映画はシンプルなのに物語は深い こういう映画を撮ることが出来る長谷井宏紀監督ってどんな人? と公式サイトを見てみましたら、2009年、フィリピンのストリートチルドレンとの出会いから生まれた短編映画『GODOG』では、エミール・クストリッツァ監督が主催するセルビアKustendorf International Film and Music Festival にてグ...
これまた原作には興味を持ちますが、映画はダメでしょう タイトルや予告編で、何これ? 香港か中国のアクションもの? とか思いましたら、何と監督が熊切和嘉さんに主演が綾野剛さん、え? どういう映画? と興味を持ったわけです。そもそも「ぶきょく」ではなく「むこく」と読むんですね。それに原作が藤沢周さん。ほう…と、俄然興味が湧いてきました。監督:熊切和嘉...
これに金熊を与えなかった審査員が信じられない! 「天安門、恋人たち」「スプリング・フィーバー」のロウ・イエ監督、2014年の作品です。なぜこんなに公開が遅くなるのか不思議ですね。一般的にの話ですが、映画祭で評価の高い映画は逆に一般公開が難しいのかもしれません。この映画も2014年のベルリンで銀熊を受賞しています。ただ、芸術貢献賞(Outstanding Artis...
イーサン・ホークの生歌もいけますが、さすが本人のはすごい! イーサン・ホークが、劇中、生歌で「My Funny Valentine」と「I've Never Been In Love Before」を歌っています。Youtubeで本人のものを聞いてみますと、さすがに、あらら…とは思いますが、映画の中では感動もし涙も流れます。Chet Baker - My Fun...
ひとこと、筒井真理子さんを絶賛の映画です。 今年のカンヌ「ある視点」審査員賞を受賞しています。面白いですね。ですが…(は、後で)。深田晃司監督の映画は、「ほとりの朔子」「東京人間喜劇」に続いて三作目です。えらそうな言い方ですが、だんだん映画らしく洗練されてきています。一貫しているのは、人間を撮りたい、描きたいということのようで、この映画ではその意識が相当明確...
この不思議な映画は何だろう?感情の表出が消され、ただただ明るいエイリシュは、アイルランド移民の強き意志の現れか? 随分前に予告を見た時から、まさにフィフティーズというメインスチルが強く印象に残っていたのですが、見るのが公開最終日になってしまいました。1950年代、ひとりアイルランドからアメリカに渡った女性が、新天地での夢や希望と生まれ故郷への郷愁の間で思い悩み、揺...
失われた20年に青春時代をむかえた世代の「憂鬱」、あるいは「絶望」の映画なのでしょう こうしたテーマをこうした手法で表現することに、映画は向いていないですね。こうした、こうしたでは訳がわからないと思いますが、ある種観念的な概念を現実的なものに象徴させたドラマ、簡単にいえば、作り物くさいドラマということです。文字どおり、果子と未来子は、「過去」と「未来」を象徴し...
監督の演出力とチャニング・テイタムとスティーブ・カレル二人の演技力ですね ピーンと張りつめた緊迫感がいいですね。一昨年のカンヌで監督賞を受賞、アカデミー賞では、スティーブ・カレル(ジョン・デュポン役)とマーク・ラファロ(デイブ・シュルツ役)が俳優賞にノミネートされていますが、この映画は、監督の演出力とマーク・シュルツ役のチャニング・テイタムとスティ...
緯度と理屈っぽさは比例する?スペイン映画なら笑ってすますのに… すでにハリウッドでのリメイクも決まっているとのこと、この映画は間違いなくハリウッド向きですね。こんな個的なテーマを、こんな偉そうに上から目線でやられた日にゃ、たまったものじゃありません。その辺、ハリウッドはうまいもので、個人の尊厳を脅かすようなテーマを直接的には描きませんし、ちょっと穿った言い方をす...
女性監督の描くセックスシーンはやたら生々しくエロいような気がするのですが… ふがいない僕は空を見た発売日: 2013/11/26メディア: Prime Video相変わらず、と言っても「百万円と苦虫女」しか見ていないのですが、ステレオタイプな人物や群像でドラマづくりをする監督ですね。「百万円…」では、それが相当鼻についてうんざりしたものですが、この映画は、構成がし...
