これではピンク映画のレクイエムにはならんでしょう… 監督としては「火口のふたり」以来でしょうか、荒井晴彦監督の「花腐し」です。松浦寿輝さんの同名小説に「ピンク映画へのレクイエムという荒井監督ならではのモチーフを取り込んで大胆に脚色(映画.com)」した映画とのことです。花腐し / 監督:荒井晴彦「女優」は男の妄想の言い訳…...
オランダから母娘のロードムービー、母はボニーとクライドを気取るも、娘は… 2023年のベルリン国際映画祭ジェネレーションKplus に出品されたオランダ映画です。Kplus は主人公が4歳以上の映画を対象としたコンペティションです。今年は横浜聡子監督の「海辺へ行く道」がスペシャルメンション(国際審査員特別賞)を受賞しています。この枠は子ども向けの映...
MAAKIII さんフィーチャーの映画ですかね… タイトルもヴィジュアルも学生の卒業制作を思わせる地味さですが、唐田えりかさんの名前を目にし、また、映画.comの「難解な舞台劇を上演するために集められた4人の女優を主人公に、稽古から舞台本番までの4日間をドキュメンタリータッチで描いた」との紹介に興味をそそられた映画です。Page3...
髙石あかりさんにつきます… 「ベイビーわるきゅーれ」の流れの映画です。シリーズのアクション監督だった園村健介さんが監督、監督だった阪元裕吾さんが脚本、そして主演は髙石あかり(高石あかり)さんです。ゴーストキラー / 監督:園村健介髙石あかりさんにつきる…私は「ベイビーわるきゅーれ2ベイビー」しか見ていないのですが、...
プロパガンダの真実は室内劇では描けない… ナチスものはもう見ないと決めていたのに魔が差したようにポチッとしてしまいました。ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男 / 監督:ヨアヒム・A・ラングドイツかオーストリアのテレビでどうぞ…やはりやめておくべきでした。映画としてみるべきものがありません。ヨーゼフ・ゲ...
アカデミー作品賞でもよかったかも、ノミネートされていないけど… 刑務所での更生プログラムとして演劇に挑戦するという映画は以前見たことがあり、その映画では囚人たちが脱走していました。実際にあった話らしいです。その映画の話は後に書きますが、この「シンシン SING SING」も実話にもとづいているそうです。多分、この映画は脱走はしていないでしょう(笑)。...
戦争に行けば人は狂う、しかし社会は狂わなかった多くの人たちでつくられる… 塚本晋也監督「ほかげ」です。DVDで見るような映画ではありませんが見逃していますのでやむを得ません。それにしても約40年間、自主制作スタイルを貫いて20作(ウィキペディア)つくり続けてきているわけですから本当にすごいことです。ほかげ / 監督:塚本晋也...
死者の死後の世界は生者の記憶の中にあると Death は言う… 監督はクロアチア出身でロンドンを拠点に活動しているダイナ・O・プスィッチ(ダイナ・オニウナス=プシッチ)さん、この「終わりの鳥(Tuesday)」が長編デビュー作です。1985年生まれですので40歳くらいの方です。終わりの鳥 / 監督:ダイナ・O・プスィッチ(ダイナ・...
坂元裕二さん、かなり追い込まれているようです… 脚本は坂元裕二さん、監督は土井裕泰さんというのは「花束みたいな恋をした」と同じらしく、主演は広瀬すずさん、杉咲花さん、清原果耶さんの3人という映画です。ですので、混み合っているかなあと心配しながら見に行ったのですが…。片思い世界 / 監督:土井裕泰本題はネタバレ後にやってくる...
深瀬昌久さんではなく浅野忠信さんになってしまう… 「レイブンズ Ravens」とはカラスのことです。1986年発刊の写真集『鴉』で知られる深瀬昌久さんという写真家を描いた映画です。知らない方ですので興味があることや浅野忠信さん主演ということもあるのですが、その実、この映画を見ようと思った一番の理由は瀧内公美さんはその後どうなっているのかなということです。...
