つげ義春さんの原作を女性視点に変えてしまってはダメじゃないの…今年2025年のロカルノ国際映画祭で金豹賞を受賞した三宅唱監督「旅の日々」です。日本映画では16年ぶりということですので小林政広監督「愛の予感」以来ということです。旅と日々 / 監督:三宅唱ネタバレあらすじつげ義春さんの『海辺の叙景』と『ほんやら洞のべ...
カトリーヌ・ドヌーブさんと堺正章さんが幽霊になるお話し…「カトリーヌ・ドヌーブ、竹野内豊、堺正章、風吹ジュン」これ、どういうキャスティング? それにエリック・クー監督って誰? という不思議な映画です。SPIRIT WORLD スピリットワールド / 監督:エリック・クーネタバレあらすじエリック・クー監督特...
この映画を中年女性のイタい話と見てはいけない…スペイン語圏の映画を見ていますと、へー、そう来るのかと思うことが多いです。価値観が自分とちょっと違うなあと新鮮で面白く感じるということです。この「サムシング・ハプンズ・トゥ・ミー」も下のメインビジュアルからしてユニークです。女性が着物を着てかんざし代わりに箸を挿し、肩にカラスがとまっています。一体何が起きるの...
見る者を100%不快にさせる映画から何を見い出すか…これはマイク・リー監督がどういう映画を撮る人かを知っていないとただうんざりして終わりそうな映画です。いや、知っていてもダメかも知れません。裏の裏を読まないと何をやろうとしたのかに辿り着けそうもありません。ハード・トゥルース 母の日に願うこと / 監督:マイク・リーネタバ...
火曜サスペンス劇場的昭和の2時間ドラマ…「孤狼の血」の柚月裕子さん原作の『盤上の向日葵』の映画化です。監督は熊澤尚人さんです。私はこういうベタな昭和ものはダメです(ゴメン…)。その時代たくさんつくられていた2時間ドラマのような映画です。盤上の向日葵 / 監督:熊澤尚人ネタバレあらすじ火サス的ドラマパターン...
ギレルモ・デル・トロ版「フランケンシュタイン」は父子の物語だった…フランケンシュタインの話というのは、メアリー・シェリー著『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』という大もとの小説があるのですが、その派生物たるや映画だけではなく小説、演劇、ミュージカル、漫画、アニメなどあらゆる創作物に渡っています。それだけ創作意欲を刺激する何かがあるのでしょ...
自主映画のような企画なのにこんなありきたりのクライムものではダメだよね…北村匠海さんの名前が目に入れば見てみようかとなります。その北村匠海さんとともに林裕太さん、綾野剛さん3⼈が釜山国際映画祭で最優秀俳優賞を受賞しています。愚か者の身分 / 監督:永田琴ネタバレあらすじクライムものでこのキャスティングですので大手...
この原作、松居大悟監督向きじゃなかったかもね…金原ひとみさんの『ミーツ・ザ・ワールド』の映画化です。監督は松居大悟監督、これは結構楽しみです。ミーツ・ザ・ワールド / 監督:松居大悟ネタバレあらすじ金原ひとみさんの作品はデビュー作の『蛇にピアス』から続けざまに数冊(もっとかな…)読み、その後、ちょっと雑に感じられ...
生きるってことは自分で自分の物語を生み出すってことよ…これ、わけがわかんなくておもしろいわ(笑)。わかりやすい映画が多い中にあって貴重だと思います。退屈するところもありますが、マジでおもしろいです。次元を超える / 監督:豊田利晃ネタバレあらすじみんな、あし、くずしてな…ストーリーというようなストーリーは...
ダルデンヌ兄弟監督「Jeunes meres, Young Mothers, ヤング・マザーズ」を早く公開してね…ベルギーのミヒール・ブランシャール監督の長編デビュー作、「ベルギーのアカデミー賞と称されるマグリット賞10部門をはじめ、数々の賞に輝くクライムアクションスリラーの傑作が日本に上陸!」という映画です。ナイトコール / ...
