記事一覧

ビューティフル・ボーイ

2019.04.15

は行,

出口の見えない、薬物依存の息子とその父の物語監督が「オーバー・ザ・ブルースカイ」のフェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲンさんということで、まったく内容も知らず、そういえば予告編では親子喧嘩していたなあといった程度の情報で見に行きましたら、えー、こんな話だったの…という映画でした。ビューティフル・ボーイ / 監督:フェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン...

悪と仮面のルール

2019.04.14

あ行,

(DVD)人間存在の不条理を描く重厚なドラマかと思ったら、メロドラマだった。映画を見る限りでは、原作の中村文則著『悪と仮面のルール』が「ウォール・ストリート・ジャーナル紙の2013年ミステリーベスト10に選出(講談社文庫)」されたというのはにわかには信じがたいです。原作どうこうではありません。映画がです。悪と仮面のルール発売日: 2018/07/25...

多十郎殉愛記

2019.04.12

た行,

高良くん、力入りすぎ、多部未華子さん、着物が似合ってます。「〝巨匠〟中島貞夫監督 20年ぶりの最新作 59年の映画人生を次世代に受け継いだ、日本映画史に残る新しい「ちゃんばら映画」が誕生!」なんて宣伝コピーですのでかなり期待して見に行ったんですけど…。多十郎殉愛記 / 監督:中島貞夫といっても、実は中島貞夫監督の映画、見たことないかもしれません。見て...

ザ・プレイス 運命の交差点

2019.04.10

さ行,

預言者現るこれは舞台劇にすべき内容ですね。映画では観念的すぎて持たないです。15分もすれば先がみえて飽きてきます。ザ・プレイス 運命の交差点 / 監督:パオロ・ジェノヴェーゼパオロ・ジェノヴェーゼ監督、前作は「大人の事情」で、こちらもどちらかといいますと舞台劇向きの内容でしたが、それもまだ動きがありましたので持っていましたが、この「ザ・プレイス」は...

麻雀放浪記2020

2019.04.07

ま行,

B級狙いなのか何なのか、狙いがわからない惜しいー!15分くらいは面白くなりそう! と期待したのに…。麻雀放浪記2020 / 監督:白石和彌何かと話題の多い映画です。東京五輪が中止になるという映画の設定に自民党国会議員がクレームをつけたとか、それが炎上商法だとか、ピエール瀧さん逮捕であるとか、ただ、そのどれもが映画そのものの話題ではないところがつらい...

リヴァプール、最後の恋

2019.04.05

ら行,

男女逆にイメージしてこの映画の印象と比べてみれば何かが見えるグロリア・グレアムさん、アカデミー助演女優賞を受賞したのが1952年、29歳の時の「悪人と美女」、亡くなられたのが1981年ですから57歳です。そのグロリアさんの亡くなられる直前の物語です。リヴァプール、最後の恋 / 監督:ポール・マクギガン原作があり、著者がピーター・ターナーさんとなってい...

記者たち 衝撃と畏怖の真実

2019.04.03

か行,

今の日本を顧みるための映画ブッシュ政権が2003年3月20日に始めた違法なイラク戦争、アメリカの大手メディアがこぞって戦争を支持していた時、ただ一社ナイト・リッダーだけがブッシュの嘘を暴こうとしていたという based on a true story の映画です。主要な登場人物である下の画像の四人、皆実在の人物ですし、現実のニュース映像も頻繁に使われています。...

チャンブラにて

2019.03.31

た行,

ロマの少年ピオくん、この映画出演を劣悪環境脱出の契機にして欲しいずーと気になっていたんですが、見るのが最終日(先週金曜日)になってしまいました。それにしても地味なタイトルです。昨年のイタリア映画祭2018で上映されています。 配給:武蔵野エンタテインメントとなっていますから、新宿武蔵野館が買い付けたということなんでしょう。チャンブラにて / 監督:ジョナス...

空の瞳とカタツムリ

2019.03.29

さ行,

いつになったら女性は脳内男性から開放されるのだろうなんとなくタイトルに惹かれ、上映劇場の紹介に「荒井晴彦が企画、荒井美早が脚本化」とありましたので見てみました。空の瞳とカタツムリ / 監督:斎藤久志公式サイトによりますと、荒井美早さんは1986年生まれですから現在33歳、映画の内容からしてへぇーと思ったのですが、さらにびっくりしたのは監督の斎藤久志さ...

ブラック・クランズマン

2019.03.27

は行,

これをアメリカのお話と思ってはいけない。予告編ではコメディっぽい印象を受けたのですが、笑えるところはまったくなく気分が悪くなるような映画でした。これがアメリカの1960年、70年あたりの現実であり、また現在でもその根がなくなっているわけではないことを考えれば、スパイク・リー監督が「グリーンブック」のアカデミー作品賞受賞に怒るのもよくわかります。ブラック・ク...

