終末系ビジュアルの中で描かれる純愛もの、ただ既視感は強し タイトルをちらっと見て「ホステル」? と、見てはいないのにタイトルだけ記憶しているホラー映画が浮かんだのですが、そうではなく「ホスティル」でした。「敵意のある」といった意味のようです。伝染病(と公式サイトにはある)によりほとんどの人類が死滅した世界を舞台にしており、クリーチャーに変貌した人間の「敵意」を現し...
お茶を始めてみたくなる映画。ネタバレしていますが、それを知って楽しめない映画ではありません。 お茶を始める人が増えるかもしれませんね。「お茶」そのものだけではなく、そのまわりに広がる時間と空間、そしてそれらを味わい楽しむこと、映画では茶事と言っていましたが、そうした一連のことが魅力的に感じられる映画です。公式サイト / 監督:大森立嗣この「日日是好日」、...
うまくつくられたエンターテインメントであるがゆえに心に残りにくい 些細なことから大喧嘩になる、ちょっとした行き違いが取り返しのつかないことになる、日常生活でもよく起きることですが、そこに民族、宗教、主義主張が絡もうものならば、それこそ戦争までやってしまいそうになるというお話。ただ、それも男たちだから、の話かも?公式サイト / 監督:ジアド・ドゥエイリ片や、...
世界はすべてを許すわけではないけれど、いつか人が人を自由に愛せる時代はやってくる 予告編を見る度に、妙に古臭いビジュアルやねぇとか、腹の出たおっさんがテニスプレーヤー? などと、やや茶化したくなるような気分を感じていたのですが、ほぼ実話だったようで、ごめんなさいでした。それに面白かったです。公式サイト / 監督:ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス...
母は女であるが、女は母とは限らない…。 本当にこの監督の映画にはいつもびっくりさせられます。なかなか先が読めません。公式サイト / 監督:ミシェル・フランコミシェル・フランコ監督、現在、39歳か40歳くらいのメキシコの監督です。ワールドレベルでの活躍はここ10年くらいで、カンヌをターゲットにしているのでしょう、全て何らかの形...
音楽がうるさくて映画に集中できない、でも結果よかった? もうこういう映画はいいよね。と、思ったんですが、そんなことよりも、この映画、むちゃくちゃ音楽がうるさかったですね。私だけですかね? ひょっとして、そのせいで映画に集中できず、もういいと思ったとか…?音楽はジョニー・グリーンウッドさんで、あらためて見てみますと、音楽を担当している映画、ほとんど見ています(笑...
ダニエル・デイ=ルイスが映画のバランスを崩している 予告編の「男は女の完璧な身体を愛した」や「オートクチュールのドレスが導く禁断の愛の扉が開かれる」のダサい(ペコリ)コピーと奇妙な抑揚のナレーションに妙にハマり、劇場で予告編が流れる度にぐっと笑いをこらえてきた映画を、ついに見てきました(笑)。ダサいと書いてしまいましたが、映画に対して言っているわけではありませんし...
子役ブルックリンさん(ちゃん)の行く末が気になる… こういう映画を見て必ず思うことは、「この子の将来は大丈夫だろうか?」ということです。この子というのは映画の中のムーニーではありません。ムーニーをやっている子役のブルックリン・キンバリー・プリンスさんのことで、こういう映画というのは、家庭環境がむちゃくちゃ悪く、本人も母親のまねをして Fword を連発するわ、中指...
青春音楽物語。この映画、貧困、差別、女性の自立が主たるテーマじゃないよ ラップって、こういう言い方をするとラップ好きには怒られるかも知れませんが、ダサさと紙一重のカッコよさみたいなところがありますよね。この映画でも、MCバトルという交互にラップを(でいいのかな?)競い合うシーンがありますが、必然的に相手をディスることになり、汚い言葉を浴びせ合うような結果になります...
ドキュメンタリー「健さん」の日比遊一監督が撮った初の劇映画 日比遊一監督という方を知らなかったのですが、名古屋出身でニューヨーク在住なんでしょうか、ウィキペディアには「健さん」という高倉健さんのドキュメンタリーを2016年に撮っており、一昨年のモントリオール映画祭で最優秀作品賞を受賞したとあります。劇映画としては、この映画が第一作とのことです。写真家でもあるよう...
