こういう映画を撮る監督や俳優を大切にしましょう… 前作の長編デビュー作「ケンとカズ」が評価が高かったようですが、この「辰巳」は自主制作のようです。なにか訳でもあるんでしょうか、映画会社はこういう監督を大切に育てないとダメですよね。辰巳 / 監督:小路紘史ああ、もったいない…バイオレンスシーンの撮り方がうまいです。そ...
ハリーはアダム… 前々作の「さざなみ」がもうひとつでしたので、次の「荒野にて」をスルーしたところ、後に DVD で見てみましたらとてもよかったというアンドリュー・ヘイ監督です。この「異人たち」は山田太一さんの長編小説「異人たちとの夏」が原作です。異人たち / 監督:アンドリュー・ヘイ映画という表現形態が生きる題材…...
カルロス・ベルムト監督の恐ろしい才能と、そして恐ろしい結末と… 前々作「マジカル・ガール」のレビューの冒頭に「これだけ作り手の才能が感じられる映画はめずらしい」と書いたカルロス・ベルムト監督です。んー、なんと言っていいか、かなり難しい映画です。でも、やはり才能は間違いないです。マンティコア 怪物 / 監督:カルロス・ベルム...
これはドキュメンタリーか、テレビ番組か… 6300キロにおよぶ長江を上海からその源流のチベット高原までたどる映画です。監督の竹内亮さんは2011年にNHKで「長江 天と地の大紀行」という番組を撮っていますので「再会長江」というタイトルになっているのだと思います。劇場版 再会長江 / 監督:竹内亮「世界ウルルン滞在記」を見て...
プリシラよりもプリシラの見たエルヴィスを描きたかったようだ… ソフィア・コッポラ監督の映画は過去に4本見ていますが、その度毎に「理解できない」とか、「私には無理」とか、「良さがわからない」とか、勝手なことを書きながらもまた見てしまいました(笑)。プリシラ / 監督:ソフィア・コッポラあいかわらず淡白なソフィア・コッポラ監督...
ニカラグア映画、貧困、児童労働への怒りというよりも母娘の物語… ニカラグアの映画です。監督もニカラグア出身のローラ・バウマイスター監督、1983年生れとありますので40歳くらいの方です。10年ほど前から数本の短編を撮っておりこの映画が初の長編です。2022年9月のトロント国際映画祭でプレミア上映されています。マリア 怒りの娘 / ...
宗教性はほとんど感じられず、過酷な自然の中では人の争いなど些細なこと… 19世紀末のアイスランドを舞台にした映画です。今から150年くらい前ということになります。当時のアイスランドはデンマークの統治下に置かれていましたので、そうしたことからくる人間関係の軋轢が描かれています。ゴッドランド GODLAND / 監督:フリーヌル・パル...
父親のクローンにはなりたくない… ブランドン・クローネンバーグ監督、その名前からわかるとおりデヴィッド・クローネンバーグ監督の息子さんです。そんな紹介をされてしまうのは可愛そうだとは思いますが、本人も相当意識していると思われます。2012年「アンチヴァイラル」2020年「ポゼッサー」に続く3作目です。インフィニティ・プール / 監...
何かが起きる、何かが起きる…そう思うあなたはドラマ病… フィリピンのブリランテ・メンドーサ監督です。過去に「ローサは密告された」とイザベル・ユペールさんが出演している「囚われ人 パラワン島観光客21人誘拐事件」を見ている監督です。2009年の「キナタイ マニラ・アンダーグラウンド」ではカンヌ国際映画祭で監督賞を、そして「ローサは密告された」では主演女優賞を...
音楽映画だと思ったら、ギャング映画だった… ファティ・アキン監督は「クロッシング・ザ・ブリッジ 〜サウンド・オブ・イスタンブール〜」という音楽映画を撮っていますし、趣味は DJ Superdjango としてクラブに出演することという話もあり、音楽映画だろうと思って見に行きましたら…RHEINGOLD ラインゴールド / ファティ...
