女性への性差別、抑圧を視覚化するニナ・メンケス… 今回が日本初公開となる1986年の映画です。「ニナ・メンケスの世界」という企画で3作が上映されており、他に1991年の「クイーン・オブ・ダイヤモンド」、そして2022年の「ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー」が公開されています。マグダレーナ・ヴィラガ / 監督:ニナ・メン...
結局、ナタリー・ポートマン対ジュリアン・ムーアかい… 「メイ・ディセンバー」というのは年齢差のある恋愛関係を意味するスラングらしいです。「メイ」は5月の若さにたとえられ、「ディセンバー」は12月の老いにたとえられるとのことです。メイ・ディセンバー ゆれる真実 / 監督:トッド・ヘインズ好奇の目を避けるための構想だったが…...
松井玲奈さんを撮ることを目的にした映画のようだ… いい映画を見落としていないかと DVD のレンタルリストを見ていて、そう言えば「よだかの片想い」では松井玲奈さんの印象がとても良かったなあと思い出し見てみました。製作年はともに2021年となっていますが公開はこちらのほうが先です。幕が下りたら会いましょう / 監督:前田聖来...
当然ですが、ジョージ・ブッシュは出てきません。でも、メルケルは出てきます… 2022年のベルリン国際映画祭で主演俳優賞と脚本賞の銀熊賞を受賞している映画です。監督は「グンダーマン 優しき裏切り者の歌」のアンドレアス・ドレーゼン監督です。ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ / 監督:アンドレアス・ドレーゼンタイ...
原作の散漫さがうまくまとめられているが、問題点の解決には至らず… 吉田修一著『湖の女たち』の映画化です。吉田修一さん原作の映画はほとんど見ていますが、どの映画もあまり出来がよくありません(ゴメン…)。その多くは実績ある監督によるものなのに不思議ですね。この「湖の女たち」の監督は、2013年の「さよなら渓谷」以来の吉田修一作品映画化2作目となる大森立嗣監督で...
良くも悪くも「頑張る石原さとみ」を見る映画… 石原さとみさんが吉田恵輔監督に監督の映画に出たい(という意味だと思う…)と直談判して生まれたというこの「ミッシング」、吉田監督のオリジナル脚本ですので石原さとみさん当て書きの映画なんだろうと思います。ミッシング / 監督:𠮷田恵輔(吉田恵輔)「頑張る石原さとみ」という俳優…...
エンディングにこだわりすぎてどつぼ、それがなければ深い映画になったのに… なにかいやーな感じがして「胸騒ぎ」はするけれどもあまり相手のことを気遣って我慢しているとこうなるよってことみたいです(笑)。胸騒ぎ / 監督:クリスチャン・タフドルップ悪にストーリーがないとつまらない…ホラーのジャンルかとは思いますが、怖い思...
悲運な男の逃避行妄想ものだったりして… 日本語には「ガンをつける」という言葉があり、それによって喧嘩になったり、ときに死人が出たりすることもあるわけですが、この映画のヴィンセントの眼は結構やさしいですし、決してガンを飛ばしたりはしていません。でも、なぜか襲われちゃうんですね(笑)。またヴィンセントは襲われる / 監督:ステファン・...
基本スタンスは中国共産党のプロパガンダだが、日本軍の描き方の変化に驚く… トニー・レオンさん、えらく久しぶりに見ました。「ラスト、コーション」まで遡りますので、17年ぶりです。あ、いや「グランド・マスター」を見ていました。映画がひどかったのですっかり忘れていました(ゴメン…)。無名 / 監督:チェン・アル中国共産党のプロパ...
カルロス・ベルムト監督の恐ろしい才能と、そして恐ろしい結末と… 前々作「マジカル・ガール」のレビューの冒頭に「これだけ作り手の才能が感じられる映画はめずらしい」と書いたカルロス・ベルムト監督です。んー、なんと言っていいか、かなり難しい映画です。でも、やはり才能は間違いないです。マンティコア 怪物 / 監督:カルロス・ベルム...
