イタリアン・ハードボイルド・フィルム・ノワール・ミュージカル映画 これは、配給の宣伝担当を褒めたいですね(笑)。「愛と銃弾」なんてタイトル、むちゃくちゃそそります。まあ、原題も近い意味なんでしょうが、下に引用した画像といい、「死んでも、愛して。」とか、このなんともいえないクサさの同居した切ないかっこよさ、どう考えてもフィルム・ノワール系のクライムものを思わせます。...
こういう才能が継続的に映画が撮れるといいのですが… 映画.com から宣伝コピーを引用しますと、第39回ぴあフィルムフェスティバルで取り上げられ、PFFアワードで観客賞を受賞。その後も、第68回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門に史上最年少で招待されたほか、香港国際映画祭やカナダのファンタジア映画祭など、各国の映画祭で上映された。という映画です。公式サイト ...
2時間の暴力、暴力、暴力… 予告編を見て、「名もなき塀の中の王」のような映画かと期待したんですが全く違っていました。もしこれから見ようという方がいらっしゃいましたら、公式サイトなどをよく読んで、よく考えてからにしたほうがいいです(笑)。私は、ほぼ最後までこの映画が一体どういう映画なのかさっぱりわかりませんでした(涙)。公式サイト / 監督:ジャン=ステファー...
自然体のガガさんがいいですし、とにかく音楽がいいです。 レディー・ガガさんって、どちらかといいますと、(大して知らなかったので)音楽よりもビジュアル先行の歌手という印象だったのですが、歌唱力半端ないですね。それに俳優としても存在感があります。公式サイト / 監督:ブラッドリー・クーパー「A STAR IS BORN スター誕生」1937年の映画の3度目...
トランスジェンダーであるレイの決断ではなく、母親マギーの決断 女の子として育てられたラモーナは4歳の頃から性別に違和感を持ち、自分は男の子であると自認し、名前もレイと名乗っています。そして、16歳にして性別移行を決断しホルモン療法を受けようとします。しかし、未成年ですので親の同意が必要、その顛末を描いた映画です。最近では LGBT という言葉をよく目にしますが、広...
フランス語が理解できることが必須の映画だと思います 公式サイトに「盟友ペーター・ハントケの戯曲を映画化、『ベルリン・天使の詩』以来となる二人の5本目のコラボレーション。」とあるヴィム・ヴェンダース監督の最新作です。最近の作品としては、かなりドラマくさい「誰のせいでもない」がほぼ1年前、そして、オムニバスに参加した「もしも建物が話せたら」、3Dの「Pina/ピナ・バ...
ボスニアの炭鉱、地下300メートルで働く坑夫たち 「鉱」あらがね、って読むんですね。ボスニア・ヘルツェゴビナの炭鉱地中深く300メートルの坑道にカメラを持ち込んで撮ったドキュメンタリーです。2015年の山形国際ドキュメンタリー映画祭でアジア千波万波部門特別賞を受賞しているそうです。監督の小田香さん、まだ30歳ですか。「2013年、映画監督のタル・ベーラが陣頭指揮...
ボクシングシーンがすごい! 「前篇」を見て面白かったので「後篇」を見ようと上映スケジュールを見てみましたら、何と朝一と夜の2回しかなく、さらに朝は 8:45 から!?とやや怒りながらも、5時起きで公開初日に見てきました。5時起き? って、なにせ出かける前の準備に3時間かかりますので(笑)。何やってんの?と言われそうですが、別に普通に朝ごはん作って、食べて、顔洗った...
60年代ぽさがうまく現代に融合し、適度にリアル、適度に嘘っぽい。 寺山修司を映画化? というよりも、1960年代を映画化?といったほうが正確なんですが、今の時代、最も映画化するのが難しいのではないかと思う時代をやりますか?と、思ったのですが、面白かったです(笑)。時代を2021年に置き換えているのですが、あまり違和感がないのは、新宿という街の持っている空気な...
(ネタバレしても問題ない)のでよく知って見るべし。シンプルなのに情感豊か。 カテル・キレヴェレ監督、予告編映像ではこの映画が日本初公開と言っていますが、今回配給がついたという意味でしょう。前作の「スザンヌ」がフランス映画祭で上映され、その後単館系で企画上映されています。「スザンヌ/カテル・キレヴェレ監督」フランス映画ウィークこの「あさがくるまえに」は、随分前に予...
