ありがちな物語なのに、音楽を大切にし、シンプルでいい映画 音楽が人、特に子どもを育てるといったテーマの映画は、過去にもいろいろあったと思いますが、この映画もそのひとつで、プロのバイオリニストが子どもたちにバイオリンを教えるというものです。ただ、この映画の場合、むしろ育つ(変わる)のは教える側のバイオリニストの方です。公式サイト / 監督:ラ...
男の感傷物語にみえて、実は女性(たち)の物語かも…。 男性監督作品であれ女性監督作品であれ、およそ恋愛映画の大半は男の妄想物語ときまっています(異論は認めません(笑))が、それでも中には、その妄想にしとやかな品位をもって女の存在感を示す映画もあるわけで、この「男と女、モントーク岬で」はその一本だと思います。フォルカー・シュレンドルフ監督が恋愛もの? と、(多分)3...
たからくんは、演技(非日常)と非演技(日常)のボーダーライン上にいるようだ 予告編の冒頭に引用されている谷川俊太郎さんのコメント人間ももともとはけものと同じ生きものだった。言葉がないと、意味の仮面がはがれて、いのちのナマの姿が見えてくる。が、この映画のある一面をとらえていると思います。それは、逆にいえば、この映画が、大人になることとは世界を言葉によって意味...
単なる復讐物語にしかみえない。 ファティ・アキン監督の映画は、 「愛より強く」以来、「トラブゾン狂騒曲」というドキュメンタリーをのぞいてすべて見ていますが、本人がトルコ移民二世のドイツ人ということからでしょう、トルコ系としてのアイデンティティに関わる物語がほとんどで、描かれる社会もトルコ系の俳優を使ったトルコ系コミュニティが中心でした。それが前々作の「消えた声が、...
なかなか一筋縄ではいかないけれど、見終われば何かが見えるかも フランス文学の古典は結構読みましたが、モーパッサンの「女の一生」を読んだかどうかは忘れてしまっています。読んでいれば、映画が思い出させてくれるでしょう。ステファヌ・ブリゼ監督の映画は、「母の身終い」と「ティエリー・トグルドーの憂鬱」を見ているだけですが、それらの印象から思うに、こうした古典を映画化する...
ぶつ切れで映画にならず エミール・クストリッツァ監督の新作です。「アンダーグラウンド」は、その濃さ(笑)や斬新さにおいてかなりインパクトがありましたが、なぜかそれ以外の映画は見ていないような記憶で、自分自身ちょっと不思議な感じです。エミール・クストリッツァ監督は、ミュージシャンとしても、俳優としても活躍しているとのこと、この映画では主役で出演しています。さらに相...
寓話的趣きのあるシンプルで過剰さのないいい映画でした 監督のイシアル・ボジャインさん、この映画で初めて知りましたが、スペインではかなり名の通った方のようです。脚本のポール・ラバーティさんは、ケン・ローチ監督の映画で名前を見る程度には知っている方ですが、あらためて IMDbを見てみましたら、1996年の「カルラの歌」以降「私は、ダニエル・ブレイク」まで、ほぼ全てとい...
おとなの事情(原題は"赤の他人")と言いながら、映画の中で起きることは子どもの行い シチュエーション・コメディのジャンルかと思いますが、ただ見ようによってはかなりシリアスで、身に覚えのある人は笑ってはいられないかも知れません(笑)。いや、逆かな?たとえば夫婦で、あるいはカップルでこの映画を見に行ったとすれば、こりゃやばいと思い当たる人は大笑い...
ロケ地は桑名の六華苑か? タイトルや宣伝イメージ(下の画像)を見ても好奇心をそそられることもなくスルーしていたのですが、ふと監督名に目がいき、あららパク・チャヌク監督なら見ておかなくちゃということで見てきました。この監督、結構見ているように思うのですが、「オールド・ボーイ」しか思い出せなく、ウィキを見てみましたら、ああそうだそうだ、「親切なクムジャ...
オダギリジョーと蒼井優、この湿っぽすぎる男女は佐藤泰志ではなく、高田亮のもの(多分) こんな男女の話でしたっけ?佐藤泰志さんの作品は、発表されているもの全てを読んでいますが、かなり記憶が薄らいでいるようで、こんな話だったかなあ…というのが映画の印象です。職業訓練校の男たちの人間関係と整理がつかない妻との関係が中心で、特別男女関係が際立っていなかったように記憶して...