85歳と13歳、救いのないふたつの「死」 ミヒャエル・ハネケ監督はどうやら「死」に取り憑かれているようです。前作「愛、アムール」に引き続き「死」について語っています。むしろ、この映画の方が「愛」がない分、より「死」に向かっているように思います。Facebook やチャットなどの現代のコニュニケーションツールや移民の問題が登場し、わかりにくくなっていますが、描かれ...
1992年トビリシ、14歳エカとナティアの二人は確かにその時そこで生きていたという映画。 この映画、2013年の製作で、その年の東京フィルメックスで最優秀作品賞を受賞している映画です。とてもいい映画で私はお勧めしますが、こうしたやや地味とも言える映画の公開は難しいのでしょう。まさかジョージア出身の栃ノ心が優勝したタイミングを見計らったわけでもないでしょうが、時代に...
悪人は天から罰を受け、悔い改めれば救われるってか? 公式サイトに「山上たつひこ、いがらしみきおという日本ギャグマンガ界のレジェンドが、原作と作画でまさかのタッグを組んだ超問題作『羊の木』」とありましたので、漫画で共作ってどうやって作業を振り分けるんだろうと思いましたら、いがらしみきおさんが原作(ではなく作画)で山上たつひこさんが作画(ではなく原作)ってことなんですね...
人は都合よく記憶を書き換えるってことですが…。 「めぐり逢わせのお弁当」のリテーシュ・バトラ監督の2作目です。見てはいませんが、タイトルとざっとした内容は読んだ記憶があります。IMDb によりますと、リテーシュ・バトラ監督はインド出身で、それ以前にショートを数本撮っているようなんですが、製作国がエジプトやアメリカとなっており、「めぐり逢わせのお弁当」もインド、ドイ...
あれやこれやこねくり回しているが結局何も内容のない映画 「ブリムストーン」なかなか覚えられないタイトルで、何だったっけ?と何度も調べてしまいます。こういう映画こそいい邦題をつけてほしいものですが、英辞郎ではこんな訳が出ます。brimstone【名】1.〈古〉硫黄2.地獄の業火3.激しい情熱4.〈古〉口やかましい女およそ「地獄の業火」という意味合いの映画です...
(中途半端にネタバレ)人間臭い宇宙人が逆にパンクかも 2017年、最後に見た映画です。12月初めから上映されているのは知っていたのですが、「パーティで女の子に話しかけるには」のタイトルからアニメや漫画原作の邦画だろうとチェックもしなかったのですが、ふと公式サイトを見てみましたら、何とも不思議なSFとも青春映画ともつかない映画のようで、2017年見納めの映画となりま...
映画としての出来よりも、裁判や論争の内容が注目されそう 実話をもとにした映画とのことです。アーヴィング対ペンギンブックス・リップシュタット事件 - Wikipedia にかなり詳しく書かれていますが、こうした裁判があったことも知りませんでした。ウィキペディアによれば、「イギリス人作家デイヴィッド・アーヴィングがアメリカ人作家デボラ・リップシュタットと出版社ペンギ...
全員ミスキャストに見えてしまう、それは監督の責任 河瀬直美監督の「光」をついこの間見たばかり、といっても、もう半年くらい前ですね。予告を見て、ん?光?と記憶に残っていたのと大森立嗣監督ということで足を運びました。こちらは、三浦しをんさんの原作があるようです。光 (集英社文庫)文庫 – 2013/10/18 三浦しをん読んでいないのですが、読書メーターとかをざっ...
監督の自伝かと思うくらい感傷的で共感は難しい なんとなく見に行った映画ですが、今、公式サイトの監督紹介を読んでいましたら、「2012年に発表した『幸せのバランス』は、ヴェネチア国際映画祭に出品され」なんてあり、あれ、それ見ていますよと、この自分のブログを検索してみましたら、ありました。「幸せのバランス/イヴァーノ・デ・マッテオ監督」イタリアの公務員は、月収1,20...
「母をたずねて三千里」かと思いきや、探すべきは父だった ♫ ポンチョに夜明けの風はらませて~、って「母をたずねて三千里」ですか? と思いながら公式サイトなど見ていましたら、青春覚醒ロードムービーなんてそそられるコピーもあり、太賀くんや染谷くんも出ていますし、ということで見てみました。廣原暁(ひろはらさとる)監督、まだ31歳なんですね。2010年に、東京藝術大学でし...