映画です。今のフランスってこんな状況かい? と怖くなりますし、じゃあ、日本は? と考えざるを得なくなるような、真面目で、深刻で、救いがあるようでないような、極めてシリアスな映画です。パパは奮闘中! / 監督:ギョーム・セネズこの映画、本当に、ある日突...

半世界

2019.02.22

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チャンチャンとオチをつけたら「半世界」にはならないと思うけど…「半世界」ってタイトル、惹きつけられます。小石清さんという写真家の連作につけられたタイトルから取っているとのことです。小石さんには『初夏神経』という写真集があるようですが、簡単に買ってみようという金額ではありませんでしたので図書館で借りることにしました。半世界 / 監督:阪本順治映画の内...

バーニング劇場版

2019.02.04

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これは村上春樹ワールドへのアンチテーゼかも?「バーニング劇場版」なんていうタイトルですからテレビドラマの劇場版かと思いスルーしそうでした。イ・チャンドン監督の文字がふっと目に入り見逃さずにすみました。バーニング劇場版 / 監督:イ・チャンドン劇場版の意味はすでに NHKで放映されたからという程度しか知らなかったのですが、エンドロールに何か所かNHKの...

バルバラ セーヌの黒いバラ

2018.11.28

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映画としてはよくできているが、バルバラに思い入れがないと難しい公式サイト / 監督:マチュー・アマルリックフランスの歌手バルバラを描いた映画なんですが、 これは、バルバラに相当思い入れがあり、なおかつ、バルバラについても相当詳しく知っていませんと見ていても楽しめない映画です。私も、ほとんど日本人歌手の歌(カバーも含め)でしかその曲を聞いたことがないのでは...

ハード・コア

2018.11.23

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山下敦弘監督、こんな映画撮ってちゃダメでしょう。漫画が原作の映画が多くなってきましたね。この映画は、90年代に漫画雑誌「グランドチャンピオン」で連載され、多くの読者の共感を呼んだ伝説のコミック「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」(作:狩撫麻礼、画:いましろたかし)の待望の映画化(公式サイト)とのことです。公式サイト / 監督:山下敦弘別に何が原...

ハナレイ・ベイ

2018.11.05

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吉田羊さんの良さが出ていないし、村上春樹っぽさもないもう公開3週目に入っている映画なんですが、ずっと気になっていながら見られずにいました。何が気になっていたのか自分でもはっきりしませんが(笑)、おそらく、村上春樹原作ということと吉田羊さんという俳優に興味があったからでしょう。公式サイト / 監督:松永大司1日1回の上映になっているくらいですから、多分ガ...

バッド・ジーニアス 危険な天才たち

2018.10.23

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ネタ的にも、テーマ的にも、作りの上でもハリウッドスタイルのタイ映画タイの映画、随分見ていませんねえ、「すれ違いのダイアリーズ」以来のような気がします。「バッド・ジーニアス」、タイトル通り、学力優秀な学生がカンニングをする話らしく、面白そうではあります。公式サイト / 監督:ナタウット・プーンピリヤ物語の進め方や手法がハリウッドスタイルの映画ですね。...

バーバラと心の巨人

2018.10.17

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やはり大人の鑑賞にはちょっと無理迷いに迷って見に行った映画です(笑)。何に迷ったかと言いますと、映画の内容はざっと紹介文を読めばおおよそ想像できてしまいますし、やや子供向けかなと思ったのですが、監督のアンダース・ウォルターさんが2014年のアカデミー賞で短編実写映画賞を受賞していること、そして、公式サイトのプロデューサー(クリス・コロンバス)紹介で「パテ...

判決、ふたつの希望

2018.09.02

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うまくつくられたエンターテインメントであるがゆえに心に残りにくい些細なことから大喧嘩になる、ちょっとした行き違いが取り返しのつかないことになる、日常生活でもよく起きることですが、そこに民族、宗教、主義主張が絡もうものならば、それこそ戦争までやってしまいそうになるというお話。ただ、それも男たちだから、の話かも?公式サイト / 監督:ジアド・ドゥエイリ片や、...

バトル・オブ・ザ・セクシーズ

2018.08.14

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世界はすべてを許すわけではないけれど、いつか人が人を自由に愛せる時代はやってくる予告編を見る度に、妙に古臭いビジュアルやねぇとか、腹の出たおっさんがテニスプレーヤー? などと、やや茶化したくなるような気分を感じていたのですが、ほぼ実話だったようで、ごめんなさいでした。それに面白かったです。公式サイト / 監督:ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス...

