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パラダイス・ネクスト

2019.08.06

は行,

豊川悦司、妻夫木聡、ニッキー・シエがかわいそうフィルム・ノワール系が狙いなんでしょうが、これはかなり厳しい出来ですね。監督は、「雨にゆれる女」の半野喜弘さん、音楽家としてのキャリアは長く、ジャ・ジャンクー監督やホウ・シャオシェン監督の音楽を手掛けている方です。映画では前作の「雨にゆれる女」が長編デビュー作で、この「パラダイス・ネクスト」が二作目です。パラ...

ハウス・ジャック・ビルト

2019.06.15

は行,

内なる殺人鬼妄想に苦悩するラース・フォン・トリアートリアー監督(呼びかけ)、飛行機恐怖症ということはわかりますが、一度、ヨーロッパ以外の非キリスト教圏に長期滞在してみたらどうですか? 列車で行けますし、それに、もしすでに経験されているのであれば、さらにその倍の期間行ってみてはどうですか。ハウス・ジャック・ビルト / 監督:ラース・フォン・トリアーこれ...

ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた

2019.06.11

は行,

音楽に、父は夢を見、娘は現実を見る過剰なもののない見ていて気持ちのいい映画です。クライマックスのライブシーンは泣けます。ただ、あまり深いものを求めてはいけません。ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた / 監督:ブレッド・ヘイリー娘のサムをやっている上の画像の女性、何かで見た記憶が…、と思いながら見ていたのですが、「さよなら、僕のマンハッタン」でミミ...

パリの家族たち

2019.06.10

は行,

原題は『母の日』母の話ではあっても家族の話ではない5月の「母の日」の前に公開するという選択は、あえて避けたということなんでしょうかね。そうだとしたら、その理由は何なんでしょう?この映画、原題が「母の日」であるだけでなく、内容も「母の日」をキーワードにした「母(となることも含め)という存在との関係に苦悩する女性たち」をテーマにした映画なんですが、「働く女性の幸せ探...

ハイ・ライフ

2019.06.04

は行,

キリスト教的価値観の脳内妄想映画こういう映画はキリスト教世界の価値観がないと撮れないでしょう。絶対的なるものへの憧憬、人間の誕生と再生への積極的な関与、性的欲望との葛藤、そして肉体と精神の二元論。基本は「2001年宇宙の旅」の流れの中の映画だと思います。ハイ・ライフ / 監督:クレール・ドニそれにしても、せっかくいい俳優を使っているのに何やってんだか...

パパは奮闘中!

2019.05.29

は行,

パパの奮闘よりもオリヴィエの労働環境の描写が気になるこんな脳天気な邦題をつけるのは誰だ!? っていう映画です。今のフランスってこんな状況かい? と怖くなりますし、じゃあ、日本は? と考えざるを得なくなるような、真面目で、深刻で、救いがあるようでないような、極めてシリアスな映画です。パパは奮闘中! / 監督:ギョーム・セネズこの映画、本当に、ある日突...

半世界

2019.02.22

は行,

チャンチャンとオチをつけたら「半世界」にはならないと思うけど…「半世界」ってタイトル、惹きつけられます。小石清さんという写真家の連作につけられたタイトルから取っているとのことです。小石さんには『初夏神経』という写真集があるようですが、簡単に買ってみようという金額ではありませんでしたので図書館で借りることにしました。半世界 / 監督:阪本順治映画の内...

バーニング劇場版

2019.02.04

は行,

これは村上春樹ワールドへのアンチテーゼかも?「バーニング劇場版」なんていうタイトルですからテレビドラマの劇場版かと思いスルーしそうでした。イ・チャンドン監督の文字がふっと目に入り見逃さずにすみました。バーニング劇場版 / 監督:イ・チャンドン劇場版の意味はすでに NHKで放映されたからという程度しか知らなかったのですが、エンドロールに何か所かNHKの...

バルバラ セーヌの黒いバラ

2018.11.28

は行,

映画としてはよくできているが、バルバラに思い入れがないと難しい公式サイト / 監督:マチュー・アマルリックフランスの歌手バルバラを描いた映画なんですが、 これは、バルバラに相当思い入れがあり、なおかつ、バルバラについても相当詳しく知っていませんと見ていても楽しめない映画です。私も、ほとんど日本人歌手の歌(カバーも含め)でしかその曲を聞いたことがないのでは...

ハード・コア

2018.11.23

は行,

山下敦弘監督、こんな映画撮ってちゃダメでしょう。漫画が原作の映画が多くなってきましたね。この映画は、90年代に漫画雑誌「グランドチャンピオン」で連載され、多くの読者の共感を呼んだ伝説のコミック「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」(作:狩撫麻礼、画:いましろたかし)の待望の映画化(公式サイト)とのことです。公式サイト / 監督:山下敦弘別に何が原...