ニカラグア映画、貧困、児童労働への怒りというよりも母娘の物語… ニカラグアの映画です。監督もニカラグア出身のローラ・バウマイスター監督、1983年生れとありますので40歳くらいの方です。10年ほど前から数本の短編を撮っておりこの映画が初の長編です。2022年9月のトロント国際映画祭でプレミア上映されています。マリア 怒りの娘 / ...
おんなたちは、男、宗教、抑圧から逃走する… 初めて見る監督の映画の場合は、ざっと映画.com を読んで見る見ないを判断しています。で、この「緑の夜」を見ることになったのは、なんだかよくわかんない映画だなあとの印象とファン・ビンビンさんです。で、結果、本当によくわからない映画でした(笑)。緑の夜 / 監督:ハン・シュアイ...
大人が考える6歳の子どもの性自認ではないのか… 6歳の子どもの性自認と家族の混乱を描いたスペイン映画です。ミツバチと私 / 監督:エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン大人の考える性自認ではないのか?その子どもアイトール(一般的に男の子につけられる名前らしい…)は身体的性は男の子ですが、その名前で呼ばれることを嫌い、...
レナード・バーンスタインの夫婦愛とバイセクシュアル… ブラッドリー・クーパー監督主演によるレナード・バーンスタインの伝記映画です。と言っても映画全体としては音楽面での伝記ではなく、妻フェリシアとの愛憎の伝記ドラマです。音楽面では1ヶ所、1973年にバーンスタインがイギリスのイーリー大聖堂でロンドン交響楽団を指揮して演奏したマーラーの「復活」の一部が...
中川龍太郎監督、EXILE HIRO企画をウォン・カーウァイ風映像で遊ぶ… 劇場公開日の数日前に中川龍太郎監督の映画ということだけでポチッとしておいたこの映画、見る少し前にどんな映画だろうと公式サイト見てびっくり! 企画プロデュースに EXILE HIRO氏の名前が出ていました。中川龍太郎監督の映画を何本か見てきた者としては、え? どういうこと? ...
バーニング劇場版のチョン・ジョンソ、月夜に踊らず… アナ・リリ・アミリプール監督の名にも、そのデビュー作「ザ・ヴァンパイア 残酷な牙を持つ少女」のタイトルにも、特に引っかかりを感じることもなく、なんとなく面白そうだということと「バーニング劇場版」のチョン・ジョンソさんが出てるということで見に行ったのですが、なんと、びっくり! 今サイト内を検索しましたら「ザ...
この映画、トレーラーがよくできています(笑)。 メドゥーサ デラックス / 監督:トーマス・ハーディマンカメラはメドゥーサの蛇のように…年に一度のヘアコンテストでひとりのヘアスタイリストが頭皮を剥がれて殺されたという設定で、一体犯人は誰だとカメラが会場内をワンカット(ワンショット)で、それこそメドゥーサの蛇のように狭い廊下...
月にロケットを飛ばす国の女性記者たちはスマートフォンひとつで社会を変える… インド北部のウッタル・プラデーシュ州の「カバル・ラハリヤ」という新聞社&ネットメディアを追ったドキュメンタリーです。その団体を立ち上げたのがダリトの女性たちということらしく、さてダリトとはなんなんでしょう…。燃えあがる女性記者たち /監督:リントゥ・トー...
青春とは所詮ダラダラしたものではあるが… 今週公開された映画をなにか見ようと思い消去法でポチッとしてしまった映画です。まなみ100% / 監督:川北ゆめきこれが今どきの100%?この映画を撮った人、また、この映画を見て感情移入できる人が「卒業」なんて映画を見たら、きっとベンジャミンはあぶない人に見えるのでしょう。...
マッドになりきれないハイジ、パロディにもならずにパクリで終わる… タイトルからしてバリバリのB級ねらいです。こういうセンスの映画には意外と掘り出し物があったりします。が…。マッド・ハイジ / 監督:ヨハネス・ハートマン、サンドロ・クロプシュタインもの足りな~い…もの足りな~い、のひとことですね。チー...