た行

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天国にちがいない

2021.02.09

た行,

コメディ、アイロニカル、シュール、パレスチナ、あるいは世界の現実?エリア・スレイマン監督、初めて見ました。パレスチナの映画と言いますと、ハニ・アブ・アサド監督の「パラダイス・ナウ」や「オマールの壁」といった対イスラエル視点の映画を思い浮かべますが、この「天国にちがいない」はちょっと違っています。天国にちがいない / 監督:エリア・スレイマンクスッ...

ダニエル

2021.02.06

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サスペンス、オカルト、スリラー?よくわからんけどD級かなまあなんともうるさい映画ですね。全編、音楽やら効果音で煽ったり驚かせようとしています。が、成功していません。ダニエル / 監督:アダム・エジプト・モーティマー音付けはゲームみたいなもの? ネタバレあらすじとちょいツッコミ二世俳優音付けはゲームみたいなもの? ゲームはしませんので...

罪の声

2020.11.01

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グリコ森永事件がいとも簡単に解決?なぜこの映画を見ようと思ったのか、自分でもよくわからないまま見に行ってしまいました(笑)。満席で驚きました。小栗旬さん? 星野源さん? その両方?あるいは原作ということもあるんでしょうか。原作は「2016年度週刊文春ミステリーベスト10国内部門第1位」「山田風太郎賞受賞」作品ということです。罪の声 / 監督:土井裕泰...

ダミアン・マニヴェル監督特集

2020.10.27

た行, , 褒めてる映画

若き詩人、犬を連れた女、パーク、日曜日の朝「イサドラの子どもたち」公開記念ということでしょうか、ダミアン・マニヴェル監督の特集上映が行われています。「犬を連れた女(2010)」「日曜日の朝(2012)」「若き詩人(2014)」「パーク(2016)」の4本です。ダミアン・マニヴェル監督は五十嵐耕平監督との共同監督として「泳ぎすぎた夜」という映画も撮っています。...

チィファの手紙

2020.09.23

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あらすじ/ラストレターよりは感傷さが薄まり見やすい「ラストレター」の中国版です。岩井俊二監督自ら監督しています。ただリメイクというわけではなく、この中国版のほうが先に制作されているようですし、それにリメイクですと新たな視点とか他文化の視点とかが入りますが、この映画はほとんど「ラストレター」と同じつくりですし、全体としては同じように叙情的、かつ感傷的です。チ...

タッチ・ミー・ノット

2020.09.03

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ローラと秘密のカウンセリングがサブタイトルとはどうよ?2018年のベルリン映画祭で金熊賞を受賞しています。「ベルリン金熊賞史上、最も議論を呼んだ問題作」なんて宣伝文句が使われている映画です。問題作であるかどうかは別にして確かに劇場公開には迷う映画ではあります。その所為か配給はこれまで目にしたことのない「ニコニコフィルム」となっており、ニコニコ動画が新たに配給会...

ドヴラートフ レニングラードの作家たち

2020.08.03

た行,

美しき長回し、重層的な台詞、再現される1971年のソビエト映画の内容、特に台詞は半分も理解できていないと思いますが面白かったです。DVD化されればぜひもう一度見たい映画です。ドヴラートフ レニングラードの作家たち / 監督:アレクセイ・ゲルマン・Jr.まずセルゲイ・ドヴラートフという作家自体を知りません。その作家の1971年11月7日までの6日間を...

罪と女王

2020.07.01

た行,

禁断の愛的旧態依然の映画にしか見えないけどどう見ていいのか難しい映画ですね。アンネはなんて悪いやつって思うように作ってありますし、未成年者への性的虐待と聞いて思い浮かべる男女を逆転させてありますし、タイトルを「女王」という意味らしい 「Dronningen」にしていますし、そして、そもそもデンマークの映画ですし…。罪と女王 / 監督:メイ・エル・トーキー...

デッド・ドント・ダイ

2020.06.07

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ゴドー待ちのバリエーションとしてみれば面白いジム・ジャームッシュ監督のゾンビ映画です。ホラー度ゼロ、パニックシーンなしの一風変わった映画で、コメディかと言われれば確かに笑えるところはありますのでそれをオフビートととらえればジャームッシュ監督らしいとも言えるのですが、なんとも奇妙な映画ではあります。デッド・ドント・ダイ / 監督:ジム・ジャームッシュ...

ドクター・スリープ

2020.05.08

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(DVD)スティーブン・キング絶賛!人間臭いところにかな?スティーブン・キングさんがどんなにキューブリック版「シャイニング」を気に入らなく批判しようとも、やはりキューブリック版は映画として傑作だったことを証明するような続編「ドクター・スリープ」です。ドクター・スリープ / 監督:マイク・フラナガンつじつまを合わせなくてはというプレッシャーが強すぎるの...