分離壁の非人道性はともかく、映画としては、全体としてやや中途半端な感じ、政治的にも 日本で暮らす者には最も実感しにくい世界なのかもしれません。パレスチナ。今では、中東に関する日本の報道は、シリア内戦やイスラム国主体に移っていますので、自ら知ろうとしてそれなりの努力をしないかぎり、今何が起きているのかほとんどわからないのが実情です。ただこの映画は、そうした政治的...
やや「ブレードランナー」亜流、でも楽しめないわけではありません。GoogleはいずれROC社になるのかも。 「ブレードランナー」から30数年、なかなか超える作品が生まれないですね。この「オートマタ」も相当影響を受けているようですが、こだわりは、アンドロイド=レプリカント=オートマタを、人型ではあってもかなり機械的なデザインにしているところでしょうか。タイトルをオー...
ドラマづくりの旨さであっという間に引きずり込まれ、心地良い感動と歴史の再認識と 「過去が現在に是正を求めている」弁護士ランドル・シェーンベルク(ライアン・レイノルズ)がウィーンでの調停(仲裁裁判)の場で述べる演説からの一節です。結構いい演説で心に残りました。クリムトの「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像(黄金のアデーレ)」が、ナチスによる略奪で違法にオー...
さすがジェンダー・ギャップ・インデックス上位のアイルランド!とみれば楽しめるかも知れませんが…ちょっとね おやすみなさいを言いたくて [DVD]出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店発売日: 2015/07/03メディア: DVDこの商品を含むブログを見る家庭を持ってはいけない人間が家庭を持ったがための苦悩とみるべきか、さすが男女格差の少ない国アイルラ...
日本のゲームやアニメの持つ何か(分かりません)とハリウッドの持つ明解さみたいなものがうまく融合されている… オール・ユー・ニード・イズ・キル(字幕版)発売日: 2014/10/29メディア: Prime Video面白かったです。www.youtube.com謎の侵略者“ギタイ”からの激しい攻撃で、滅亡寸前に追い込まれた世界。戦闘スキルゼロのケイジ少佐は最前線...
初めて二人がデュエットするシーン、エリーゼの透明感のある歌声に一気に引き込まれます オーバー・ザ・ブルースカイ [DVD]出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店発売日: 2015/03/06メディア: DVDこの商品を含むブログを見る見始めてしばらくは、子供の難病を扱った感動ものかなとか、ディディエとエリーゼ以外には出てこず、薄っぺらい恋愛ものかななど...
そこにあるのにどうしても手に取れない感覚、とも言える切なさが身にしみる ギヨーム・ブラック監督『女っ気なし』DVD出版社/メーカー: エタンチェメディア: DVDこれは無茶苦茶趣味です!「女っ気なし」が58分の中編、「遭難者」が25分の短編、どちらもフランスのピカルディ地方の田舎町オルトが舞台の話です。オルトというのはリゾート地なんでしょうか、「女っ気なし」の方は...
デトロイトの夜の町並みや廃墟イメージがヴァンパイアたちの刹那的な雰囲気とマッチして こういうヴァンパイアものもありでしょう。やや眠くなりましたが、映像的には結構気に入りました。映画『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』予告編特に、デトロイトの夜の町並みや自動車産業の衰退による廃墟イメージがヴァンパイアたちの刹那的な雰囲気とマッチしてとても良かったです。アダ...
見終わって外に出ると、今自分がどこにいるのか、いつの時代を生きているのかと… とても疲れる映画でした。悪い意味ではありません。見終わって映画館を出ると、今自分がどこにいるのか、いつの時代を生きているのか、よく分からないといった感じ、分かってもらえるでしょうか。https://www.youtube.com/embed/QBgRqapBbW0...
けんかはおとなのストレス解消法?今やおとなのけんかの方が単純で爽やかということでしょうか んー、何だかおとなのけんかの割には、深みもなく、単純でつまらないですね。まあ、そもそもけんかに深みなど期待する方が間違っているんですが…。www.youtube.com舞台劇の映画版というのも結構好きですので、ポランスキー監督ということもあり、結構期待していったのですが、ほ...