男の願望、妄想、勘違い… 見るべき映画がないときは、わざわざ劇場に足を運ぶこともないだろうと思ってスルーした映画をDVDで…。ちひろさん / 監督:今泉力也有村架純という俳優…有村架純さんを有村架純さんとして知ったのは3年前にDVDで見た「花束みたいな恋をした」です。もちろんそれまでも名前は知ってはいたんですが意識...
HPやチラシのヴィジュアルが2020東京オリンピックの盗作騒ぎのロゴ(T)みたいなんだけど… 「LETO レト」「インフル病みのペトロフ家」のキリル・セレブレンニコフ監督です。「チャイコフスキーの妻」であるアントニーナ・ミリューコヴァを描いた映画ですが、伝記映画というわけではなく、キリル・セレブレンニコフ監督の大胆な創作です。一昨年2022年のカンヌ国際映...
「明りを灯す人」「馬を放つ」に続く、アクタン・アリム・クバト監督三部作の最終章 キルギスのアクタン・アリム・クバト監督の2022年の最新作です。昨年の東京国際映画祭での上映がワールドプレミアだったようです。ビターズ・エンドが製作に入っているということもあるのでしょう。父は憶えている / 監督:アクタン・アリム・クバト監督変...
ピュアで美し過ぎるがゆえに作り込み感が気になる… 「僕たちの家に帰ろう」のリー・ルイジュン監督です。2014年の映画でしたので8年ぶりになります。そのレビューでは「私が審査委員長なら、パルムドールでも、金熊でも、金獅子でも何でもあげちゃいます」と書いている監督です(笑)。なお、この「小さき麦の花」の前にもう1本「Lu Guo Wei Lai (Wa...
皮肉?教訓?ナンセンス? 「引っ越した家には12時間進んで3日若返る穴がありました」にやられて見てしまいました(笑)。カンタン・デュピュー監督、「ラバー」「ディアスキン鹿革の殺人鬼」など過去のタイトルを目にしても何も浮かびませんので初めてだと思います。奇妙な映画を撮る監督のようです。地下室のヘンな穴 / 監督:カンタン・デ...
男でもない女でもないノンバイナリージェンダーの誕生か 昨年2021年のカンヌ映画祭パルムドール受賞作です。「世界が驚愕、混乱、困惑」とか「完全に独創的、脳がブッ飛んだ」などの宣伝コピーが踊っていますので、無茶苦茶期待の映画です。TITANE/チタン / 監督:ジュリア・デュクルノー驚愕するよりも考えてしまう...
男はケーキにまみれて自らの過去に拘泥し、女は朝日にまみれて未来を思う 日本映画は大丈夫か? と思います。松居大悟監督までもが…とかなり心配になります。この手の恋愛映画、それぞれ若干趣きは違うにしても過ぎ去りし過去を引きずった感傷的恋愛映画が立て続けに送り出されています。「ボクたちはみんな大人になれなかった」「明け方の若者たち」たまたま私が見...
北白川派に時代劇は無理ではないか… 「北白川派」とは「京都造形芸術大学と映画学科が一丸となり、その全機能を駆使しながら、プロと学生が協働で一年をかけ一本の映画を完成させ、劇場公開を目指すプロジェクト(北白川派)」で、私は「嵐電」「のさりの島」と見てきて結構気に入っているんですが、さすがにこれはちょっと…です。主だったスタッフや俳優は、「監督は若...
マルセル・マルソー、レジスタンに身を投じる パントマイムといえばマルセル・マルソーさんと、すぐにその名前が出てくる方ですが、パントマイム・アーティストとして世に出るのは第二次世界大戦後のことです。この映画は、その戦争中にナチス・ドイツに対するレジスタンスとして活動していた時代を描いています。第二次世界大戦が始まったが1939年、マルソーさんは1923年生まれですか...
あらすじ/ラストレターよりは感傷さが薄まり見やすい 「ラストレター」の中国版です。岩井俊二監督自ら監督しています。ただリメイクというわけではなく、この中国版のほうが先に制作されているようですし、それにリメイクですと新たな視点とか他文化の視点とかが入りますが、この映画はほとんど「ラストレター」と同じつくりですし、全体としては同じように叙情的、かつ感傷的です。チ...
