さ行

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スポットライト 世紀のスクープ/トム・マッカーシー監督

2016.04.23

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まるで中身のないダイジェスト版のような映画。作り手に見たいもの、知りたいものがない映画はつらい。今年のアカデミー賞、作品賞と脚本賞受賞作品です。そのせいだと思いますが、2,3日前の昼間に出掛けた時は、映画館の外にまで列ができていました。さすがに怯み、鑑賞をあきらめてすごすごと帰ったのでした。で、昨日あらためて夜に見に行きました。昼間とは全く客層が変わり、ほと...

幸せをつかむ歌/ジョナサン・デミ監督

2016.03.28

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こういうドラマがウソっぽく感じられないのがアメリカの強さ(かな?)。メリル・ストリープのギターや歌は見応え、聴き応え充分。もうそろそろ配給もこうしたタイトルで人の歓心を買おうとすることがマイナスになると知るべきでしょう。ロックですよ、ロック。ジョナサン・デミ監督なので見に行きましたが、そうでもなければ、こんなタイトルの映画など見に行きませんよ(笑)。そのせい...

ジェンダー・マリアージュ 全米を揺るがした同性婚裁判/ベン・コトナー、ライアン・ホワイト監督

2016.03.11

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ジェンダー・マリアージュは同性婚という意味にはならないのではないでしょうか?カリフォルニア州で同性婚が法的に(再び)認められるまでを追ったドキュメンタリーです。2,3年前、LGBT に関する本を何冊かまとめて読んだことがあり、この映画が追っている「提案8号」についても事の成り行きだけは知っていました。映画は、2013年6月28日に下されたカリフォルニア州での「...

サウルの息子/ネメシュ・ラースロー監督

2016.03.03

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ゾンダーコマンドたちが、サウルに子どもはいないと言っていましたが、あれは何を意味しているのでしょうか?昨年のカンヌ、グランプリ作品です。先日のアカデミー賞外国語映画賞も受賞しているようです。それもあって混んでいたんでしょうか?この映画、ゾンダーコマンドという「ナチスが選抜した、同胞であるユダヤ人の死体処理に従事する特殊部隊(公式サイト)」である主人公サウルを追っ...

知らない、ふたり/今泉力哉監督

2016.02.26

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アイドル映画ぽいけれど、意外にもシニアにもいけますよ、この恋愛シミュレーション映画(笑)。今泉力哉監督、名前は何年か前から見聞きしていたのですが、機会に恵まれず見逃していました。で、「知らない、ふたり」、上映館の解説のチラシ画像、下の引用と同じものですが、それが結構いい感じだったのと「恋愛群像劇を得意とする」とのコピーに惹かれて見に行きました。で、結果ですが、...

スザンヌ/カテル・キレヴェレ監督

2016.02.15

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フランス映画ウィーク/人が人生を振り返るに似た切なさが広がります2月13日からシネマテークで「フランス映画ウィーク」という企画ものをやっており、フランス映画祭などで上映された劇場未公開作品(かな?)を7本上映しています。最近は、こういうあまり入りそうもない(スミマセン)作品の公開が減ってきているような気がしますが、どうなんでしょう? そうでもないのかな?こうい...

最愛の子/ピーター・チャン監督

2016.02.04

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安易に情緒的な親子ものに走らず、社会的矛盾を重層的に描いていて好感が持てます。実際に起きた誘拐事件をもとに撮られた映画だそうです。確かに、エンドロールのバックで、モデルとなった実在の人たちと思われるカットか何枚か入っていました。切り替えも早かったですし、字幕を読んだりしているうちに、誰が誰とも理解できず、あの中に誘拐犯の妻にあたる人はいたのでしょうか?出演した...

四十九日のレシピ/タナダユキ監督

2016.01.14

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俳優でもっている映画、石橋蓮司、淡路恵子、二階堂ふみがいいです。相変わらず演出は過剰。見ようと思いリストアップしてあるDVD(Blu-ray)がなかなか消化できません。そのひとつ、タナダユキ監督の「四十九日のレシピ」です。この監督の作品は、「百万円と苦虫女」「ふがいない僕は空を見た」と、見た二本とも苦手な印象しか残っていないのですが、でもなぜか次の作品も見よう...

裁かれるは善人のみ/アンドレイ・ズビャギンツェフ監督

2015.12.03

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もうそろそろ神は在るかなどという不毛な問いには終止符を打ちましょうよネットに「おそロシア」という言葉がありますが、この映画、そのまんまですね。それにしても一体いつの時代?と言いたくなるような設定で、いくら地方とはいえ、ロシアには今でもこんな地域があるのでしょうか?もちろん程度の差こそあれ、似たようなことはどの国にだってあるとは思いますが、それにしてももう少しメ...