たちあがる女

2019.03.24

おすすめ映画, た行,

ベネディクト・エルリングソン監督の「地球温暖化」への強烈なメッセージ「たちあがる女」なんてもんじゃないです。「Woman at War」まさしく「たたかう女」です!ただ直球勝負ではなく硬軟織り交ぜて作られており、とてもバランスがよく、面白いですし、考えさせられますし、でもどうしたらいいんだろうと立ちすくむしかない今の私たちを的確に表現しています。立ち上が...

マイ・ブックショップ

2019.03.22

おすすめ映画, ま行,

イギリスの田舎の風景は美しく、エミリー・モーティマーもいいひとりの女性がイギリスの田舎町に本屋をひらく、ただそれだけ話なんですがかなりよかったです。ゆったりしたリズムと間合い、そしてなんといっても、その女性フローレンスをやっているエミリー・モーティマーさんがいいです。マイ・ブックショップ / 監督:イザベル・コイシュ久しぶりのイザベル・コイシェ監督、...

サンセット

2019.03.20

さ行,

上から目線の映画はつくり手が望むほど人には伝わらない「サウルの息子」のネメス・ラースロー監督の長編2作目です。もし、この映画を見ようかやめようかと迷ってこのサイトにこられた方がいましたら、是非見てください、そしてどう感じられたか教えてくださいと答えます。そういう映画です(笑)。サンセット / 監督:ネメシュ・ラースロータイトルの「サンセット」、映画を...

ROMA/ローマ

2019.03.18

英数字, 英字

キュアロン監督のクレオ(Liboさん)への愛情の深さを感じる映画Netflixのネット配信でしか見られないのかと思っていましたら、先週からイオンシネマで劇場公開されたアルフォンソ・キュアロン監督の「ROMA/ローマ」 です。映画の内容だけではなく何かと話題の多い映画なんですが、意外にも入りはよくありませんでした。ネット配信で見た人が多いのでしょうか。ROM...

まく子

2019.03.16

ま行,

前半は鶴岡慧子監督のうまさが光るが、後半は物語として厳しい…。何を見ようかとざっと映画の公開情報を見ていた際には、これは見ることはないかなと思っていたのですが、その後ふと鶴岡慧子監督の名前が目に入り、ああそういえば「過ぐる日のやまねこ」でかなり辛辣なことを書いたなあと思い出し、ちょっと反省の意味も込め公開日初日に見てきました。まく子 / 監督:鶴岡慧子...

岬の兄妹

2019.03.13

ま行,

つくり手の意志がみえなければ映画にならない地の果てのイオンシネマまで行って見てきました。エンドロールの配給(協力?)でしたかにイオンシネマの名が入っていたような…。そういえば「ROMA/ローマ」も配給すっ飛ばしてイオンシネマが(多分)Netflixから買ったとか、Netflixが売ったとか、あるいは配給システム崩壊の前触れ?岬の兄妹 / 監督:片山慎三...

あなたはまだ帰ってこない

2019.03.11

あ行,

マルグリットのメラニー・ティエリーがいい「あなたはまだ帰ってこない」って、こんな情感も何もあったものじゃないタイトルによくもOKが出たものだと思います。原作はマルグリット・デュラスの自伝的な小説『苦悩』、普通原作の日本語訳があればそれを使うんじゃないかと思いますが、今は散文系タイトルが受けるんでしょうか。あなたはまだ帰ってこない / 監督:エマニュエル・フ...

天国でまた会おう

2019.03.09

た行,

面白い物語なのに焦点が定まらず…。映像的にはロマンチシズムの香りがします。ふと「レ・ミゼラブル」が思い浮かぶようなクラシカルでロマンチックなフランスっぽい映画です。ただ、物語自体は第一次世界大戦というヨーロッパを疲弊させた戦争後の話ですので、そんなに明るい話ではありません。天国でまた会おう / 監督:アルベール・デュポンテル私は読んでいませんが、同名...

グリーンブック

2019.03.07

か行,

日本にもグリーンブックがある…?予告編を見ればおおよそ映画の内容は想像がつくこととアカデミー賞自体にさほど興味がないこともありスルーの予定でしたが、スパイク・リー監督が、この「グリーンブック」に作品賞が与えられた時に席を蹴ったというニュースを見て興味がわき見てみました。グリーンブック / 監督:ピーター・ファレリー予想したとおりのパターン映画でしたし...

ナポリの隣人

2019.03.04

な行,

人はわかりあえないし、所詮身勝手なもの…2011年の「最初の人間」以来のジャンニ・アメリオ監督です。寡作の印象の監督ですが、IMDbを見ますとそうでもなさそうで、TVやらドキュメンタリーやらと結構いろいろ撮っているようです。ナポリの隣人 / 監督:ジャンニ・アメリオ最後まで焦点の定まらない映画でした。終わってみれば、ああ、父娘の話だったのねとわか...