おーい、大森さーん、いったいどうしたんだ?…大森立嗣監督の「おーい、応為」です。なんと自分でもびっくり、大森立嗣監督の映画は長編デビュー作の「ゲルマニウムの夜」からすべて見ています。でも、いい映画だと思った作品は多くないんですよね。新しいところで言えば「星の子」「日日是好日」くらいです。この「おーい、応為」はその系統っぽく、期待です。...
家族の崩壊と都市開発の危うさ、そして AI 的映像…今年2025年のカンヌ国際映画祭の監督週間で上映された映画です。監督は団塚唯我さん26歳、この「見はらし世代」が長編デビュー作で、文化庁主催の ndjc2021 で制作した「遠くへいきたいわ」で注目を集めたとのことです。見はらし世代 / 監督:団塚唯我ネタバレあらすじ...
18年間にわたる男の妄想追想物語…これまで劇場で見たアニメは「君の名は。」と「失くした体」の2作、他にエヴァンゲリオンをDVDで見たくらいです。この「秒速5センチメートル」も特に興味はないのですが、実写版なら見てみるか程度の気持ちで見てみました。秒速5センチメートル / 監督:奥山由之ネタバレあらすじこの映画の監...
まさしく Holy Cow を連発する若者たちの Holy Cow な青春映画…青春映画で悪ガキなのにその少年少女たちをいとおしく思える映画がときどき生まれます。この「ホーリー・カウ」もそのひとつです。タイトルの「Holy Cow」は直訳では「聖なる牛」ですが、「マジか!」といった驚きを表現するスラングだそうです。フランス映画ですので原題は「V...
語られることではなく、語られないことが見えてくる…ベルギーのレオナルド・ヴァン・デイル監督の長編デビュー作です。この映画が目についたのはプロデューサーにダルデンヌ兄弟監督の名があったからです。他に大坂なおみさんの名もあります。プロデューサーにはその前にエグゼクティブ、共同、協力、ライン、それに各部門の名がつくプロデューサーがいますが、この映画には...
映画と言葉の関係はどうあるべきか…今年2025年のベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞した「DREAMS」のダーグ・ヨハン・ハウゲルード監督の「SEX」です。もう1本の「LOVE」と合わせて最初から三部作として製作されており製作年もすべて2024年になっています。SEX / 監督:ダーグ・ヨハン・ハウゲルードネタバレあらすじ...
映画じゃなかった、NHKドラマの再編集版でした…村上春樹さんの『神の子どもたちはみな踊る』が原作の映画でこの豪華な出演者はどういうことだ? と、それにあまり宣伝されていないなあと思い見てみたら…アフター・ザ・クエイク / 監督:井上剛これ、映画じゃないです…映画じゃなかったです(涙)。NHKのドラマの再編集版(だ...
この映画をアクション映画と見てはいけない…ポール・トーマス・アンダーソン監督が「逃げる者と追う者が入り乱れる追走劇(映画.com)」だって?! 大丈夫か?ワン・バトル・アフター・アナザー / 監督:ポール・トーマス・アンダーソンネタバレあらすじポール・トーマス・アンダーソン(PTA)監督がアクションもの? と驚き...
ダフネは三途の川の渡し守、でもお金も取りませんし衣服も剥ぎません…昨年2024年の東京国際映画祭で「アジアの未来作品賞」という賞を受賞している映画ということで見てみました。トルコのエミネ・ユルドゥルム監督、この「わたしは異邦人」が長編デビュー作ということです。わたしは異邦人 / 監督:エミネ・ユルドゥルムネタバレあらすじ...
才能は環境の制約を越えられないのだろうか…「アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台」のエマニュエル・クールコル監督です。昨年2024年のカンヌ・プレミアで上映されています。ファンファーレ!ふたつの音 / 監督:エマニュエル・クールコルネタバレあらすじ「白血病を宣告されたことをきっかけに、生き別れた弟の存在とその...