ハナレイ・ベイ

2018.11.05

は行,

吉田羊さんの良さが出ていないし、村上春樹っぽさもないもう公開3週目に入っている映画なんですが、ずっと気になっていながら見られずにいました。何が気になっていたのか自分でもはっきりしませんが(笑)、おそらく、村上春樹原作ということと吉田羊さんという俳優に興味があったからでしょう。公式サイト / 監督:松永大司1日1回の上映になっているくらいですから、多分ガ...

バッド・ジーニアス 危険な天才たち

2018.10.23

は行,

ネタ的にも、テーマ的にも、作りの上でもハリウッドスタイルのタイ映画タイの映画、随分見ていませんねえ、「すれ違いのダイアリーズ」以来のような気がします。「バッド・ジーニアス」、タイトル通り、学力優秀な学生がカンニングをする話らしく、面白そうではあります。公式サイト / 監督:ナタウット・プーンピリヤ物語の進め方や手法がハリウッドスタイルの映画ですね。...

バーバラと心の巨人

2018.10.17

は行,

やはり大人の鑑賞にはちょっと無理迷いに迷って見に行った映画です(笑)。何に迷ったかと言いますと、映画の内容はざっと紹介文を読めばおおよそ想像できてしまいますし、やや子供向けかなと思ったのですが、監督のアンダース・ウォルターさんが2014年のアカデミー賞で短編実写映画賞を受賞していること、そして、公式サイトのプロデューサー(クリス・コロンバス)紹介で「パテ...

判決、ふたつの希望

2018.09.02

は行,

うまくつくられたエンターテインメントであるがゆえに心に残りにくい些細なことから大喧嘩になる、ちょっとした行き違いが取り返しのつかないことになる、日常生活でもよく起きることですが、そこに民族、宗教、主義主張が絡もうものならば、それこそ戦争までやってしまいそうになるというお話。ただ、それも男たちだから、の話かも?公式サイト / 監督:ジアド・ドゥエイリ片や、...

バトル・オブ・ザ・セクシーズ

2018.08.14

は行,

世界はすべてを許すわけではないけれど、いつか人が人を自由に愛せる時代はやってくる予告編を見る度に、妙に古臭いビジュアルやねぇとか、腹の出たおっさんがテニスプレーヤー? などと、やや茶化したくなるような気分を感じていたのですが、ほぼ実話だったようで、ごめんなさいでした。それに面白かったです。公式サイト / 監督:ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス...

母という名の女

2018.06.28

は行,

母は女であるが、女は母とは限らない…。本当にこの監督の映画にはいつもびっくりさせられます。なかなか先が読めません。公式サイト / 監督:ミシェル・フランコミシェル・フランコ監督、現在、39歳か40歳くらいのメキシコの監督です。ワールドレベルでの活躍はここ10年くらいで、カンヌをターゲットにしているのでしょう、全て何らかの形...

パティ・ケイク$

2018.05.11

は行, , 褒めてる映画

青春音楽物語。この映画、貧困、差別、女性の自立が主たるテーマじゃないよラップって、こういう言い方をするとラップ好きには怒られるかも知れませんが、ダサさと紙一重のカッコよさみたいなところがありますよね。この映画でも、MCバトルという交互にラップを(でいいのかな?)競い合うシーンがありますが、必然的に相手をディスることになり、汚い言葉を浴びせ合うような結果になります...

ハッピーエンド

2018.03.07

は行,

85歳と13歳、救いのないふたつの「死」ミヒャエル・ハネケ監督はどうやら「死」に取り憑かれているようです。前作「愛、アムール」に引き続き「死」について語っています。むしろ、この映画の方が「愛」がない分、より「死」に向かっているように思います。Facebook やチャットなどの現代のコニュニケーションツールや移民の問題が登場し、わかりにくくなっていますが、描かれ...

花咲くころ

2018.02.19

は行, , 褒めてる映画

1992年トビリシ、14歳エカとナティアの二人は確かにその時そこで生きていたという映画。この映画、2013年の製作で、その年の東京フィルメックスで最優秀作品賞を受賞している映画です。とてもいい映画で私はお勧めしますが、こうしたやや地味とも言える映画の公開は難しいのでしょう。まさかジョージア出身の栃ノ心が優勝したタイミングを見計らったわけでもないでしょうが、時代に...

パーティで女の子に話しかけるには

2018.01.03

は行,

(中途半端にネタバレ)人間臭い宇宙人が逆にパンクかも2017年、最後に見た映画です。12月初めから上映されているのは知っていたのですが、「パーティで女の子に話しかけるには」のタイトルからアニメや漫画原作の邦画だろうとチェックもしなかったのですが、ふと公式サイトを見てみましたら、何とも不思議なSFとも青春映画ともつかない映画のようで、2017年見納めの映画となりま...