(DVD)半世紀前の実話ものなのにツッコミ不足で立ち位置見えず 不思議な映画だなあと思ってみていたんですが、実話ベースだったんですね!?一年前に公開された映画をDVD鑑賞です。予告編を見た印象では一兵卒が将校になりすましてのし上がっていき、最後にはそれがバレて云々という寓話的な物語かと思っていたのですが、寓話性はほとんどなく、リアルなのかファンタジーなのかよくわか...
鉄板の青春音楽映画だが、山田杏奈、佐野勇斗、森永悠希の演技が魅力 青春 × 音楽(バンド)映画はやっぱり最強ですね(笑)。それにこの映画、ベタなところのおさめ方が結構うまくいっており、最後まで嫌味なく見られます。こういう映画って、ある程度ベタじゃないと成立しませんし、かといって行き過ぎると引かれてしまいますし、結構バランスは難しいと思います。小さな恋のうた...
ロマの少年ピオくん、この映画出演を劣悪環境脱出の契機にして欲しい ずーと気になっていたんですが、見るのが最終日(先週金曜日)になってしまいました。それにしても地味なタイトルです。昨年のイタリア映画祭2018で上映されています。 配給:武蔵野エンタテインメントとなっていますから、新宿武蔵野館が買い付けたということなんでしょう。チャンブラにて / 監督:ジョナス...
28歳が撮っても、やっぱり40代のノスタルジー さすがにこのタイトルですので何も知らずに見に行くことはありませんが(笑)、映画.com あたりの「ヘルタースケルター、リバーズ・エッジ…漫画家…SNSが普及した現代の東京を舞台…」をちらりと見ただけでしたので、何だか妙に古臭い話だなあとの違和感で、見ている間ずっと気になっていたのですが、どういうことかわかりました。...
前半ぞわぞわ、後半もぞもぞ。コメディじゃなかったのね。 DVD鑑賞です。公開時、タイトルが目につき、見ようかどうしようかと思いつつ、どうせコメディの苦手なタイプだろうと思い込んでスルーした映画、全然コメディじゃなく、むちゃくちゃシリアスじゃないですか!?公式サイト / 監督:成島出前半は面白く見られます。特に部長役の吉田鋼太郎さん、パワハラを通り越した...
遠藤周作「沈黙」をマーティン・スコセッシ監督が映画化! 遠藤周作著『沈黙』中学生の頃に読み、涙が止まらなかったことを記憶しています。「踏み絵」のシーンは、もちろん映像的なものを見たわけではありませんが、不思議とイメージとして記憶しています。それだけ強い衝撃を受けたのではないかと思います。ただ、それ以外の細かいところはほとんど記憶していませんので、原作を読んで...
エディ役のブノワ・ポールブールドさんの寂しさをたたえた雰囲気と涙目の小さな目がチャップリン チャップリン、何となくその人そのものを知っているような感じがするのに、実は何も知らない人物の一人です。特に赤狩りでアメリカから追放されてからの晩年のことは全く知りませんでした。スイスで亡くなっていたんですね。それに、この映画の下敷きとなっているチャップリンの棺盗難事件という...
とてもシンプルな作りとルディ(アラン・カミング)の素敵な笑顔がとても良かったです あまり内容も知らずに見に行ったのですが、こういう映画だったのですね。涙を流してしまいました。www.youtube.com涙を流した映画について書く時に、たとえば「光にふれる」のように、必ずと言っていいほど「感動...
この映画はとてつもない傑作かとんでもない愚作かどちらかです(笑) 実は、今日は、この映画と「消えたシモン・ヴェルネール」の二本立てで行こうと思っていたのですが、この映画のあまりのインパクトに二本目は挫折してしまいました。映画『父の秘密』予告編予告編は何度か見ているのですが、それ以外の事前情報なしで見たものですから、父の秘密とは、母の事故死にまつ...
桜を愛する娘が自分の若さは桜と同じだと悲観して崖から身を投げた 見逃したということではなく何となく気になって借りたDVDですが、見終わり、ググってみて「三大映画祭週間2011」で見かけたタイトルだと思い出しました。とても良かったです。私好みでした。ドイツ語吹き替え版のトレーラーのようですのでセリフ無視で。https://www.y...