あのシャッフル編集では人物像が浮かび上がってきません… 今年2024年のアカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優賞(キリアン・マーフィ)、助演男優賞(ロバート・ダウニー・Jr.)、編集賞、撮影賞、作曲賞の7部門受賞の映画です。オッペンハイマー / 監督:クリストファー・ノーランセキュリティ・クリアランスクリストファー...
漫画のコマ割りのようなつくりの映画… なんとなくビジュアルにひかれてポチッとした映画です。愛のゆくえ / 監督:宮嶋風花沖縄映画祭クリエイターズ・ファクトリー沖縄映画祭関連の映画のようです。下は公式サイトからの引用です。「島ぜんぶでおーきな祭沖縄国際映画祭」で実施されている次世代を担う25歳以下の若手映...
一作目よりはマシかな、だけど陳腐なシーンが多いなあ… 「DUNE/デューン 砂の惑星」のレビューでは失敗作と断言し(笑)「二作目はない」なんて書きましたが、作っちゃいましたね。どうやらこの勢いでパート3もあるようです。といいますか、そういう物語ということでしょう。デューン 砂の惑星PART2 / 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ...
ことの重大さを打ち消すかのように軽やかに振る舞うジョイの存在に意味がある… アメリカの連邦最高裁判所が、1973年の「ロー対ウェイド」判決を覆して「妊娠中絶の権利は憲法で保障されていない」とする判断を下したのは2022年6月24日です。そしてこの「コール・ジェーン」がプレミア上映されたのがその年の1月21日のサンダンス映画祭であり、一般公開はその年の10月...
この手の舞台劇をそのまま映画にしたらコントにしかならないよ… 時々、いい映画を見逃していないかとDVDレンタル屋さんでポチッポチッとやっていますが、その際にどことなく惹かれて見た2021年の映画です。多分印象的な画像が目についたんでしょう。成れの果て / 監督:宮岡太郎悪い人ファンタジー…2009年に「elePHA...
半地下はまだマシ…って、まるで関係ないじゃん(笑)… 監督は、日本の公式サイトによれば「ポン・ジュノ監督らを輩出した名門映画学校、韓国映画アカデミーで学んだ、若干29歳のイ・ソルヒ監督」です。脚本、編集もイ・ソルヒ監督です。ビニールハウス / 監督:イ・ソルヒプロットの面白さだけでは映画にならない…プロットやその展...
謎解きでもなく、ドキドキ感を煽ることもなく、なのに面白い… 前作「悪なき殺人」では、2019年の東京国際映画祭で最優秀女優賞と観客賞を受賞していたドミニク・モル監督です。この「12日の殺人」では、昨年2023年のセザール賞で作品賞、監督賞、助演男優賞、有望若手男優賞、脚色賞、音響賞を受賞しています。期待できそうです。12日の殺人 ...
アメリカ映画らしい熟年夫婦の会話劇、許す?別れる?結婚する?… ダイアン・キートン、スーザン・サランドン、リチャード・ギア、ウィリアム・H・メイシー、平均年齢75.75歳の俳優たちが二組の熟年夫婦を演じる映画です。アバウト・ライフ 幸せの選択肢 / 監督:マイケル・ジェイコブスマイケル・ジェイコブス監督って誰? こ...
リュック・ベッソン監督が帰ってきた! リュック・ベッソン監督、なに以来か思い出せないくらい久しぶりです。サイト内を検索しましたら「マラヴィータ」「ルーシー」以来です。10年ぶりのこの「DOGMAN」、すでに自分の撮りたいと思うものがなくなっているんじゃないかと思われるリュック・ベッソン監督ですのでどうなんでしょう。DOGMAN ド...
映画は原作のもつ一面しか描かれていないかもしれない… 現在上映されている映画に見たくなるようなものがなく、「風よ あらしよ 劇場版」を見て、吉高由里子さんってどういう俳優さんなんだろうと気になったこともあり、ほぼデビュー作の「蛇にピアス」を見てみました。それにしても上の画像、夢見る少女のようなDVDジャケットです。内容を反映させたら売れないとでも思...