熱さのない冷めた復讐の連鎖がなんとも虚無的です ブルー・リベンジ [Blu-ray]出版社/メーカー: ポニーキャニオン発売日: 2015/08/19メディア: Blu-rayこの商品を含むブログ (2件) を見る新鮮な感じで面白かったのですが、なんとも表現の難しい映画です。復讐ものですがアクションものではなく、サスペンスであってもドキドキはほとんどなく、そもそも復...
馬車が馬ごと崖から落ちるシーンはどうやって撮ったのでしょう?確かに馬は本物にみえるのですが…CG? 2012年のアカデミー外国語映画賞スペイン代表になった作品です。アルモドバル監督の「私が、生きる肌」をおさえて代表になったとの宣伝文句があったと記憶しており、気にはなっていたのですが、見逃した映画です。ところで、アカデミー外国語映画賞というのはどうい...
マザーコンプレックス下にあったギョームさんの自立の物語?というよりやっぱりママになりたいのだと思う 不機嫌なママにメルシィ!(字幕版)発売日: 2016/10/28メディア: Amazonビデオこの商品を含むブログを見るギョーム・ガリエンヌ監督の自伝的なひとり芝居の映画化とのことです。映画では自分自身とママの二役を演じていますが、ママの方がむちゃくちゃおさまりがよく...
フランシスの振り付けたダンス、とてもシャープとは言えない動きと人の密集感がとても良く、なぜかうるっとした フランシス・ハ(字幕版)発売日: 2015/04/22メディア: Prime Videoこの商品を含むブログを見る私は、基本、ネタバレお構いなしですが、この不思議なタイトル「フランシス・ハ」の意味は映画を見て知った方がいいですね。別にネタというわけではないので...
出演俳優が安定していることも良い結果を生んだ要因でしょう。ほっこり系の秀作です。 「川の底からこんにちは」ではボロクソに書いた石井裕也監督ですが、これは面白かったです。舟を編む 通常版 [DVD]発売日: 2013/11/08...
ハリウッドでリメイクすれば、きっと面白い映画になるでしょう。え?これハリウッド? サスペンスものをきらいじゃないのと「セブンを越える」などという宣伝文句にやられて見てしまいました(笑)。(注)この映画を良かったと思われた方が以下を読むと気分が悪くなりますのでご注意ください。www.youtube.com見方を誤りました。サスペンスとかセブンとかに惑わされ、ロキ...
ポストインターネット時代ではあるけれど、ブエノスアイレスの引きこもりはやっぱりラテン系? 冒頭、ブエノスアイレスの街を静止画的にとらえたカットが何枚も切り替えられて始まるのですが、最初の数枚は、ン?日本?と勘違いするくらいの風景、風景といっても、そうですね、今私は10階にいるのですが、ここから見る街の建物風景とさほど変わらない感じです。さらに街カッ...
何も15年に及ぶ父子の因縁ものにしなくても、ルークとロミーナの痛い恋愛ものにすればいいのに… 「ブルーバレンタイン」以来のライアン・ゴズリング&デレク・シアンフランス監督です。『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』予告編いやあ、中盤までは良かったんですが、後半は失速気味ですね。何も15年に及ぶ父子の因縁ものにしなくても、ルーク(ライアン・ゴズリング...
3Dに現在、過去という時間軸を反映させ結果的に未来を感じさせる 新しい形の3D、3Dの可能性などと注目の映画です。https://www.youtube.com/embed/E2M63WCA5E4初めて見た3D「三銃士」では「書き割りだ!」と騒ぎ、「Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち/ヴィム・ヴェンダース監督」では、美しい映像に...
最終審査に残った6人の映画をつくるために何人を追いかけたのでしょうか? 見たのは昨年なんですが、今もまだやっていますし、その時も一日数回上映していましたし、やはりバレエダンサーをめざす子どもや親をねらった興行なんでしょうか?確かに、随分客層が違っていました。あきらかにバレエダンサーをめざしているんだなと分かる子どもたちで平日にもかかわらず結構入って...