監督の安田淳一さんはもちろんですが山口馬木也さんの好演が大きい… ロングランヒット中の「侍タイムスリッパー」を配信で見てみました。面白いですし、よくできています。侍タイムスリッパー / 監督:安田淳一山口馬木也さんじゃなければチープなものに…いまさら内容を書くこともありませんが、と言いながらも私はタイムスリップの話...
悶々にまどろむ27歳、はたして飛び立てるか… そのタイトルをよく目にしてきた「佐々木、イン、マイマイン」、やっと見ました。青春回顧(懐古)ものだったんですね。5年前の映画です。佐々木、イン、マイマイン / 監督:内山拓也悶々は青春の証しであり特権…「若き見知らぬ者たち」よりはうまくできています。まあベタな青春回顧(...
ビッグフットの一年、たどり着いた先は人類の未来か… サスカッチというのはビッグフットのことです。ビッグフットに興味はありませんが、主演がジェシー・アイゼンバーグさんですし、アリ・アスターさんが製作総指揮となっていますのでどんな映画だろうと見てみました。サスカッチ・サンセット / デヴィッド・ゼルナー、ネイサン・ゼルナージェ...
ボディ・ちょっとだけホラー・コメディ… 見ました(笑)!へー、この映画、昨年のカンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞しているんですか?! 他にもアカデミー賞やゴールデングローブ賞でなにか受賞しているようです。脚本、監督はフランスのコラリー・ファルジャ監督、初めて見ます。サブスタンス / 監督:コラリー・ファルジャボディ・ち...
生者と死者の上にピンクの雪が舞い積もる… 昨年2024年のヴェネツィア国際映画祭の金獅子賞受賞作です。新作を発表すればなにがしか賞をとっている印象の強いアルモドバル監督ですが、三大映画祭と言われるカンヌ、ベルリン、ヴェネツィアで初の最高賞受賞です。ザ・ルーム・ネクスト・ドア / 監督:ペドロ・アルモドバルアルモドバル監督ら...
これはドキュメンタリーか、テレビ番組か… 6300キロにおよぶ長江を上海からその源流のチベット高原までたどる映画です。監督の竹内亮さんは2011年にNHKで「長江 天と地の大紀行」という番組を撮っていますので「再会長江」というタイトルになっているのだと思います。劇場版 再会長江 / 監督:竹内亮「世界ウルルン滞在記」を見て...
演技経験のない子どもたちに演技をさせて監督たちは何を狙っているのだろう… 子どもたちが映画で演技体験をするドキュメンタリーかと思っていましたら、全然違って完全なるドラマでした。2022年のカンヌ国際映画祭ある視点部門のグランプリ受賞作です。最悪な子どもたち / 監督:ロマーヌ・ゲレ、リーズ・アコカ演技する子どもたちの未来に...
モノクロ映像、動き回るカメラ、細かく切り刻まれた編集、さて… 2017年の「ブラインド・マッサージ」以降見ていないなあと思っていたロウ・イエ監督ですが、今年はじめに「シャドウプレイ完全版」という映画が公開されていることを知りませんでした。見逃しましたね。ただその映画も2018年製作、そしてこの「サタデー・フィクション」も2019年製作となっています...
仕事は失敗しても、筋違いともいえる復讐は完璧にこなす殺し屋の物語… Netflix というのは監督に自由に撮らせてくれるのでしょうか、完璧主義者と言われるデヴィッド・フィンチャー監督は Netflix 以外では撮らなくなっています。2020年の「Mank マンク」以降4年間の独占契約を結んでいるそうですし、それ以前も2014年の劇場公開作「ゴーン・ガール」...
ヒロシマ・モナムール、王女メディア、そして母親とは何者か… 昨年2022年のヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞の審査員グランプリを受賞しています。現在、この映画の公開に合わせてアリス・ディオップ監督が来日されており、前作のドキュメンタリー「私たち」も上映されるようです。サントメール ある被告 / 監督:アリス・ディオップ母親と...