シーヴァス 王子さまになりたかった少年と負け犬だった闘犬の物語/カアン・ミュジデジ監督

2015.11.26

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これはどうも少年と犬の話ではなく馬鹿な大人の話のようだこのところ何やかやと話題になるトルコですが、映画で言えば、最近では「雪の轍/ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督」を思い出します。ロケーションはカッパドキアでしたが、内容はトルコっぽさ(よく知りませんが)はあまり感じられず、どちらかと言いますとヨーロッパっぽい視点の映画でした。それに比べますとこの「シーヴァス」には土...

草原の実験/アレクサンドル・コット監督

2015.10.19

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台詞の有り無しが特徴と言われないために、あるいは映像が美しい映画と言われないために「草原の実験」って何? と不思議なタイトルですが、最後に「ああ、そういうことね」と分かります。原題が「Ispytanie」とローマ字表記になっているのは、ロシア語(キリル文字)は2バイト文字なのでラテン文字表記法という1バイト文字変換というものがあるようです。意味は TEST という...

ザ・ヴァンパイア 残酷な牙を持つ少女/アナ・リリ・アミルプール監督

2015.10.04

さ行, , 褒めてる映画

監督自身の網膜に焼き付けられてきた残像や鼓膜に記憶されてきた残響を一本にまとめ上げたような映画随分前に予告編を見て、これは絶対見なくっちゃと待ちに待った映画です! と言いながらも公開から一週間経っていますので、大きなことは言えません。あらら、1日1回の上映ですね。さほど入らないとふまれたのでしょうか、良い映画なだけに残念です。邦題を、原題の「A Girl Wa...

セッション/デイミアン・チャゼル監督

2015.09.28

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鬼の目にも涙では甘いのだ!スパルタ教育こそが天才を生むのだ!見逃していた映画が、運良く二番館で上映されていました。音楽ものですし、「圧倒的」とか「ラスト何分の何とか」とかの言葉が踊っていますので期待は高まります。名門音楽大学に入学したニーマン(マイルズ・テラー)はフレッチャー(J・K・シモンズ)のバンドにスカウトされる。ここで成功すれば偉大な音楽家になるとい...

しあわせへのまわり道/イザベル・コイシェ監督

2015.09.12

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あまりにアメリカ映画過ぎてどうなの?とは思いますが、過剰さもなく、楽に見られて、ほど良いところなのかなあとは思います世の中には二種類の映画があります。世の凡人に刺激を与えようとする映画か、落ち込んだ人を勇気づけようとする映画かです。ホントか?(笑)まあ、正直、これを見て勇気づけられる人がいるとも思えませんが、一応後者の範疇には入るのでしょう。離婚やら男女の別れや...

サイの季節/バフマン・ゴバディ監督

2015.08.06

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まるで写真展を見ているかのようにそれぞれのカットは素晴らしい。だが…んー、相当力が入っている感じはするのですが、何だか膜が張ったように遠い感じです。この映画が、あの「ペルシャ猫を誰も知らない 」の監督の作品だとは、にわかには信じられないくらいです。手法が全く違いますし、重厚というのか、大人すぎるというか、他の作品を見ていませんのでなんとも言えませんが、あるいはバ...

人生スイッチ/ダミアン・ジフロン監督

2015.08.01

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テーマは、ずばりキレる!登場人物皆キレまくり、飛行機は**、車は**、人は**、あげくの果てに新婚カップルは**!人生スイッチ(字幕版)発売日: 2016/02/02メディア: Amazonビデオこの商品を含むブログを見る アルゼンチンで「入場者400万人超という驚異の動員を記録、第2位の『アナと雪の女王』に軽~く2倍以上の差をつけ、国...

サンドラの週末/ダルデンヌ兄弟監督

2015.06.20

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サンドラが「あの鳥のようになりたい」と空を見上げても、決して「鳥」を撮ることはなく、サンドラを撮り続けるということ[aal B017SNHGNA]ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ、この兄弟監督は、ここ10年くらいでいえば、私のなかで最も評価の高い監督(たち)です。https://www.youtube.com/watc...

その男、凶暴につき/北野武監督

2015.06.04

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日本でもこういう感覚の映画が撮れるんだというのが第一印象。フィルム・ノワール的という言葉が当てはまるんでしょうかなるほどね…。というのは、「龍三と七人の子分たち」を見て、北野武監督の映画と相性の悪い自分を感じ、初期作品を見てみようと思い立ってのことだからです。[aal B07419VTNT]日本でもこういう感覚の映画が撮れるんだという...

白河夜船/若木信吾監督

2015.05.28

さ行,

なぜ、今この本を映画にとは思いますが、安藤サクラの映画と思ってみればそれなりに楽しめます白河夜船 [Blu-ray]発売日: 2017/02/22メディア: Blu-ray「ああ、(私の知っている)吉本ばななの世界だ…」と思いますし、あの時代(1990年頃)の空気感はよく出ていると思います。『星影のワルツ』などの若木信吾監督作で、井浦新と安藤サクラが共演!映画...