序盤はほぼ完璧なミュージカル、中盤以降もその線でいけばよかったのに… 昨年2024年のカンヌ国際映画祭で4人の俳優が女優賞を受賞し、今年2025年のアカデミー賞ではそのひとりゾーイ・サルダナさんが助演女優賞を受賞したジャック・オーディアール監督の「エミリア・ペレス」です。あるいは過去の差別発言がなければ、タイトルロールであるエミリア・ペレスを演じたカルラ・...
寛容性の最大の敵はローレンス… 今年2025年のアカデミー脚色賞を受賞した「教皇選挙」です。エドワード・ベルガー監督は「西部戦線異状なし」で紹介されることが多いようですが、私が見ている作品で言えば「ぼくらの家路」の監督です。教皇選挙 / 監督:エドワード・ベルガーほぼ原作のプロット通り…脚色賞ですので原作があるわけ...
こういう映画が生まれるのもアメリカ映画の強み… これは面白い! けれども難しい。それにこの面白さは心には残らない(ゴメン…)。スイート・イースト 不思議の国のリリアン / 監督:ショーン・プライス・ウィリアムズ不思議な国、あるいは鏡の国のアリスのもじり…サウスカロライナ州の高校3年生リリアン(タリア・ライダー)がワ...
この邦題で引く人がいなければいいのですが… 「第三夫人と髪飾り」のアッシュ・メイフェア監督、その長編デビュー作からもう7年になります。評価は高かったはずですが、なかなか新作を撮る環境が整わないのでしょうか、実質的には長編二作目になります。それにしても「その花は夜に咲く」って邦題、なんと言っていいのか…(涙)。その花は夜に咲...
映画のつくりとしては完璧です… 「イタリアで600万人を動員し「バービー」「オッペンハイマー」を押しのけて2023年のイタリア国内興行収入ランキングNo.1の大ヒット(公式サイト)」というのも当然でしょう。映画のつくりとしては完璧です。ドマーニ! 愛のことづて / 監督:パオラ・コルテッレージネオレアリズモへのリスペクトと...
LGBTQ+ に焦点を当てる作品を書いているハン・ジェイ監督ということなら大人し過ぎる… なぜこの映画にポチッとしてしまったかよくわからないのですが(笑)、おそらく今週公開の映画で是非見たいと思うものがなかったことと、画像からふっと「ソウルメイト」を思い出したからだと思います。私たちは天国には行けないけど、愛することはできる /...
少なくとも31歳以上のはずのケナは何ビザでニュージーランドへ入るの?… タイトルが目を引いた映画で、メインビジュアルからしてもケナが韓国社会のなにかに耐えられなくて脱出するんだろうなあとは想像がつきます。が、さて…。ケナは韓国が嫌いで / 監督:チャン・ゴンジェワーホリは基本1年、3年は無理だと思うけど…まったくも...
子どもをダシにしてはいけない… 予想通りの映画でうんざりしました。内容にうんざり以前にこういう映画を撮る大人たちにうんざりです。以下、この映画を評価されている方は気分が悪くなるかも知れませんので退出していただいたほうがいいかも知れません。Playground 校庭 /監督:ローラ・ワンデル子どもをダシにしてはいけな...
プレゼンスとは誰か? 完全ネタバレ、だけど… スティーヴン・ソダーバーグ監督はとにかく多彩な映画を撮る監督です。カンヌでパルムドールを受賞した本人初の長編映画「セックスと嘘とビデオテープ」は作家性の強い映画ですし、アカデミー監督賞を受賞した「トラフィック」は麻薬組織を扱った社会派でありながらエンターテイメント映画ですし、「チェ」というゲバラの伝記映画も撮っ...
双子の姉妹が手に遺伝性の障害を発症後、二人で1曲を演奏する演奏法で復活… ピアニストの映画ということで「4分間のピアニスト」を思い出し、また映画.comに「「コーダ あいのうた」のフィリップ・ルスレが製作を手がけ」とあり、別に感動ものが見たいというわけではなく、あるいは同じようにアメリカでリメイクされることもあるのかななどと思い見てみました。[to...