え?!どこまで行くの? 特に見たいと思える映画もなく、迷いに迷ってポチッとしてしまった映画(笑)。なぜ迷ったかと言いますと、藤井道人監督の映画は「新聞記者」、DVDで「光と血」、そして「ヤクザと家族 The Family」と見てきていますが、この監督には人間の内面を描くことは無理だなと見きったからです(ペコリ)。ですので、見ておいてなんですがこの映...
美しき自然の中の美しき女性たちの佇まい… 映画.comのレビューの点数がかなり低いことで目につき、ひとつふたつレビューを読んで逆に興味がわいた映画です。それに、監督の伊藤ちひろさんの名前になんとなく記憶があり、このブログ内を検索してみましたら、「窮鼠はチーズの夢を見る」のシナリオがいいと褒める際に、何の根拠があったのかは忘れましたが、その映画の脚本の堀泉杏...
父娘、ゲイ、宗教、そして人は人を救えるのか… うんざりするほど(笑)予告編を見せられた「ザ・ホエール」です。その印象からベタな父娘ものだろうとパスかなあと思っていたのですが、私にとっては「ブラック・スワン」以来のダーレン・アロノフスキー監督ですので思い返してポチッとしました。ザ・ホエール / 監督:ダーレン・アロノフスキー原...
青春友情物語のテッパンもの、ただ小学6年の子どもたちだけど… こんなに邦画を見るようになったのはここ最近のことですので「百円の恋」もタイトルに記憶があるくらいで足立紳監督の名前も初めて目にしました。ただ、どんな映画を撮っている方かとキャリアを見ていましたら、結構いい印象で記憶に残っている「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」の脚本にクレジットされていました。...
観念的な父子関係のまま人生は続くと言われても… 2021年のアカデミー賞でアンソニー・ホプキンスさんが主演男優賞を受賞した「ファーザー」のフロリアン・ゼレール監督の最新作です。ゼレール監督自身も脚色賞を受賞しています。その前作が「The Father」で、この映画が「The Son」です。日本の公式サイトに家族三部作とありますので、次は The M...
グルメエリート批判?奉仕する者とされる者? 予告編を見れば、内容はわからないまでもおおよその傾向は想像がつきますので、まあパスやねと思っていたのに魔が差したように劇場の予約サイトをポチッとしてしまいました(笑)。ザ・メニュー / 監督:マーク・マイロッドブラック・コメディ?なぜこんな映画を作ろうとしたのかに一番興味があ...
サバイバル×恋愛×リーガルドラマ、物語の背景が新鮮で面白い 「ザリガニの鳴くところ」って、どういうことなんだろう? と、まずタイトルに惹かれます。アメリカのディーリア・オーエンズさんの同名タイトルの小説『Where the Crawdads Sing』が原作とのことで、日本では2020年に翻訳されて2021年の本屋大賞「翻訳小説部門」の第1位に選ばれていま...
サハラ砂漠のカフェから見る移動しないロードムービー サハラ砂漠のど真ん中でカフェを営むマリカおばさんの日々を撮ったドキュメンタリーです。監督はアルジェリア生まれの現在36歳くらいのハッセン・フェルハーニさんです。この「サハラのカフェのマリカ」で2019年のロカルノ映画祭の最優秀新人監督賞を受賞しています。サハラのカフェのマリカ /...
昭和ノスタルジーかつ友情物語の鉄板もの この映画、見るか見ないかすれすれのところにあった映画ですので時々映画館の予約状況を見ていたのですが、割と早くから埋まり始めますのでなんだろう? 草なぎくんが出てるからかな? などと気になり、思わずプチッとした映画です。サバカン SABAKAN / 監督:金沢知樹昭和ノスタルジー友情物...
見どころは三人の俳優の演技、物語は短絡的 三人三様という言葉があり、チェーホフにも「三人姉妹」という戯曲がありますが、この映画は「三姉妹」、性格や生活環境が異なる三姉妹が父親の誕生会に集い、心に閉ざしていた幼い頃の思いを爆発させることであらためて姉妹の絆を深めるという物語です。監督はイ・スンウォンさん、初めて見ます。三姉妹を演じるのは「愛の不時着」...