母という名の女

2018.06.28

は行,

母は女であるが、女は母とは限らない…。本当にこの監督の映画にはいつもびっくりさせられます。なかなか先が読めません。公式サイト / 監督:ミシェル・フランコミシェル・フランコ監督、現在、39歳か40歳くらいのメキシコの監督です。ワールドレベルでの活躍はここ10年くらいで、カンヌをターゲットにしているのでしょう、全て何らかの形...

パティ・ケイク$

2018.05.11

おすすめ映画, は行,

青春音楽物語。この映画、貧困、差別、女性の自立が主たるテーマじゃないよラップって、こういう言い方をするとラップ好きには怒られるかも知れませんが、ダサさと紙一重のカッコよさみたいなところがありますよね。この映画でも、MCバトルという交互にラップを(でいいのかな?)競い合うシーンがありますが、必然的に相手をディスることになり、汚い言葉を浴びせ合うような結果になります...

ハッピーエンド

2018.03.07

は行,

85歳と13歳、救いのないふたつの「死」ミヒャエル・ハネケ監督はどうやら「死」に取り憑かれているようです。前作「愛、アムール」に引き続き「死」について語っています。むしろ、この映画の方が「愛」がない分、より「死」に向かっているように思います。Facebook やチャットなどの現代のコニュニケーションツールや移民の問題が登場し、わかりにくくなっていますが、描かれ...

花咲くころ

2018.02.19

おすすめ映画, は行,

1992年トビリシ、14歳エカとナティアの二人は確かにその時そこで生きていたという映画。この映画、2013年の製作で、その年の東京フィルメックスで最優秀作品賞を受賞している映画です。とてもいい映画で私はお勧めしますが、こうしたやや地味とも言える映画の公開は難しいのでしょう。まさかジョージア出身の栃ノ心が優勝したタイミングを見計らったわけでもないでしょうが、時代に...

パーティで女の子に話しかけるには

2018.01.03

は行,

(中途半端にネタバレ)人間臭い宇宙人が逆にパンクかも2017年、最後に見た映画です。12月初めから上映されているのは知っていたのですが、「パーティで女の子に話しかけるには」のタイトルからアニメや漫画原作の邦画だろうとチェックもしなかったのですが、ふと公式サイトを見てみましたら、何とも不思議なSFとも青春映画ともつかない映画のようで、2017年見納めの映画となりま...

はじまりの街

2017.11.20

は行,

監督の自伝かと思うくらい感傷的で共感は難しいなんとなく見に行った映画ですが、今、公式サイトの監督紹介を読んでいましたら、「2012年に発表した『幸せのバランス』は、ヴェネチア国際映画祭に出品され」なんてあり、あれ、それ見ていますよと、この自分のブログを検索してみましたら、ありました。「幸せのバランス/イヴァーノ・デ・マッテオ監督」イタリアの公務員は、月収1,20...

パターソン

2017.08.31

は行,

オリジナル詩篇による、ありふれた日常ではない、詩集のような映画ニュージャージー州パターソンって何処だろう?と GoogleMap を見てみましたら、マンハッタンから北西へ直線距離で 25kmくらいの町なんですね。https://goo.gl/maps/QBPEXrTADWP2映画では、滝や渓谷のようなロケーションもあり、もっとローカルな印象だったんですが、車で...

ハートストーン

2017.07.23

は行,

ラストのカサゴがかすかな救いでも、子どもたちの見る希望なき世界アイスランド映画です。最近では、「ひつじ村の兄弟」と「馬々と人間たち」を見ていますが、どちらも辺り一帯知らない者のいないような狭い地域の人間模様がテーマでした。この映画もそうした生活環境は同じようなものですが、物語は思春期を迎えた少年少女たちの話です。グズムンドゥル・アルナル・グズムンドソン監督は...

パーソナル・ショッパー

2017.05.21

は行,

全編クリステン・スチュワートの魅力爆発!(となったかどうか…)「クリステン・スチュワート × オリヴィエ・アサイヤス」のチラシを見たときは、ああなるほどと、「アクトレス ~女たちの舞台」が頭に浮かびました。そのリンクの記事で「クリステン、この個人秘書役がむちゃくちゃいい」と絶賛し、オリヴィエ・アサイヤス監督も「唐突に(映画の中から)クリステンを消してしまったこと...

バンコクナイツ

2017.05.03

は行,

富田克也監督がオザワ役で出演しています「国道20号線」「サウダーヂ」と見てきて、富田克也監督ってどんな人?と思っていたのですが、この映画でわかりました(笑)。出ていました。それも主役で。俳優でいけるんじゃないの。監督:富田克也バンコク。日本人専門の「人魚」でNO.1のラックは出稼ぎに出て5年が経った。ラックの支える大家族は、メコン川のほとりノンカー...