デッドエンドの思い出

2020.04.23

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(DVD)吉本ばなな色はうすいけれどもチェ・スヨンはちょっと気になるデッドエンドの思い出 (文春文庫)作者:よしもと ばなな発売日: 2006/07/07メディア: 文庫 原作は短編集の一作のようで、あとがきには、この「デッドエンドの思い出」が自分の作品の中でいちばん好きと書かれているらしいです。久しぶりに吉本ばななさん読んでみようかな...

ちいさな独裁者

2020.04.18

た行,

(DVD)半世紀前の実話ものなのにツッコミ不足で立ち位置見えず不思議な映画だなあと思ってみていたんですが、実話ベースだったんですね!?一年前に公開された映画をDVD鑑賞です。予告編を見た印象では一兵卒が将校になりすましてのし上がっていき、最後にはそれがバレて云々という寓話的な物語かと思っていたのですが、寓話性はほとんどなく、リアルなのかファンタジーなのかよくわか...

ダンサー そして私たちは踊った

2020.03.24

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スウェーデン価値観で描くジョージアかな?全編ジョージア国立舞踊団の物語なのにアカデミー賞外国語映画部門のスウェーデン代表になったという映画です。言葉もジョージア語です。レヴァン・アキン監督がジョージア系のスウェーデン人だからなんですが、アキン監督の精神的母国ジョージアへの強い思いとスウェーデン社会で育った価値観からの強いメッセージが詰まった映画です。ダン...

テリー・ギリアムのドン・キホーテ

2020.02.02

た行,

30年をかけた偉大なる駄作なんともとりとめのない映画です。ひとことで言えば批評性に欠けているということなんですが、映画であれ小説であれ、古典を題材にするということは、その古典を現代的意味においてどう読むかということが求められると思います。特に『ドン・キホーテ』は、時代により、人により、表現形態により、様々に取り上げられてきた古典ですので批評性という視点を避けるこ...

テルアビブ・オン・ファイア

2019.12.06

た行,

痛々しい。サラームがパレスチナの今だとしたら…パレスチナが舞台の映画は、製作国や監督など、その映画がどのような背景のもとで作られたかをみないと、映画のもつ意味を理解するのは難しいです。この「テルアビブ・オン・ファイア」のサメフ・ゾアビ監督は、(多分)イスラエル国籍のパレスチナ人で、テルアビブで生まれ育っていますがテルアビブ大学卒業後はアメリカに移りコロンビア大学...

第三夫人と髪飾り

2019.10.27

た行, , 褒めてる映画

静謐なつくりに漂う悲哀、滲み出る情始まってしばらくは、トラン・アン・ユン監督? と思うくらい雰囲気が似ていました。ひとことで言えば静謐ということですが、ゆったりと流れる時間、少ない台詞、感情的なシーンを排しているにもかかわらずにじみ出る「情」、そういう映画です。第三夫人と髪飾り / 監督:アッシュ・メイフェアアッシュ・メイフェア監...

台風家族

2019.09.12

た行,

新井浩文事件を乗り越えて公開なるも、これかい?新井浩文さんの件でかなり苦労して公開にこぎつけたようです。下の画像も撮り直したものでしょうし、様々なところで名前が目立たなくしてあります。で、この「台風家族」を見ることになったのは、その新井さんの件ではなく、市井昌秀監督の名前を見ていて、ん? 以前なにか見たことあるぞと気になり、このサイト内を検索してみましたらありま...

タロウのバカ

2019.09.06

た行,

菅田将暉、太賀、YOSHIの怒りは今に通じるかこれを今作りますか!? って感じの映画です。「怒り」と「暴力」しかありません。タロウのバカ / 監督:大森立嗣ああ、逆に今なのかな?ある意味、怒る相手が見えなくなっている今、怒り続けるしかない、怒る自分が消えてなくなるまで、怒り続けるしかないということかも知れません。大森立嗣監督、過去の作品一覧を...

ドッグマン

2019.08.26

た行,

「ゴモラ」のマッテオ・ガローネ監督、カンヌ主演男優賞、パルム・ドッグ賞なかなか掴みづらい映画でした。「ゴモラ」のマッテオ・ガローネ監督の最新作ですが、その後の「リアリティー」は劇場公開されず、「五日物語 3つの王国と3人の女」は毛色の違うファンタジーで、これを劇場公開するのなら「リアリティー」もしてよというような出来でしたので、ちょっとばかり期待の「ドッグマン」...

鉄道運転士の花束

2019.08.22

た行,

セルビアの鉄道運転士は死者のために花を育てるこの映画はどんな映画? と聞かれたら、全体的なトーンとしては「アンダーグラウンド」っぽく、物語のベースは「人情もの」で、主演のキャラクターの矜持の有り様が「健さん」的と、そんなふうに答えるのがいいかと思います。鉄道運転士の花束 / 監督:ミロシュ・ラドヴィッチいや、イリヤの鉄道運転士としての矜持の持ち方は健...