人生相談の母親の台詞が本音なら傑作、でもおおむね駄作 マルコ・ベロッキオ監督、77歳、一体どうしてしまったの!?というくらいの駄作です。ここリード部分に結論を書くことはあまりないのですが、この映画、語ることがほとんどありません。と、公式サイトを見てみましたら、原作があるんですね。それも大ベストセラーとあります。それが本当なら、マルコ・ベロッキオ監督が原作を理解し...
窪塚洋介×降谷建志は面白く、端役でも柳英里紗は高評価 窪塚洋介さんは魅力的な俳優ですね。やや影のある危なさでしょうか。ただ、結構見ている割には、印象に残っている映画は未だに「ピンポン」あたりか、TVドラマでいえば「池袋ウエストゲートパーク」、最近見た「沈黙‐サイレンス‐」のキチジローは、うまく使ってもらっていないからなんですが全く良いところがなかったです。地の...
全裸パーティーの意味するもの、そしてラストカット 「ジャック・ニコルソンが自ら名乗りを上げ、ハリウッド・リメイクが決定!!」というドイツ映画なんですが、この映画をハリウッドでやってどうしようというのでしょう?もう少しスッキリしたコメディタッチの親子ものにはなるんでしょうが、むしろそんなネタならハリウッドにはゴロゴロしているような気がします。むしろそうしたありふれ...
悪の凡庸さ、あるいはミルグラム効果は日々起きている 邦題にヒトラーやナチスとつけて(多分)注目度を高めようとするのは日本の映画界の常套手段だと思いますが、最近ではアイヒマンもよく見かけるようになりました。この映画の邦題「アイヒマンの後継者」は、ひねりすぎていて分かりにくいのですが、多分、誰もが「アイヒマン」になり得るという意味なんでしょう。1961年、イェール大...
さすがにこの邦題はまずいでしょう、ミスリードし混乱させます。 これは邦題への風当たり強いよなあと、まずは見終えてのの感想(笑)。宣伝担当者は何を考えたんでしょうね? 散文系のタイトルが流行っているから? ラブストーリーのほうが客が入る(かどうかは知らない)から? 感傷的な言葉で高齢者を釣ろうとした?原文は、If it's rainy, You won't see...
ニコール・キッドマンのニコール・キッドマンための映画 ヴェルナー・ヘルツォーク監督、もちろん名前は知っていますし、2,3映画のタイトルも浮かびますが、残念ながら見ていません。これを機会に「アギーレ/神の怒り」「フィッツカラルド」くらいはみてみようと思いますが、どんな映画を撮る人なんでしょう?で、この映画が描いているガートルード・ベルさん、あまり詳しくはありませんが...
アウシュビッツ裁判につづくフリッツ・バウアーの前日譚 われわれ日本人って「日本の戦争」よりもナチスやヒトラーのことの方をよく知っているのではないかというくらいナチス関連の映画がよく公開されます。私も結構見ますが、何とも奇妙な状態です。ヒトラー本人を扱った映画、ホロコーストにかかわる悲劇的な映画などなどいろいろありますが、この映画は、終戦後のドイツでナチス残党を追...
夜景や暗い室内の撮り方が美しいですね 監督の半野喜弘さんは、「ホウ・シャオシェン、ジャ・ジャンクー…映画界の名匠たちを魅了してきた音楽家」と紹介されています。よく知りませんでしたが、確かに最近の映画では「山河ノスタルジア」にもクレジットされており、第52回金馬奨音楽賞ノミネートとあります。音楽としてはほとんど記憶していませんが、逆に言えば、それは劇伴という意味では...
老いてもなお青春、友人の妻を思い、年若き女性に好かれたい願望 詩人で、翻訳や映画評論もされている福間健二さんの最新作、本人の詩集「秋の理由」が原作とのことです。福間健二さんの名前を知ったのは、佐藤泰志さんつながりだったように記憶しています。映画も初めてですし、詩も読んだことがありません。こちらが原作とされている詩ですね。映画「秋の理由」公式サイト/原作これが...
再見。一枚一枚考え抜いて撮られたカットを丹念に積み上げた映画だからこそ持ち得る情感があります。 アスファルト [DVD] 出版社/メーカー: ポニーキャニオン 発売日: 2017/05/17 メディア: DVD この商品を含むブログ (2件) を見るあまりの素晴らしさに、知らぬ間に再び劇場に足が向いていました(笑)。「アスファ...